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- 甘味処 由比ガ浜 こ寿々行列の絶えない甘味処〈こ寿々〉が、昨年10月に移転オープン。場所は由比ガ浜大通り沿い、旧店舗から徒歩3分の位置。看板はもちろん、生産量の少ない本わらび粉を使用した、もちもち、ぷるぷるとしたわらび餅だが、厨房が拡張したことでさらに新作が登場。粒あんをのせた「あずきわらび」や、アイスクリームをトッピングした「バニラわらび」のほか、あんみつや抹茶ドリンク、そして本店〈段葛 こ寿々〉の手打ちそばと同じカエシを使った冷たい「こ寿々うどん」など、ひんやりと喉越しのいい一品が充実。より使い勝手のよい甘味処としてパワーアップした。夏場は新たにかき氷も登場予定とか!
- 茶寮・茶房 如意庵 安寧円覚寺の広大な敷地内に点在する塔頭(小寺院)の一つ、〈如意庵〉でひっそりと営む茶寮。邸内に入れば心地よい静寂に包まれ、時の流れが変わったことに気づく。木漏れ日に満たされた窓際席で、眼前に広がるお庭に見惚れる贅沢さ。涼を取るなら、まずは看板の「安寧あんみつ」を。宇治の茶舗〈丸久小山園〉の抹茶で作る抹茶寒天を中心に、自家製の白玉や粒あん、杏のコンポート、抹茶アイスとの共演が楽しめる。同じ抹茶を使った「抹茶ババロア」も涼やかな一品。盆に季節の草花を添える心遣いもうれしい。水木金という平日3日間の営業だが、わざわざ訪れる価値は十分にある。
- 和菓子 洋菓子・焼き菓子 かまくら七十二今年3月20日にオープンした小さな菓子舗。その名の通り、旧暦の二十四節気七十二候をテーマに、日本の季節を表現したお菓子が並ぶ。真鶴産レモンを使った代表作の「レモンケーキ」のように、和洋の枠に捉われず、日本の素材を用いた煎茶や抹茶に合う味わいが信条。店を立ち上げたのは〈DEAN & DELUCA〉でブランドディレクターを務め、自身も鎌倉出身である天野芳恵さん。前職で培った食の知識とネットワークを生かし、全国の信頼する職人やパティシエと創る品々は、食べれば誠実な手仕事であることが分かる。パッケージデザインも美しい、いわば“贈り菓子”。鎌倉発の新たな手土産の登場だ。
- カフェ vuori海産物問屋の倉庫を独自の美意識でみごとにリノベーションした空間に、古材の天板のテーブルやチャーチチェアが並ぶ。オーナーの岡田咲耶子さんと旦那様の2人で作り上げた、穏やかな空気が流れるカフェだ。店の顔となるのは、ガレットや焼き菓子などの手作りスイーツと、ネルドリップで丹念に淹れる雑味のないコーヒー。それらを店主が惚れ込んだ村木雄児さんの器が引き立てる。6月中旬からは大人気のかき氷も登場。ランチをやらず、純粋にデザートだけ出す店は、鎌倉でも実は希少。スイーツを頬張りながら、ゆったりと時を過ごせる贅沢な場所だ。
- カフェ カレー OXYMORON onari野菜たっぷりの彩り豊かなカレーが高い人気を誇る〈オクシモロン〉。小町の1号店に続き、店主の村上愛子さんが“もっと甘いものが楽しめるお店を”と2年前に開いたのがここ。定番6品と季節の新作が用意され、それらはチーズケーキやプリンなど、昔ながらの喫茶店にあるようなどこか懐かしい面々だ。ゼリーからダコワーズ、アイス、シリアルまでオリジナルブレンドのコーヒーを使って作る「コーヒーづくしのパフェ」のように、「yumiko iihoshi porcelain」の器に盛られた姿はどれも凛と美しい。シンプルで飾らず、カッコいい“甘いもの”は、カレーと同様ふいに食べたくなる魔力がある。
- パティスリー パティスリーカフェ アンビグラム南麻布の人気イタリアン〈アンビグラム〉で、シェフである双子の兄とともに食通たちを歓喜させてきたパティシエ、伊沢和明さん。そんな彼が昨年6月、自身のパティスリーを鎌倉に出店。フランスで修業し、〈ベージュ東京〉などで経歴を積んだ伊沢さんが作るクオリティの高いスイーツ。これをティータイムなら自家製アイスクリームを添えた皿盛りデザートにして、ドリンク付き1,000円といううれしさ。紅茶やハーブティーのほか台湾茶の金萱(きんせん)茶や東方美人茶など、お茶類でも存分に楽しませる。地元スイーツファンの心を掴む、シェフの果敢な挑戦は続くのだ。
