復縁婚を決意したあみさん。再び関係を築くまでの可能性とは【前編】|私を生きる、ワタシの選択 Vol.5 LEARN 2024.03.05

結婚や妊娠、家庭とひと口に言っても、その在り方は人それぞれ。“普通”とされる選択“じゃない方”がしっくりくる人だってたくさんいる。そして、そのどれもが正解であり、自分らしい生き方。カップル間でのコミュニケーションや心理学を学んでいる、工藤まおりさんが、そんなあらゆる価値観や選択を掬い上げ、言葉として綴ります。今回は、一度は関係を終わりにしたものの復縁婚という形で新しい生き方を選択した、モデルのあみさんに話を伺いました。

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恋人同士が別れるのには必ず理由がある。一度別れた恋人と再び関係を取り戻し、さらに結婚することは可能なのだろうか。

今回インタビューしたのは、モデルほかアパレルディレクターとしても活躍するあみさんと、美容師のこうへいさんご夫婦。出会ってから2年半の交際を続けるも、一度はそれぞれの道を歩むことを決意。しかし1年半後、恋愛リアリティー番組への参加をキッカケに復縁し、2023年に結婚を迎えた。

前編では、別れた当初の恋愛2人の再会について、後編では復縁した時のお互いの変化と、結婚を決意した理由について、二人の思い出の場所である〈CIBONE〉で話を聞いた。

スタイリストとカットモデルの関係性から発展。

_Z7K0282 工藤まおり あみ こうへい CIBONE

──改めて、お2人の出会いと第一印象について教えてください。

あみ:私がカフェで読書をしていた時に、当時美容室でアシスタントとして働いていたこうちゃん(こうへいさん)がモデルハントをしてくれたんです。モデルハントって街中で声をかけることが多いと思うんですけど、カフェの中で声をかけられてびっくり(笑)。でもお店の中まで見に来るぐらい、一生懸命仕事を頑張っている人だな…って。第一印象から、誠実そうな人でした。

こうへい:本を読んでいたので、邪魔して申し訳ないなと思いつつ僕は声をかけました。モデルハントでOKしてもらったのが初めての出来事だったので素直に嬉しかったし、お話していても可愛いらしい姿が忘れられなくて。
出会ってから約2年後に、今度は僕がスタイリストになったタイミングで撮影させてもらいたいと思って連絡してみたんです。そしたら快くOKしてくれて、そこから何度か会うようになりました。

──スタイリストとカットモデルの関係性って、一歩踏み出すのにハードルがありそうです。どうやってデートに誘われたんですか?

こうへい:あくまで“美容師とお客様”という関係だったので、最初は恋愛に発展するとは思ってなかったです。

あみ:その一歩を踏み出したのは、私からかもしれないですね。
カットモデルに改めて誘ってくれた時に、以前よりもおしゃれでお話も楽しくて、気になる存在になっていました。家から1時間くらいかかる美容院でしたが、通うようになりました。
そして私の誕生日の時に、こうちゃんが「おめでとう!お祝いでご飯も行こうね」ってDMをくれたんです。これは社交辞令で終わらせたくない!って思って「絶対行きましょう!いつ行きますか?」って返しました。そしたら、こうちゃんが「ディズニーでも行く?」って聞いてくれたんです。初めての2人のお出かけでディズニー行ける人なんだ…行動力があって面白い!って思いました(笑)。

──そこから何度かデートを重ねてお付き合いする中で、お互いのどういうところに惹かれましたか?

こうへい:誰に対しても自然体に接してくれるですところね。内面も綺麗な女性だなって会うたびに実感しました。

あみ:私もこうちゃんの優しいところに惹かれました。友達と一緒に遊んでくれたり、私の周りの人にも優しく大切に接してくれたんです。あとは、浮気の心配がないくらい大きな信頼感はありましたね。

嬉しい仕事の話を一緒に喜べなかった

_Z7K0529 工藤まおり あみ こうへい CIBONE

──2年半お付き合いされた後、一度お別れしてしまったようですがキッカケはなんだったのでしょうか。

あみ:もう本当に小さい喧嘩の積み重ねです。何回か別れ話になったタイミングでお別れしてしまいました。

こうへい:当時は毎月別れ話をして、僕が毎回引き留めて、を繰り返していました。そして何度目かの喧嘩の時に、僕が強がって「何を言ってもダメなんだね、それなら別れよう」って言っちゃったんです。時間が経てばまた元に戻るのを期待していたら、そのままお別れしてしまって。

──当時を振り返ると、喧嘩が増えてしまった原因ってなんだと思いますか?

あみ:ちょうどその時期は、私が就職をせずに個人事業主として働くことを決めたタイミング、こうちゃんはスタイリストになって忙しかった時期でした。目まぐるしい毎日を過ごしていて、嬉しい仕事の話があったとしても一緒に喜びを分かち合う余裕がなかったんですよね。お互いにとって良くない空気だった。

こうへい各々の将来へ向けて一歩進むための重要な時期だったのもあると思います。僕も相手を気遣う余裕がなかったな、と改めて振り返ると感じます。

元恋人は恋愛対象外

_Z7K0300 工藤まおり あみ こうへい CIBONE

──感情的になって別れてしまったなら後悔もありそうですが…お別れした後、相手のことをどんなふうに考えていたのでしょうか。

あみ:今まで一度も別れた人とよりを戻そうと思った経験がなかったので、SNSを通じて近況をなんとなく知ってる友達みたいな感覚に戻りました。
たまに彼から連絡は来ていたのですが、気持ちがないのに返事をしたら思わせぶりな態度になってしまって、相手に良くないという想いがあったんです。
別れてから1年くらい経った時に、表参道にある私達のお気に入りのお店〈CIBONE〉で偶然会って話かけてもらったんですけど、その後も特に進展はありませんでした。

こうへい:あの時は心臓の音が聞こえるぐらい、ドキドキしながら声をかけたな〜(笑)。僕も今まで元恋人と復縁したいと思ったことはなかったんですけど、彼女だけはやはり忘れられなくて。やり直したい気持ちが強かったんだと思います。

──そして恋愛リアリティ番組で改めて再会を果たしたんですね。

こうへい:再会する前は、戻りたいと思う気持ちが数値でいうと30%ぐらいでした。でも、実際に会ってみたら改めて惹かれましたね。昔からの優しい性格も変わってないし、仕事に対する熱意頑張る姿を見て、尊敬できる部分が更に増えていました。

あみ:番組を通して会う機会が増えて、改めてこうちゃんの事を気にして見てみると、周りの人への細かい配慮ができる優しさとか、言葉でちゃんと愛情表現をしてくれるところとか…以前と変わってないところが素敵だなって再確認しました。
別れて1年半経過する間に、私の恋愛観も変わっていて、改めて“長く一緒にいれるのはどういう人なんだろう”っていうのを考えるようになっていました。気取らず、一緒いて安心するような人が彼だったんです。

_Z7K0456 工藤まおり あみ こうへい CIBONE

今まで恋人と復縁した経験がなかった二人。番組をキッカケに再会を果たし復縁することを決めたが、関係を「また同じことを繰り返さないか」という問題。

後編記事では、1回目と付き合った時の変化や、結婚を決意した理由について深く掘っていく。

text_Maori Kudo photo_Wataru Kitao cooperation_CIBONE

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