“ひとりバー”デビューに! 東京のおすすめホテル3選|まろが行く、ひとりホテルのすゝめ TRAVEL 2023.10.26

誰かと一緒に過ごすのはもちろん楽しいけれど、時にはひとりになりたい時間がある。そんな誰もが抱く欲求に、ひとり時間の楽しみ方を提案し、ひとりホテルステイに“沼っている”まろさんが寄り添います。第10回目となる今回は、憧れの“ひとりバー”デビューにもぴったりなバーを併設する、東京のホテルを紹介。

ひとりでお酒の時間を嗜むなら、ホテルのバーが一番

いつもこの連載では、ひとりでステイするのにもおすすめなホテルを提案していますが、今回は特別に、ホテルにある魅力的なバーをご紹介します。

そもそも「“ひとりバー”デビューをしたい!」という声が私のもとにはよく届くのですが、そんな時に迷わずおすすめするのがホテルに併設されたバーです。ホテルならではの素晴らしいおもてなしで安心して過ごせるのはもちろん、出張利用のひとり客の方もよく見かけるので意外と入りやすいですし、さらにはバーテンダーの方からホテルの裏話が聞けるという利点も!

都内のホテルにも魅力的なバーが数多ある中で、今回は特に気に入っている3件をご紹介します。ちなみに、私はそこまでお酒強くないので下戸の方もご安心くださいね。

やっぱりオークラ東京! 41階からの夜景とおもてなしが特別

1件目にご紹介するのは、みなさんご存知の〈オークラ東京〉です。館内にはバーが2件ありますが、ビギナーでも入りやすいのが〈オークラ プレステージタワー〉41階、最上階にあるバーラウンジ〈スターライト〉

明るめの照明で、入店しやすい雰囲気。
明るめの照明で、入店しやすい雰囲気。

〈スターライト〉をビギナーにおすすめできる理由の一つは、店内の照明が明るくて入りやすいムードだから。一般的にバーはあえて照明を落としているところが多い印象ですが、ここくらい明るいと気軽に入りやすいです。それでいて空間には洗練されたムードも漂うので、気分が上がります。

美しい東京の夜景を楽しむまろさん

なにより〈スターライト〉の魅力といえば、地上190メートルという41階からのこの眺望! とてもワイドな空間で、お店の奥までずっと、この美しい東京の夜景が広がっています。

オークラ東京からの夜景

今回オーダーしたのは季節限定の「苺のシャンパーニュカクテル」。フレッシュな苺の甘さと酸味が引き立つ一杯でとても美味しかったです。スイーツも充実していて、こんな素敵なモンブランまで! なんという贅沢。

「プレミアムモンブラン ~モジュレーション~」。
「プレミアムモンブラン ~モジュレーション~」。
「苺のシャンパーニュカクテル」をオーダー。
「苺のシャンパーニュカクテル」をオーダー。

窓際の席に座って夜景を楽しみながら、美味しいお酒を飲む。ちょっとほろ酔いになって「私、都会でサバイブしてるな〜。頑張ってるじゃん!」なんて、自分を褒めたりして。そういう時間って大事ですよね。

窓際の席がお気に入り。
窓際の席がお気に入り。

そして〈オークラ東京〉に足を運ぶたびに私が嬉しくなるのは、スタッフさんのとびきりのホスピタリティ。今回もバーテンダーさんと“ホテル秘話”で盛り上がったのですが、以前ここを利用した時も、こんな和やかなムードだったなあと。

個人的に好きなのは、お部屋でルームサービスのディナー→〈スターライト〉で酔っ払い→そのままベッドにダイブ! という過ごし方ですが、もちろん日帰りでも楽しめるはず。

バーテンダーさんと会話。私、楽しそうだなあ。笑
バーテンダーさんと会話。私、楽しそうだなあ。笑

【HOTEL INFORMATION】

今回訪れたバー/ホテル:バーラウンジ スターライト(オークラ東京)
住所:〒105-0001 東京都港区虎ノ門2丁目10−4
公式HP:https://theokuratokyo.jp/
公式インスタグラム:https://www.instagram.com/theokuratokyo/

大正12年竣工の銀行をリノベーション! 大人の秘密基地

続いてのご紹介は日本橋兜町にある〈K5〉。大正12年竣工の銀行別館のビルをリノベーションし、現在はホテルやレストランなどの複合施設として営業していて、ここの1階にバー〈Bar -Ao-〉があります。

〈K5〉のフロントに入ってすぐ右奥にある〈Bar -Ao-〉。植栽の影にひっそりと入り口があり、入店前からわくわくするんです。

もともとこちらのバーがある部屋は銀行役員の事務室だったそうで、渋沢栄一にまつわる本などがびっしりと並んでいます。注文したカクテルを待つ間、ひとりバーの相棒にぴったりの一冊を見つけるのも良いですね。

〈Bar -Ao-〉の店内
〈K5〉が舞台となっている「おひとりさまホテル」1巻も。ありがたや〜!
〈K5〉が舞台となっている「おひとりさまホテル」1巻も。ありがたや〜!