- パティスリー パティスリー クグラパン目白の名店〈エーグル・ドゥース〉などで経験を積み、アルザスに渡り腕を磨いたシェフの笹岡鉄兵さんが開いたパティスリー&カフェ。店名はアルザスの郷土菓子・クグロフとシェフが大好きなうさぎ(ラパン)を合わせた造語。主役はもちろんクグロフと、店名を冠したシグネチャー「クグラパン」。メープルシュガームースでできたクグロフ型のスイーツは、驚くほど繊細な柔らかさで、苦みや酸味の重層的な味わいに心が躍る。カフェスペースでは、アルザス産の自然派ワインとケーキを合わせる楽しみも提案。チーズケーキと少し冷やした赤の魅惑的なマリアージュ、お試しを。
- カフェ 洋菓子・焼き菓子 POMPON CAKES BLVD.かつて鎌倉駅界隈に出没し、自転車で手作りケーキを販売していた〈ポンポンケークス〉。作り手の立道嶺央(たてみちれお)さんが2015年春に開いた実店舗は、駅からバスで約15分という場所にある。それは鎌倉っ子である立道さんが“日常に寄り添う店”を作りたかったから。「オーガニックでジャンキー」という精神はそのままに、現在は立道さんの味の原点でもある、お菓子研究家のお母様と厨房に立つ。レモンチーズパイなど8種類ほどの定番は、どれも飾らず、しみじみとおいしい。地元の常連客が挨拶を交わす空間で、ドリップコーヒーとともにパイを頬張る幸福感は、ここまで足を運ぶからこそ味わえる。
- カフェ 燕CAFE築83年の古民家カフェ。ハニートースト(648円)などのほか、お弁当も注文OK(写真は756円)。2階にはセラピスト・山辺まきさんの〈La Présence〉によるマッサージ(足裏30分3,500円、各税込、要予約/la-presence.xyz)も。平日は19時から、第3日・月は日中も予約可能。
- カフェ gula〈銭洗弁財天〉奥の鳥居を抜け左手にある築84年の古民家カフェ。スイーツセットが300円(税込)と良心的。
- カフェ 喫茶ミンカ表通りから入った、小さな民家のカフェ。玄米とひよこ豆のカレー(1,200円)ほか手作り蒸しパン(500円、各税込)など軽食メニューも。
- イタリアン LA PORTAローカルにも人気のイタリアン。旬の果物の自家製ジェラート(380円~、税込)は毎日6種類。テラス席も。
- カフェ Cafe GLASS GRASSアトリエの展示時期にカフェ営業。地元の名店〈パティスリーR〉のケーキセット1,000円(税込)。
- 懐石料理 鎌倉前 魚源江戸前ならぬ鎌倉前と銘打っているのは、店主の長尾眞理さんが目の前の海で獲れる魚介にこだわり抜いているから。三浦から小田原まで満足いくものが見つかるまで漁港をめぐり、魚を仕入れるのが長尾さんの日課だ。そうして入手した新鮮きわまりない“鎌倉前”の魚を、正統派会席料理へと仕立てていく。しかも、最初の「口取」から、最後の「水菓子」まで10品も登場するコースが昼も夜も3,900円という驚きのお値段。後半で登場する煮魚は、お頭付きが丸々1尾のことも。また、この煮魚の甘辛のバランスが絶妙で、もうお腹が一杯でもぺろりと食べられてしまう。要予約。
- フレンチ ラ・ヴィフランスの〈ポール・ボキューズ〉で修業後、ひらまつグループで23年間腕をふるってきた池田正信さんが鎌倉に店を構えたのは2年前。三島の契約農家が作る有機無農薬野菜と鎌倉野菜をふんだんに使ったフレンチが評判を呼び、今や地元美食家の定番レストランに。神経締めの達人と呼ばれる人から魚を仕入れるなど食材にはとことんこだわり、それを余韻の長い一品に仕上げていく。手をかけた料理の数々は、まさに熟練のフレンチの醍醐味。フルコースを食べて満腹になってもお腹はすっきり。翌日も決してもたれないのがうれしい。予約が望ましい。
- フレンチ サラマンジェ・ド・ヨシノ「バラエティ豊かな食材に恵まれた鎌倉だけど、それをそのまま出すのではなく、フランス料理としてきちんと完成させるにはどうすればいいかということを常に考えています」と、オーナーシェフの吉野民雄さん。魚料理には、新鮮な魚のアラを何種類も使って丁寧にとったヒュメドポワソンで作るソースを。何日もかけて作ったフォンドボーは重層的で、肉料理を引き立てる。ゆっくりと味わってほしいからと、ワンポーションがたっぷりなのもうれしいかぎり。素材のおいしさを引き出していく吉野シェフのひと皿ひと皿から、料理に対する真摯な姿勢が伝わってくる。予約が望ましい。
