【鎌倉】電車を気にせず楽しみたい!〜夜編〜 ゆるく吞みたい、夜の鎌倉10軒 FOOD 2017.08.05

休日のお出かけ先にぴったりな鎌倉。あんまり知られていないけど、お泊まりしないと楽しめない時間帯だって、素敵なお店はたくさんあるんです。本誌で計8ページにわたって紹介された、魅力たっぷりな店の数々をご紹介!泊りがけの鎌倉ステイ、参考にして見てはいかがでしょうか?

夜の鎌倉10軒

1.海を眺めながら、ぷはーっ。幸せな夕暮れ時をお約束。〈立呑処まごころ(通称 した心)〉

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目印は、由比ヶ浜海岸沿いの赤提灯。ここは生ビールに、揚げたてのハムカツ、マカロニサラダなどがそろう、ありそうでそうそうない、海前の立ち呑み屋(といっても椅子もありますが)。通りすがりにちょいと寄っていくご近所の人、海帰りの人など、代わる代わるやってきては、寛いでいく。すっと入りやすいのは、お店下のガレージを改装した開放的な間口のおかげ。

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カウンターで、マスターとおしゃべりしながら飲むもよし、長テーブルから海を眺めつつ、っていうのもいい。お天気のいい日に出る、外の小さなテーブルとイスで海を見ながら、夕暮れどきにビールをゴクゴクするのにもサイコーなところなのだ。

2.Jの字型のカウンター席は、夕凪時間から鈴なりです!〈binot.〉

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鎌倉駅から徒歩2分。陸地と海の温度を一緒にする夕凪が吹く頃にオープン。晩ごはんや呑みの時間より少し早めなのは、駅のホームの立ち食いそば屋のような、気軽さと心地よさを併せ持った存在でありたいという思いから。

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幼少期に体質改善のため、ベジタリアンだったこともある店主の阿部さんが作る、季節野菜の惣菜は、素材そのものを味わう、繊細で、優しく、力強いもの。お腹いっぱい食べてもいつもカラダごと軽く、スキップして帰れるような感じなのだ。鎌倉で9年、ここで出会った人たちと生み出す阿部さんの食コラボは、満月バーをはじめ、さまざまな形でおいしい記録と記憶を残し続けていて、ほんと、目が離せません。

3.スペイン生ビールと揚げ物を頬張りながら、夜の鎌倉を満喫。〈PANDA BAR〉

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御成通り沿いの小さなスペインバルは、カウンターでワイワイしながら飲み食いするのが楽しいところ。2017年1月からシェフが替わり、メニューがフルチェンジ!スペイン産生ハムやスパイスのきいたイベリコベジョータのチョリソー、イワシと玉ねぎのパテ、タラとオリーブのクリームコロッケなど、ビールに合うメニューのほか、ソースが選べるハンバーグやパエリヤなど、腹減り系にもうれしいボリュームたっぷりのメニューもどーんと増えました。

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お疲れの方には、カウンター以外にテーブル&椅子もあるのでご安心を。これからの季節は入り口脇のオープンエアなテーブルで、夜呑みするのも気持ちよし、です。

4.中でしっかり食べて飲むも、テラスでサクッともよし!〈IL BIRRAIO〉

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由比ヶ浜海岸前の、潮風感じるトラットリアに、昨年テラス席がオープン!グビグビとビールを飲みながら、手間暇かけて作られるイタリアンな一皿が味わえるとあって、すでに海帰りの人やご近所さんたちの憩いの場に。私もお天気がいいとついつい、足がこちらへ。

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一杯飲んで、ちょっとつまんでもらうために、テラス席を作ってみたけれど、思っていた以上に気持ちいいですよね!と、シェフ本人もご満悦(笑)。しかもテラス席は、生ハムやマリネなどのフードも、ビール、ワインなどのドリンク類もすべて500円!と、大盤振る舞い。これは立ち寄らないわけにはいかないでしょう♥

5.イタリアンなつまみとワインで早めの夕方から一杯、いかが。〈Vicolo〉

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2016年の夏に小町から御成町に引っ越ししたここは、自家製のおつまみ、パニーノなどのほか、厳選されたイタリア食材を扱う、街のバール的なお店。朝から夜まで時間を気にせず、同じメニューがいただけるとあって、カウンターはいつでも大にぎわい。コーヒーはもちろん、ワインやビールも朝からどうぞ! 

