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フードディレクター・野村友里さんが体験! 〈ワコール〉初、京都・岡崎のリノベーションした町家宿で暮らすように泊まる。 Learn 2018.04.14

〈ワコール〉が手掛ける宿泊施設〈京の温所(きょうのおんどころ)〉一棟目が、4月28日京都・岡崎にオープン!リノベーションした京の町家にて、まるで京都に暮らしているかのようなとっておきのステイが叶います。Hanako『もっと!ひみつの京都』「野村友里さんが京都暮らし?理想の町家宿がオープン。」では、フードディレクター・野村友里さんによる体験をご紹介!そんな充実の誌面よりお届けします。

岡崎に誕生した町家宿にて、融合する旅と日常を体験

伝統を受け継ぐ町家を、快適に暮らせる住空間へと生まれ変わらせ宿に仕立てる。「京の温所」プロジェクトは京都に拠点を構える〈ワコール〉の新展開。滞在する人が、それぞれのライフスタイルに合わせて過ごす〝あたらしいもうひとつの日常〞の提案だ。根底には暮らす場所としての京の町家を未来に引き継ぎたい、伝統を守りたいという熱い想いがあることから、既存の町家宿に比べてキッチンや収納が充実しているのも特徴のひとつ。暮らすように過ごす京都旅を提案する宿となっている。

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〈京都市美術館〉や〈京都岡崎 蔦屋書店〉などが立ち並ぶ京都きってのカルチャーエリアの岡崎は、大通りから一本中に入れば閑静な住宅街でもある。4月28日、その一角にまず登場するのが〈京の温所 岡崎〉だ。格子戸をくぐればすぐにあるはずの玄関はなく、路地の奥へと誘われる仕掛けに気持ちが盛り上がる。玄関を入れば目に飛び込んでくるのは、たっぷりの日差しが気持ちいいダイニングキッチン。「これならしっかり料理ができそう」と友里さんの目もきらり。

「maruni」のチェアなどを取り入れたダイニングはモダンに整えられている。窓の外には玄関の前庭。
「maruni」のチェアなどを取り入れたダイニングはモダンに整えられている。窓の外には玄関の前庭。
掘りごたつ式の座敷は端正な和の空間。玄関の花台には、あえて花を生けていない花瓶が置かれ、花を買って空間を装う楽しみも密かに提案されている。
掘りごたつ式の座敷は端正な和の空間。玄関の花台には、あえて花を生けていない花瓶が置かれ、花を買って空間を装う楽しみも密かに提案されている。

1階には掘りごたつ式が快適な座敷と、〈平安神宮〉の大鳥居をちらりと望む端正な坪庭、高野槇の浴室などの水回り。

座敷から眺める庭は白砂と苔、緑が美しい。
座敷から眺める庭は白砂と苔、緑が美しい。
高野槇の木を使った浴槽は、湯のあたりも滑らか。
高野槇の木を使った浴槽は、湯のあたりも滑らか。
天井の梁に町家の趣を感じるシンプルなベッドルーム。宿泊の定員は最大6名。
天井の梁に町家の趣を感じるシンプルなベッドルーム。宿泊の定員は最大6名。

2階にはベッドルームと和室がもうひとつ。機能性の高い空間が用意されている。

コーヒー焙煎所が増えている近頃の京都では、和菓子×コーヒーなどの楽しみ方も。
コーヒー焙煎所が増えている近頃の京都では、和菓子×コーヒーなどの楽しみ方も。

宿での時間はもちろん思い思いに。和菓子とお茶、時には骨董などを買い求めてお茶時間を過ごすのもいいし、普段は持ち帰るのが大変な豆腐や野菜を買い求めて料理するのもいい。まだ静かな界隈を散策する朝の時間も、泊まっているからこその贅沢。膨らむ期待をすべて受け止めてくれる、懐の広さが魅力の空間だ。

京の食材を買って作って、日常を体験

「京野菜に豆腐や湯葉といった食材から、漬物、調味料、和菓子まで。京都にはおいしいものが沢山あるからついつい買い過ぎて、重いバッグを抱えて帰ることも結構あって。そんな時、自由に使えるキッチンがあれば心強いよね。新鮮なうちに料理して食べることができるから」と友里さん。これまでの町家宿と異なり〈京の温所 岡崎〉のキッチンは無垢の木を使ったカウンターに最新のIHコンロからオーブンまでそろった充実ぶり。庖丁は料理道具の老舗〈有次〉のものをセレクトするなど、京都好きの心もくすぐる内容となっている。

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岡崎は街中まで歩いても、地下鉄やバスを使っても便利なエリア。宿に荷物を置き、さっそく街へと繰り出した友里さん。「手土産に湯葉をいただいて、濃厚さに驚いてやみつきになった〈千代豆腐店〉はぜひ訪ねたい一軒。湯葉はもちろん豆腐も豆乳も買ってみたいな」。

