言いたいコト、書きたいコトバ…混じり気ナシ! 弘中綾香の「純度100%」~第68回~ LEARN 2022.02.11

ひろなかあやか…勤務地、六本木。職業、アナウンサー。テレビという華やかな世界に身を置き、日々働きながら感じる喜怒哀楽の数々を、自分自身の言葉で書き綴る本連載。

(photo : Yasutomo Sampei styling : Chie Hosonuma hair&make : Miyuki Nakamura)

「値の張るお買い物」

この前、友人と2021年は何に一番お金を遣ったか、という話になった。大きな買い物をしたという子はほとんどおらず、みんな日々ちょこまかと使っていった結果、積もり積もってなんだかんだ大きな額になっているという感じだった。洋服や化粧品代、美容院やネイルのお金、ゴルフや旅行に行くお金、習い事や趣味のお金、数え上げればキリがない。私もそういう一人である。趣味というものがないから交際費はかからないけれど、洋服やコスメの流行りものに目がないし、衝動買いもしてしまう。ジムも複数掛け持ちしているからお金がかかる。これに遣った!とはっきり言えるものはないんだけれど、なんだかカードの請求はいつも減らない。そんな感じだ。

そこで、ちゃんと自分の支出を振り返ってみることにした。大きな買い物なんてしていないと思っていたけれど、とっても身近に存在していたことに気づく。歯の矯正である! 中学生の時に親がワイヤー矯正をさせてくれていたのだけれど、大きくなるにつれ色々問題が見つかり、もう一度矯正することを決意したのだ。一度目の矯正でレントゲンを撮って初めて分かったこととして、私は生まれつき永久歯が何本か足りないということがある。まず、大人になると皆さん悩まされる親知らずが一本もなかった。これはまあいいとして、問題なのが上側の歯だけが足りないということである。バランスよく右側も左側も1本ずつないとかならまだよかったのだけれど、私の場合は上の右側の歯が2本ばかりもともと少なく生まれてきてしまっている。そのため左右のバランスが悪く、どうしても笑った時に真ん中がズレて見えてしまう。

学生の時にした矯正のおかげで噛み合わせはよく、日常で困ることは何もないのだけれど、笑った時のズレが一度気になり出すと、それ以降ものすごく目につくようになってしまった。映像はまだしも、写真だと鮮明に写ってしまうのでどうしたもんかとずっと悩んでいたのである。かといって、ワイヤー矯正をやっていた時の痛さや話す時のもごもごした感じが記憶に残っていたので、この職業をやっている以上は無理だろうと勝手に決めつけてしまっていた。その時に歯医者さんに教えてもらったのが、マウスピース型の矯正だった。これは取り外しが出来るので、仕事や収録の時は外してストレスなく話すことが出来る。マウスピースならではのデメリットもあるのだけれど、背に腹は代えられないと思ってやることにした。

この買い物が2021年でもっとも値が張ったものである。正直、だいぶ勇気のいる値段だった。まだやり始めたばかりなので目に見える変化はこれからだけれど、うじうじと悩んでいる時間がなくなったことを思えばよかったのではないか、と自分に言い聞かせているところである。

【弘中のひとりごと】
子供の頃に戻れるならば、バレエやダンスを習いたいなぁ。動きが…(笑)

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