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切り盛りするのは、イタリアのボローニャに7年ほど暮らしていた真智子さん。季節のものを合わせたつまみや、即興で作る気まぐれパスタは、小腹が空いた時におすすめ。自家製のスイーツさえもつまみになるのが、真智子さんの腕のすごいところ。ちょこっと飲んで食べたい、なんてときにもいいですよ。

6.土日祝限定、酒屋さんの一角でお値打ちワインをグビリとやる!〈角打ちVinさん by 鈴木屋酒店〉

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湘南地区のヴァンナチュールを支える100年以上続く酒屋さんが、角打ちをオープン。新入荷のものもあれば、長年転がしておいたスペシャルなものが出てきたりする可能性も!あえて普段使いではなく、上質なものを経験してもらおうというわけ。そして、いつかの時に、考えの一つとして残ったらいい、とご主人。

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また、お客さんが実際に飲んでいるシーンには遭遇できないので、会話ツールの一つとして、グラスワインをこういう形で出してみるのはどうかと思ったのも始まりだとか。ワインを物色しがてら、どれどれと飲んでみる、酒屋での一杯。次のワイン選びが違ってくるかもしれない。

7.【移転情報あり】小町きっての隠れ家バーは、細い路地の小さな扉の先に。〈Bar Sharuman(旧店名:しゃるまん)〉

鎌倉 しゃるまん

小町通りの細い路地を、ちょこっと入った2階。思い切って木の扉を開けるとアナログレコードがかかる、ホテルのバーのような空間が開ける。

鎌倉 しゃるまん

その昔、クラブとして華やいだ時代を送ってきたここを、マスターがお母様から受け継いだのは9年前のこと。シンプルで整ったバーカウンターと物静かなマスターの話し方や所作にちょっぴり緊張するも、それもあっという間にゆるりとほぐれる。それはきっとレコード針のパチパチいう音とともに流れる音楽と、その音を包み込むやわらかな空気のおかげ。1970年代、ハワイに住んでいたというマスターがかけるレコードが、これまたサイコーに心地いい。この音だけで何杯もイケちゃいます。

8.1人でゆっくりできる大人の隠れ家、見つけました。〈BAR KELPIE〉

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海から上がってくる、やわらかな風を受け止めるような居心地のいいバーで、日が沈む前と真夜中の時間の両方を堪能できるのも、一泊ならではのお楽しみ。

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古民家の大きな窓を生かした店内には、そこから入っては抜ける風が巡り、なんとも気持ちいい。メニューは特になし。好みや、何を食べてきたか、などを伝えると無限のレシピからマスターが、その日の気分にぴったりくる絶妙な一杯を、すっと贈ってくれる。モンキーポッドの一枚板で作られた肌触りのいいすべすべしたカウンターに肘をつきながら、カクテルが出てくるのをしばし待つ時間。これもまた、幸せなひとときなのです。

9.長谷で37年。常連客が足繁く通う、真夜中の憩いの場。〈浮〉

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昭和55年にオープンした時は夜の営業のみだった街の洋食屋さん。お昼の営業をするようになったのはここ10年くらいのことだとか。船室やデッキをイメージした木をふんだんに使ったモダンな造りに、お店の名の通り、たくさんの浮が施された店内は、海の上にプカプカ浮かんでいるような不思議な空間を醸し出している。

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ママが作るのは、タマゴサンドやロースカツサンド、昔ながらのナポリタンやエビグラタン、とろとろチーズがのった肉汁たっぷりのハンバーグなど。真夜中に小腹を満たしつつ飲むお酒は、ビール以外にウィスキー、バーボンなどもありますが、私はママが作るカンパリソーダが大のお気に入り。

10.疲れた人を受け止め、癒す、鎌倉の深夜食堂的カフェ。〈Trip・Drip〉

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旅好きの店主が昼間はフォーやガパオなどがいただけるカフェを、夜は男子が居酒屋的な空間を切り盛りする、ブックカフェ。店主の本を並べたという天井高の本棚には、ガイドやエッセイなど、旅に関する本がぎっしり。「危険」「一度は行ってみたい」など、店主によるジャンル分けも楽しめる本棚を肴に、リビングにいるかのごとく、くつろぎながら飲んで、食べられる。

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毎日ある豚汁ご飯セットのほか、オイルサーディンのチーズ焼きなどのつまみも充実。深夜食堂のように、疲れて帰ってきた人に好きなものを食べてもらえるよう、あるもので何でも作る!をモットーに腕をふるう、夜担当の赤澤くん。何とも頼もしいのだ。

(Hanako1135号掲載/photo : Yoichi Nagano text : Kaori Akazawa)

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