創業60年、3代目の鳴田直義さんに味の秘訣を尋ねる友里さん。
創業60年、3代目の鳴田直義さんに味の秘訣を尋ねる友里さん。

〈アネックス〉をはじめ、農家から直接仕入れるこぢんまりした青果店が点在しているのも京都のうれしいところ。

〈アネックス〉は数は多くなくてもユニークな野菜も並べられているのがうれしい。
〈アネックス〉は数は多くなくてもユニークな野菜も並べられているのがうれしい。

ワインを買って、朝食のためのパンも買って。

〈krater winestore〉はワインに合わせたい食材も扱っており〈eatrip〉のものもある。
〈krater winestore〉はワインに合わせたい食材も扱っており〈eatrip〉のものもある。

レンタサイクルを使えば開店を待ちわびる人の多かった〈𠮷田パン〉へ向かうのも便利。

カンパーニュ660円、パンドミ330円、エピ280円(各税込)など。
カンパーニュ660円、パンドミ330円、エピ280円(各税込)など。

店々を巡る移動に鴨川沿いを通れば、ますます京都暮らしを実感するひとときとなる。目当てのものを手に入れたらいそいそと宿へ戻って。「まるで京都にセカンドハウスができたみたい。それが素敵な町家だと思うと、よりうれしい。何を作ろうかと心も弾みます」。

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〈千代豆腐店〉の湯葉はシンプルにわさび醤油で。豆腐には酸味のあるすぐき漬けやハーブを刻んでオリーブオイルで和えたものを。「掘りたてのタケノコは下ゆでなしでも大丈夫」とグリルで焼き、バターと木の芽の香りを。冷しゃぶサラダに使ったポン酢も京都メイド。紅菜苔(こうさいたい)などの野菜ももちろん地野菜ばかり。

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京都にはお気に入りの料理店もたくさんあるという友里さんも、この日ばかりはこもって町家暮らしを楽しむ夜に。旅先にある日常を満喫したようだ。

Navigator・野村友里(のむら・ゆり)

フードディレクター〈restaurant eatrip〉を手がけるほか、「Nomadic Kitchen」では生産者を巡り、イベントを開催。本誌ではお取り寄せの連載を執筆中。食の東京ガイドブック『Tokyo Eatrip』が発売中。

〈京の温所 岡崎〉/岡崎

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〈ワコール〉が新しく提案する宿泊施設〈京の温所〉。「ひとつの旅が暮らしの深呼吸のように感じられるひととき」をコンセプトに、いつもの日常を京都という文化や環境の中で過ごすことで、日常の安堵感と旅の解放感を感じ、特別な体験ができる宿を作り上げる。4月28日の〈京の温所 岡崎〉を皮切りに、2018年中には京都市内にあと2~3軒のオープンを予定している。「生活とアートの融合」をコンセプトに活動している〈スパイラル〉を運営するワコールアートセンターがディレクションを担当。

■京都府京都市左京区岡崎円勝寺町91-85 
■080-5772-6250(受付フロント)
■チェックインは〈京の温所受付フロント〉京都府京都市南区西九条北ノ内町6 ワコール新京都ビル1Fにて。
■チェックイン10:00~17:00、チェックアウト10:00 
kyo-ondokoro@wacoal.co.jp(問い合わせ) 

〈京の温所 岡崎〉周辺にある訪れたいお店、詳しくはコチラ!

〈千代豆腐店〉/宮川町
愛用する料理人も多いひそかな名店。濃厚さの秘訣は滋賀県産の大豆・オオツルを使用し、丁寧に擦ってじっくり炊き上げることだという。
■京都府京都市東山区新宮川町松原下ル西御門町464-2
■075-561-4484
■10:00~18:00 日休 

〈アネックス〉/河原町丸太町
農家から仕入れる個性豊かな野菜を扱う青果店〈坂ノ途中〉の野菜のほか、京北町の農家で育てられる無農薬や自然農法の野菜もそろう。2017年1月に御所南から移転。
■京都府京都市上京区出水町274 
■075-708-5381
■10:30~19:00 木休

〈krater winestore〉/御所南
南アフリカやオーストリアなどのワインもそろえる。ワインをスタンディングで楽しむことも。
■京都府京都市中京区富小路通竹屋町上ル桝屋町325-2 1F 
■075-256-7717
■11:30~20:30(日~19:00 ) 火休、ほか月1回不定休

〈𠮷田パン〉/松ヶ崎
これまではレストランでしか食べられなかった〈𠮷田パン〉がついに店舗をオープン。食事系中心のラインナップ。
■京都府京都市左京区松ヶ崎雲路町2-2 
■9:00~17:00(売り切れ次第終了) 月~金休

Hanako『もっと!ひみつの京都』では、京都の宿を多数ご紹介しています。

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P28~31掲載

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