復縁婚を決意したあみさん。“別れたからこそ、高め合える存在に”【後編】|私を生きる、ワタシの選択 Vol.5 LEARN 2024.03.19

結婚や妊娠、家庭とひと口に言っても、その在り方は人それぞれ。“普通”とされる選択“じゃない方”がしっくりくる人だってたくさんいる。そして、そのどれもが正解であり、自分らしい生き方。カップル間でのコミュニケーションや心理学を学んでいる、工藤まおりさんが、そんなあらゆる価値観や選択を掬い上げ、言葉として綴ります。前編に引き続き、とある再会を機に復縁婚という形でパートナーと実を結んだ、モデルのあみさんに話を伺いました。

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この連載では、31歳フリーランスライターの工藤まおりが様々な人生選択をした女性たちにインタビューを行い、新しい価値観に触れていく。前回に引き続き、モデルほかアパレルディレクターとしても活躍するあみさんと、美容師のこうへいさんご夫婦と一緒に、思い出の場所〈CIBONE〉で話を聞いた。

一度はそれぞれの道を歩むことを決意した二人だが、再会をキッカケに復縁し2023年に結婚。関係を再スタートすることで「また同じことを繰り返してしまうのでは」という不安もありながら、以前とは違う恋愛観も見えたという。

後編では復縁した時のお互いの変化と、結婚を決意した理由について話を聞いた。

再会をキッカケに高め合える関係に

_Z7K0523 工藤まおり あみ こうへい CIBONE

──復縁する際に「また同じことを繰り返してしまうのでは」という不安や心配はありませんでしたか?

あみ:復縁する前は、そのことばっかり考えていました。前半でもお話した通り、自分の仕事で嬉しいことがあったときに一緒に喜べなかったことが別れの原因でもあったので…。
でも、再会したこうちゃんは昔より自分に自信がついていて、むしろ私より高い熱量で「やってみようよ!」って後押ししてくれて。そういう姿をみて、今の彼なら一緒に高め合える、同じことを繰り返さないかもって思いました。

こうへい:昔の自分は、相手の意見に流されやすいというか、自分の意見が言えませんでした。二人で問題があったとしても、意見を押し殺して終わるんだったらそれでいいや、と。それが別れた原因のひとつだったんですよね。
復縁した後は、自分の意見も素直に言うようにしています。思ったことはちゃんと伝える事で、また新しい化学反応が生まれて良い方向に進んだりするかもしれないじゃないですか。今はお互い、ルックスに関わる仕事をしていますし、2人とも洋服を見るのが好きなので、仕事でもプライベートでもアドバイスや意見を出し合ったり共有し合える仲になりました。

第三者の視点で見た時に、結婚を意識

_Z7K0697 工藤まおり あみ こうへい CIBONE

──2023年にご結婚されたということですが、結婚の決め手を教えてください。
こうへい:それ、みんなに聞かれます(笑)。言葉にするのが難しいんですけど、感覚でしかなくて「この人だ!」って思う場面が絶対来るんですよね。それが僕はちょうど番組の1〜2話が配信されたタイミングでした。大きなテレビ画面に映っている自分とパートナーの姿を客観的に見たときに、幸せな夫婦像がイメージできたんです。

あみ:よく悩みごとを相談したり、アドバイスをくれる友達がいるんですけど、復縁したことを報告した時に『あんたには、やっぱりこうちゃんしかいないよ』って納得してくれて。他人から見ても良い関係を築けているなら、この人しかいないと思いました。

──“復縁婚”を決意する上で悩んだことは?

あみ:全くなかったです。復縁したいと決意したときから、こんなに自分のことだけを思ってくれる人はこの先いないと思ってたので、ずっと一緒にいたいなって思っていました。

こうへい:復縁してから、あみから新しい刺激をもらったり自分が与えたり、すごくいい関係性を築けていると思ってます。
お互いフリーランスで、誰の背中も追えない状況だからこそ、隣で頑張っている人を見ると「俺も頑張らなきゃ」って、成長できます今後のビジョンや将来像を話し合える人が近くにいるって、すごく大事なことだと思います。

別れた期間があったからこそ結婚できた

_Z7K0362 工藤まおり あみ こうへい CIBONE

──離別した期間があったからこそ、良かったと思うところはありますか?

あみマインドや人柄、考え方の変化を、昔と比較できたところです。おかげで彼の新しい一面やギャップをたくさん発見できました。今でもよく2人で「離れている時期がなかったら、結婚していなかったかもね」と話すくらい、大切な時間だったと思っています。そして別れていた期間に、お互いが自分のやるべきことに集中できたことも大きいですね。

こうへい: 2人とも別々の道を歩いて新しい恋に進みかけていたので、恋人同士で一旦距離を置こう、とはまた違う期間を過ごしたと思います。

──相手の良さを再確認できたんですね。最後に、今後2人でどのような家族像を作っていきたいですか?

こうへい:不自由なく家族みんな幸せに暮らしていけるのが理想です。いつか自分の子どもにもファッションの楽しさを伝えたいし、子どもからも色々学ばせてもらいたいです。刺激し合いつつ、夫婦のやりたいことも実現できたらなと思います。幸せな家庭を作っていきたいですね。

あみ:そうだね。自分の両親と彼のご両親の雰囲気がすごく似ていて、こうちゃんの実家に行くと、自分の家に帰ってきたような安心感があるんです。両親たちのように温かみある家庭が欲しいな、と帰るたびに思います。どこにいてもどんな家に住んでいても、家族みんながハッピーで、モノやお金で得られないような幸せな関係を築いていくのが夢です。

一度別れたからこそ、再会した時に新しい一面が見えて、気づけば高め合える存在になっていたという2人。離れて相手を冷静に見つめ直してみると考え方や価値観が変わることがあるのかもしれない。思い出の場所〈CIBONE〉で過ごす2人を見て、そう感じた。

〈CIBONE〉

国内外のクリエーターの作品や現代の日本のものづくりなど、独自の審美眼でジャンルレスにセレクトされた豊富なデザインアイテムがそろうお店。長い時間軸に寄り添って「モノとつきあう」こと、そして自由な切り口で選んだ独自の魅力を放つモノたちを提案し、家具からうつわ、ファッション、ビューティーまで幅広く展開しています。
そして、今回お話を聞いたあみさんとパートナーのこうへいさんが別れていた期間に偶然再会した思い出のお店でもありました。現在もデートでたまに訪れていて、お2人が住む部屋の雑貨もこちらのお店で購入されているそう。「お気に入りのお店でもあり、いま振り返ると私たちの再スタートを後押ししてくれたような、大切な場所」と語りました。

住所:東京都渋谷区神宮前5-10-1 GYRE B1F
TEL:03-6712-5301
営業時間:11:00〜20:00
HP:https://www.cibone.com/
Instagram:@cibone_tokyo

工藤まおり あみ こうへい CIBONE
工藤まおり あみ こうへい CIBONE
工藤まおり あみ こうへい CIBONE
text_Maori Kudo photo_Wataru Kitao cooperation_CIBONE

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