家事から買い物まで着替えずOK。3way仕様の八女茶染めエプロン「Wablier」

家事から買い物まで着替えずOK。3way仕様の八女茶染めエプロン「Wablier」
Good design, So ethical Vol.26
家事から買い物まで着替えずOK。3way仕様の八女茶染めエプロン「Wablier」
SUSTAINABLE 2026.05.23
地球にも人にもやさしいものを選びたい。今を生きるわたしたちにとって、エシカルかどうかという視点はもの選びでは欠かせないよね。でも、やっぱりデザイン性も大事にしたい。学生時代からサスティナブルを追求し続けているhaluさんの愛用品はまさにGood design, So ethical。真似したくなる素敵なアイテム、少し覗き見させてください~。
halu
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サスティナブルライフプロデューサー

学生時代から、エシカルな暮らしやオーガニックの食品に関心を持ち、地元葉山でのウェルネスな体験型ツアーの企画や、企業のリブランディングプロジェクトに携わる。また、食にまつわる資格を複数保有し、ヴィーガンスイーツのプロデュースなど、多方面で活躍する。ハナコラボパートナー。Instagram:@haluchn

台所に立つ時間は、ただ料理をするためだけのものではない。火に向き合い、手を動かし、誰かのことを思い浮かべる。

そんな日々の延長にある時間を、もう少し心地よく、もう少し自分らしく整えてくれるものがあったら。

そう思ったときに出会ったのが、福岡県八女市茶葉で染められた割烹着Wablier(ワブリエ)」です。

食べものから生まれる色。八女の茶葉を“まとう”ということ

Wablierの最大の特徴は、使い切れなかったお茶の葉で布を染めているという点。使われているのは、福岡県八女市で無農薬のお茶づくりを続ける〈いりえ茶園〉の茶葉です。

八女茶は、日本有数の玉露の産地として知られる一方で、製造の過程でどうしても商品にならない茶葉が生まれてしまいます。その行き場のない素材を、“色”としてもう一度暮らしの中へと還しているのが、このプロダクトです。

染め上がった布は、いわゆる茶色ではなく、ほんのりとくすみを含んだやわらかな緑。光の当たり方で表情を変えるその色は、どこか静かで、お茶を淹れる時間のような余白を感じさせます。

生地は麻100%。よく見ると、繊維のゆらぎや小さな斑点がそのまま残っていて、均一ではない質感がむしろ心地よく感じられます。

整いすぎていないこと。完璧でないこと。それを“味”として受け取る感覚は、日々の料理にもどこか通じるものがある気がします。

使い手の声から生まれた、さりげない機能性とデザイン

この割烹着は、料理家たちのリアルな声をもとに設計されています。

油はねからしっかり守るゴム入りの袖口、スマートフォンや小物、はさみなどを収められる複数の大きめのポケット。日常の中で感じる小さな不便を、ひとつずつすくいあげたような一着です。

また、福岡県筑後市の「Tumugu Project」によって、布を裁断した時に出るハギレはくるみボタンとして再生。障害者支援施設「年輪の輪」の利用者の方々の手で丁寧に作られています。

地域の資源や人の手をつなぎながら、もう一度暮らしの中へと戻していく。一着の服の背景にも、静かな循環が息づいています。

「キッチンでまとう」を超える、3wayという自由さ

Wablierは、着方によって印象が変わる3way仕様です。そのまま着れば、ゆったりとした割烹着として。ベルトを締めれば、エプロンドレスのような佇まいに。前後を変えれば、ちょっとした外出にもなじむ一着に。

料理の時間から、そのまま買い出しや散歩へ。 “台所用の服”として閉じない設計が、暮らしの流れを途切れさせない心地よさにつながっています。

また、“食”や“ライフスタイル”を仕事にする私にとっては、この一着は価値観を体現する装いでもあります。登壇やイベントの場でも、自然と手に取りたくなる存在です。

キッチンだけでなく、むしろ外に着ていきたくなる。ナチュラル素材でありながら、どこか一張羅のような佇まい。色味も主張しすぎず、どんなシーンにも静かになじんでくれます。

食に関わる人だけでなく、ガーデニングや制作に向き合う人の作業着として、あるいは羽織としても。暮らしのさまざまな場面に、軽やかに寄り添ってくれそうです。

暮らしを分けない、という選択

台所で着ていた服のまま外へ出る。それは単なる便利さではなく、暮らしを“内と外”で切り分けないという感覚でもあります。

食べものから生まれた色をまとい、日々の手仕事をそのまま延長していく。Wablierは、「何を着るか」という問いを通して、今の暮らしをどう捉えるかをそっと問いかけてくれる一着です。

初夏の風に背中を押されるように、台所からそのまま外へ。そんな軽やかな暮らしを、この一着とともに楽しんでみてはいかがでしょうか?

text&photo_halu

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