俳優・森七菜さん「人間って面白い。だから、お芝居はやめられない。」
もり・なな/2001年8月31日生まれ、大分県出身。主な出演作に、映画『ラストレター』『ライアー×ライアー』『秒速5センチメートル』『炎上』、ドラマ『ひらやすみ』など多数。映画『国宝』では第49回日本アカデミー賞優秀助演女優賞を受賞。
「人間って面白い。だから、お芝居はやめられない。」
予想していなかった出会いほど、心を動かされることがある。森七菜さんにとって、映画『藁にもすがる獣たち』で演じた、謎の女・し~なは新鮮な挑戦だった。
「現実では縁のない悪いことばかりしている役です(笑)。役者には“役柄スタンプラリー”みたいなものがあると思っていて、やったことのない役を一つずつ経験していって、スタンプを集めていくような。今回は、銃を持つ、人を騙す、大量の血を被るなど初めてだらけでした」
欲望に忠実で、行動に迷いがないし~な。役作りでは、あえて彼女の過去や年齢などの背景は細かく考えなかったという。
「理由のない欲のほうが怖い気がしたんです。観る人の中で最後までつかみきれない存在でいたかったので、私自身も解釈しすぎないようにしていました」
劇中で描かれるのは、一億円という大金によってあらわになる人間の欲望や弱さだ。
「お金がないと人は弱くなる、というし〜なの考え方も理解できます。実際に生きていくためには必要ですし、綺麗事だけではどうにもならないこともある。でも、それだけじゃない価値観も同時に持っていたい」
森さんが、お金では手に入らないものとして真っ先に挙げたのは「時間」だった。
「時間は、お金のように増えないし、買うこともできない。例えば映画にお金を払っても、観る時間がなければ観られない。会いたい人、やりたいことがあっても、そこに使える時間がなかったら何もできません。だから、なるべく時間を無駄に消費したくないなと思っています。でも、スマホをいじるのが面白くて難しいのが現実です(笑)」
そんな思い通りにならない自分さえ、どこか楽しむように見つめるさまが印象的だった。
「人間って強い人もいるし、弱い人もいるし、面白い人も面白くない人も。自分自身に対しても『しょうもないなぁ』と思うことはいっぱいあります。でも、それを含めて面白い。『生きていてよかったな』と過去を上回る瞬間に出会えるから、人間ってやめられないのだと思います」

記憶のなかの旅・食
「最近、自分で作ったごはんばかりを食べている日々が続いていたので、外食して誰かが作ってくれた食事に自炊とは違った幸せを感じました。その人が、本当に料理が好きなんだろうな、という気持ちまで伝わるような一皿に出会うとすごくうれしくなります」
冴えない大学生YouTuberが、ネットカフェで一億円入りのボストンバッグを発見。持ち帰ったことから、不良警官や悪女らとの命懸けの奪い合いが幕を開ける。監督:城定秀夫、脚本:小林靖子、城定秀夫、出演:鈴鹿央士、成宮寛貴、森七菜ほか
配給:東映 9月25日(金)より全国ロードショー
©曽根圭介/講談社 ©2026「藁にもすがる獣たち」製作委員会
















