結局いちばん使えるのはこれ!オシャレな定番食器5選|“センスがいい人”になりたくて Vol.3

結局いちばん使えるのはこれ!オシャレな定番食器5選|“センスがいい人”になりたくて Vol.3
結局いちばん使えるのはこれ!オシャレな定番食器5選|“センスがいい人”になりたくて Vol.3
LEARN 2024.09.24

家は自分だけの特別な空間。お気に入りのものを、納得いく洒落感でスタイリングできたら毎日がもっと“気持ちいい”のは確実。だけれど、私たちを悩ませるのが「なんかしっくりこない問題」。これ、センスの問題? 素敵な暮らしづくりのプロ、菅野有希子さんにありがちお悩みをぶつけます。今回は、結局いちばん使える食器を紹介。

菅野有希子
菅野有希子
テーブルコーディネーター/プロップスタイリスト

雑誌、書籍、WEBメディア等でライフスタイル提案のスタイリングや撮影を行う。リノベーションしたマンションでのおしゃれなライフスタイルを紹介するインスタグラムが人気。うつわ愛好家。ハナコラボパートナー。 Instagram:yukiko130

「オシャレな食卓に憧れるけど、食器棚にも限りがあるしプロみたいにたくさんうつわは買えない。1枚で何を盛り付けてもサマになっちゃう、便利な魔法の道具みたいな食器があればいいのに…!」

はい、おまかせください。今日はそんなワガママな願いを叶えちゃいます。

「〇〇すぎない」和洋折衷感

地味な和食の代表格、煮込みを盛り付けてもハマるし、

色鮮やかなパスタを盛り付けてもしっくりくる。

こういうのが便利ですよね!

毎日使いたい。ということは和食でも洋食でもなんでも盛り付けれるうつわがいい。ならば、「和食器すぎない」「洋食器すぎない」ニュートラルな食器選びが大事になります。

ホテルのような繊細で真っ白な大きな洋皿や料亭で使用されるような趣深い和食器は、美しいけれど毎日の食卓には用途が限られがち。いかにも洋食器は洋食だけ、和食器は和食だけにジャストフィットしているので、できればどちらの要素にも偏りすぎないデザインがおすすめです。

特に、洋食を和食器に盛り付けるのは「あえてやってますよ」感が出るので上手に使えば「アリ」と感じやすいのですが、和食を洋食器に盛り付けるのは難易度が高いように思います。想像してみてください。肉じゃがをティファニーブルーのプレートに盛り付けている様子を…(違和感ありますよね)。

先の例で言えばホテルや料亭で使用されるようなフォーマルすぎるうつわというのも日常使いでは不向きな要素になるかと思います。カジュアルだけど洗練されている、和でも洋でもないニュートラルなうつわ、そんな食器がベストです。

では、そんな便利なうつわとはどんなうつわでしょうか?

「風合い」がセンスの要

ポイントになるのは「風合い」です。なんともわかりにくい要素ですがここが重要です。陶器ならではの土のざっくり感、釉薬の流れによる景色など語りだすと専門的になってしまうのですが、総じてそういった「均質ではない手触り感のあるニュアンス」と感じ取っていただけるとありがたいです。写真で見た方がわかりやすいですね。

縁が(柄や模様ではなく)自然と濃い色になっていたり、質感がざらざらしていたりします。表面の色合いが全て均質ではなく自然な濃淡がついています。

全体的には白っぽいけれど全部ムラなくツルツル真っ白ではなく、といって柄や色が奇抜なのでもなく、自然なかすれやゆらぎに「味」を感じる。この風合いがあるとないとでは大違いなんです。

白っぽニュアンスカラー

そして、色合いとしてはやっぱり白が万能。といっても真っ白ではなく、パッとみて全体的に明るいな〜白っぽいムードだな〜という色。いわば“白っぽ”系とでもいうような明るめニュアンスカラーが使いやすいです。

今回セレクトした食器も厳密には「黄色じゃない?」「グレーじゃない?」「ベージュじゃない?」といった色合いになるのですが、おおまかに「白っぽい系統の中でニュアンスのある色」と言えます。布で例えるなら、ポリエステルの真っ白ではなく、リネンやコットンのような生成り色とでもいいましょうか。

この「風合い」と“白っぽ”カラーの掛け合わせがあってこそ、なんでも盛り付けられる万能うつわといえます。

風合いがあるからこそ彩りの少ない料理を盛り付けても寂しくならないし、

白っぽい明る目のニュアンスカラーだからこそ色鮮やかな料理を盛っても、喧嘩することがありません。

ちょうどいいサイズ感は手のひらを目安に

最後にサイズ感。おおまかにいって手のひらより一回り大きめくらいというのが目安になると思います。1〜2人用のおかずをザッと盛り付けたり、一人分のパスタやカレーなどに最適なサイズ感です。一番頻度の高い使用シーンですよね。

結局何センチといってもピンとこないので、手のひらサイズで深めか、手のひらより一回り大きいかくらいかな〜と目安にしてもらえると嬉しいです。

ちなみに手のひらより小さいサイズは小皿用途になります。これはこれで使える食器ではあるのですが、今回は毎日のおかずやごはんをガシガシ盛り付ける用途なので小さすぎ。手のひらの2倍の大きさになってくると普段使いには少し大きめかもしれません。4人分をたっぷり盛り付けたいなどの時には重宝するかと思います。

万能うつわのポイントは以上です。それではそんな特徴を兼ね備えた食器たちを、プチプラから手の届く本格派まで5種類ご紹介します!