- 和食 空花三ツ星日本料理店〈元麻布かんだ〉で修業を重ね、銀座の〈アコメヤ厨房〉で料理長を務めた脇元かな子さん。独立時には、「自然に囲まれた豊かな土地でお店をやってみたくて」鎌倉を選んだのだそう。築90年を超える古民家をモダンに改装した店内でいただくのは、引きたてのダシと炊きたてご飯にこだわった、体にも心にも優しい和食。お米は季節に合った味わいのものを厳選。魚は三崎の朝獲れ、野菜は鎌倉産を中心にと、旬の食材を手間をかけ丹精込めてひと皿に仕上げていく。美しい器に盛られた料理の数々に、季節を五感で味わう日本料理のエッセンスが詰まっている。要予約。
- その他専門店 フレンチ 北鎌倉 紫─ゆかり─古刹「明月院」の道すがらに佇む古民家にオープンした牛頬肉煮込み専門店は、鎌倉を代表するフレンチ〈ミッシェルナカジマ〉のオーナーシェフ中嶋秀之さんのプロデュース。メインは「牛頬肉のビロード煮」のみ。ただし、中嶋シェフが日本一の牛頬肉煮込みを目指したというだけあり、これが言葉を失うほどのおいしさ。驚きの柔らかさや味の深さはもちろんのこと、低温でじっくりと煮込むことで外に溶け出さずに頬肉の中にしっかり留まらせたゼラチン質の旨味がたまらない。20種類以上の地元野菜を個々に調理した美しいサラダや、煮込みに添えられた鎌倉野菜など、野菜がたっぷりといただけるのもうれしい。
- 定食 食堂 食堂いのうえ夫婦で切り盛りする店は魚にうるさい島の住人やヨット乗りにも一目置かれる存在。アジにキンメにカサゴにイサキ…。その日に揚がった地魚が、注文ごとに刺身や焼き魚、煮魚やフライに仕上げられる。素材がいいからどれもうまいが、何人かでシェアするなら丸1尾を使った煮魚を。甘辛い煮汁がプリプリの身に絡んで、白飯がすすむこと間違いなし。地魚の刺身3種盛にシラス天ぷら、自家製塩辛、アラ汁までついた刺身定食1,400円(税込)も人気。
- 甘味処 島の茶屋 あぶらや稚児ケ淵から延々と続く石段を上りきったところに佇む甘味処。…なのに屋号が“あぶらや”なのは、島に電気が通るまでランプの油を扱っていたからだとか。女将の自慢は母直伝の味。ゆで小豆は北海道の上質な小豆を手間暇かけて炊いたもので、初夏から始まるかき氷にも、これをたっぷり。氷のシャリッと繊細な歯触りの後に、コクのある小豆の風味が余韻を残す。庭の緋毛氈でどうぞ。かき氷宇治金時白玉入り700円(税込)。
- カフェ しまカフェ 江のまる年季の入った梁や土壁、木枠の建具に古いガラス、ゆったり流れるハワイアン。ここでくつろぐために江の島を訪れる人もいるカフェは、かつての土産物屋が都内から移住してきた店主夫妻の手で生まれ変わったもの。ほどよい苦味と酸味でコクがあるカリブ産のコーヒーと手作りのスイーツは格別の味わいだ。中でも初夏のイチ押しはレモンクリームパフェ550円(税込)。果汁を搾りこんだクリームはピール入りで、ほろ苦さと澄んだ酸味がさわやか。
- カフェ Gigiカフェ参道から少し奥に入っただけなのに喧騒とは無縁。島屈指の老舗旅館の蔵だった空間は実に穏やかだ。ギャラリーの作品は、自身も彫刻家である店主が応援する若手作家のもの。柔らかな光がさすステンドグラスにも座り心地がよい椅子にも、年月や人の手を経たものならではの美しさがある。ここで手作りの具沢山なキッシュやケーキを楽しむ贅沢といったら。丁寧にハンドドリップしたコーヒーも心落ち着く味わい。ランチプレート1,200円(税込)。
- その他専門店 torico-enoshima-西浦へ抜ける路地で、オープンして半年の唐揚げ専門店を発見! 甘みのある九州しょうゆとニンニクや香味野菜、果物をたっぷり合わせたタレに、宮崎産若鶏を漬け込むこと半日以上。片栗粉の衣をまとわせて揚げた唐揚げはカリッとジューシー。旨味豊かな「もも」、心地よい歯ごたえの「せせり」、コリコリとした「すなぎも唐揚げ串」も人気。もも6ピース690円、コロナビール500円(各税込)。テイクアウトも楽しい。
- 和菓子 甘味処 紀の国屋本店青銅の鳥居から続くにぎやかな弁財天仲見世通りの中ほどにあるのが寛政元年創業の〈紀の国屋本店〉。昔ながらの手仕事で餡を炊いて練り上げ、ひとつひとつ生地で包む「女夫(めおと)まんじゅう」が名物だが、この季節に食べたいのがアイス最中(1個250円、税込)。サザエやホタテ、ハマグリを模した最中は香ばしくサクッと軽い。豆の風味豊かな餡やアイスとの相性もぴったり。餡は粒餡とこし餡から、アイスはバニラ、抹茶、小倉から好きなものを組み合わせて。
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