〈Bar -Ao-〉でメインで提供しているのは「サワーカクテル」。日本においてサワーといえばカジュアルなレモンサワーのイメージが強いですが、欧米ではウイスキーにレモンジュースなどを加えて、小さなカクテルグラスに品良く注ぐものが主流なのだとか。

今回オーダーしたのは、そんな日英のスタイルがミックスされたかのような「リアルレモンウイスキーサワー」。レモンの清涼感と、黒糖焼酎×バーボンウイスキーのがっつりとした“お酒感”がちょうどいいので、お酒が強い人にもそうでもない人にも人気だそうです。ふわっと香るアールグレイがアクセントになっていて、ひとりでじっくり味わいたいお酒。

アールグレイが香る「リアルレモンウイスキーサワー」。
アールグレイが香る「リアルレモンウイスキーサワー」。

ソファチェアに腰掛けて、カクテルを片手に本を読みながら、時折窓に映る“金融街”としての日本橋兜町の景色を眺める時間がたまりません!

〈K5〉内のレストラン〈CAVEMAN〉はもちろん、兜町には最近続々と素敵な飲食店がオープンしているので、その前後で立ち寄るのもおすすめです。

シックな赤色のソファチェアがお気に入り。
シックな赤色のソファチェアがお気に入り。

【HOTEL INFORMATION】

今回訪れたバー/ホテル: Bar -Ao-(K5)
住所:〒103-0026 東京都中央区日本橋兜町3-5
公式HP: https://k5-tokyo.com/
公式インスタグラム: https://www.instagram.com/ao_k5_tokyo/

壁画の裏に潜む、クラシックな別世界

最後にご紹介するのは〈グランドプリンスホテル新高輪〉にある〈メインバー あさま〉。実は母校が近かったこともあり、昔からこのホテルには馴染みがあったのですが、このバーを知ったのはつい最近のこと。ホテルのロビーにある小山敬三氏の描いた巨大な美しい壁画「紅浅間」の裏側に、こんな別世界が広がっていたなんて…。先生、もっと早く教えて!

ロビーにある小山敬三氏の大壁画。この向こう側にバーがあります。
ロビーにある小山敬三氏の大壁画。この向こう側にバーがあります。

こちらのバーは〈グランドプリンスホテル新高輪〉の設計をした名匠・村野藤吾氏が手がけていて、竣工時にかなり近い状態で残されているそう。写真だとそのスケール感が伝えきれないないかもしれませんが、天井高がかなり高くて圧巻です…!

ロビーとは雰囲気ががらりと変わる〈メインバー あさま〉。
ロビーとは雰囲気ががらりと変わる〈メインバー あさま〉。

初めて来た時に「洞窟みたいだな」と思ったんですが、このバーは中世ヨーロッパをモチーフにしているという説も。菊を思わせる照明もなんという洒落たデザイン!

中世ヨーロッパの物語があしらわれた壁画。
中世ヨーロッパの物語があしらわれた壁画。
今はオブジェとして飾られていますが、竣工時はこれがバーの入り口だったそう!
今はオブジェとして飾られていますが、竣工時はこれがバーの入り口だったそう!

私のお気に入りは、ここのシグネチャーカクテル「紅あさま」。そう、あの小山敬三氏の壁画に敬意を表して作られた、ホテル開業当時から引き継がれているカクテルです。ジンとベルモットをベースに、爽やかなレモンと甘美なカシスの香りを纏っていて、なんとも上品な一杯に仕上がっています。

紅あさまをつくるバーテンダーさん
シグネチャーカクテル「紅あさま」。
シグネチャーカクテル「紅あさま」。

カクテルをじっくり味わいつつ、私はバーテンダーさんと会話するのも大好きで。
特に歴史あるホテルだとその来歴に詳しい方が多くて、資料にも載っていないような、今まで紡いできた物語の数々をいろいろと教えてもらえるのが、とっても楽しい。
これからもいろんなホテルのバーを訪ねてみたいなあ、と改めて思いました。

【HOTEL INFORMATION】

今回訪れたバー/ホテル: メインバー あさま(グランドプリンスホテル新高輪)
住所:〒108-8612 東京都港区高輪3-13-1
公式HP:https://www.princehotels.co.jp/shintakanawa/
公式インスタグラム:https://www.instagram.com/grandprincehotel_shintakanawa/

まろの編集後記 〜Vol.10の“ひとりバー”を終えて〜

いかがでしたでしょうか? ひとえにホテルのバーといってもこれだけ幅があるのが、面白いですよね。
じっくり空間に浸るも良し、カクテル片手に本を読み耽るのも良し、バーテンダーさんとの会話を楽しむのも良し…。

最初は勇気がいるかもしれませんが、一歩踏み出した先に、ひとりだからこそ見える素敵な世界が広がっているはずです。

「良いな」と思ったバーに、ぜひ足を運んでみてください。それでは、HAVE A NICE HITORI HOTEL!


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