① 1000円以下でこの風合い!?〈ラコレ〉の黒土シリーズ

《【軽量】黒土プレート(M)》 660円。商品ページ

今回最安値! なんと660円(税込)で「わかってます」感ある玄人風ルックス。実際に現物を見るとツルツルとした質感や厚みのなさに若干のチープ感はあるものの、このお値段で買えるビジュアルとは思えません。

風合いのあるうつわは素材命のためプチプラで探すのはさすがに無理だろうと諦めていたのですが、そんな中唯一これなら! と思えたのが〈ラコレ〉の黒土シリーズでした。お手頃価格から試してみたいという方はぜひ。

深さはあるけれどボウルほど深すぎず、平皿よりはしっかりとしたホールド感があるので、炒め物、煮物、焼き物なんでもこい。フォルムも使いやすそうです。

リムが盛り付けやすい〈ラコレ〉の黒土平皿

《黒土ラフプレート(L)》 1650円。商品ページ

続いて同じく〈ラコレ〉からもう一点。先ほどがブラウン〜ベージュ系でしたが、こちらはグレーみがかった白。少しゆがんだラウンド型やムラのある釉薬の仕上がりが特徴です。ちょっとフランスのヴィンテージ食器みたいな(そこまでハードルをあげすぎるとちょっと無理があるかもしれないけれど)どこかそんな香りがするデザインです。

リムが太めなので綺麗に盛り付けやすいのもいいですね。どちらかというと洋食器のムードあるうつわですが、もちろん和食もOKですし定食屋さんのような生姜焼きやハンバーグといったメニューは特にハマると思います。

おしゃれ上級者さんに見えちゃう!〈TODAY’S SPECIAL〉

RIM 7寸皿 白 / 青窯×TODAY’S SPECIAL 2750円。商品ページ

これはもう質感と色が素晴らしい…! さらりとマットで、クセのないアイボリー系の色。色ムラや鉄粉(黒い斑点)に風合いがあり、主張は控えめなのに趣きあるルックス。

厚みも薄すぎず分厚すぎず。全体的に繊細さや透明感はあるけど華奢すぎないので気負わず使える。あまり写真では伝えきれていない気がしますが、全てが調和していてバランスがいいんです。

「みんなが着てるようななんてことない白シャツなのに実はすごいこだわりがあって洗練されて見えるおしゃれ上級者さん」みたいな、そんな雰囲気のうつわです。

深めの包容力と大人っぽいルックス〈sakuzan〉

Style−B 17cm Bowl 3520円。商品ページ

白だけどただの白じゃない、自然な風合いと落ち着いたルックス。落ち着いた大人っぽいうつわです。そして何よりこのフォルムが使いやすい!

今回のセレクトの中では一番深さのあるタイプですが、すっきりとした立ち上がりで無駄のないシンプルさ。和洋折衷感あるムードはこの洗練された形のおかげかもしれません。

今回角煮を盛り付けましたが、汁気のあるおかずを盛るときはこれくらいの深さがあるものの方が安心しますね。いつものチャーハンや野菜炒めなんか盛り付けてもいい感じに見えるのがすごい! 料理が手抜きに見えないのは食器の力と言わざるを得ません

⑤素朴で上質な存在感〈中川政七商店〉

《瀬戸焼の平皿》 4070円。商品ページ

最後は〈中川政七商店〉の《瀬戸焼の平皿》です。

もしかして骨董かな? と見間違えそうな、ちょっと無骨でどっしりとしたルックス。重厚感があり力強さを感じます。表面は釉薬のツヤ感がありますが決して安っぽいテカテカ感ではなく、質の良さを感じます。

取り繕ったオシャレ感に飽きちゃった本物志向の方におすすめしたい、素朴な美しさです。土の風合いを活かしたちょっと黄色味がかった「黄瀬戸」は、なんといってもお料理がおいしそうに見えるので重宝してくれますよ。

和洋折衷なうつわがいいと紹介する中でがっつり和食器ではあるのですが、非常にシンプルで実用的なデザインなので和洋中何を盛り付けてもハマります。ステーキや魚のムニエルといった洋食がこなれて見えますし、羽つき餃子をどさっと盛り付けるのもお似合いです。

今回ご紹介した中では少し大きめサイズになるので、2人分のおかずをがっつり盛り付けたり、ワンプレートもいけちゃいます。

以上、おすすめの万能うつわ5選でした!

「クローゼットはいっぱいなのに着る服がない」とよく聞きますが「食器棚は埋まってるのに使えるうつわがない」というのは悲しいもの。一目惚れでド派手なうつわを買っちゃうのも人生の楽しみですが、賢いお買い物したいという方は参考にしてもらえたらうれしいす。

Have a nice day!

text&photo_Yukiko Sugano

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