日本の文化×フレンチ!? 福岡で話題、予約困難な前衛的フレンチ〈TTOAHISU〉へ。美食シーンを牽引! FOOD 2019.06.24

「このお店のために、旅をしたい」そう思わせてくれるような、予約のとれない人気店。全国、海外の食通も唸る、福岡屈指の美味をどうぞ。今回は、福岡の注目フレンチ〈TTOAHISU〉をご紹介します。

日本料理店?ギャラリー?独創的なインテリアにも注目。

トアヒス_外観

赤いのれんの先には、黒と白のコントラストが効いたモダンな空間が。

Recommender…桜 美奈/RKB「今日感テレビ日曜版」、CROSS FM「up↑up↑」レギュラー出演中。
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アーティストによって大胆に描かれた福岡城の壁画も印象的だ。その佇まいは日本料理店か、ギャラリーか。1つの枠にとらわれない独自の世界観が、設えや料理に鮮烈に息づく〈トアヒス〉。

五感に響く、イノベーティブなフレンチ。

トアヒス_U9Q5026

オーナーの山下泰史シェフは、東京のフレンチ〈アムール〉などで研鑽を積んだのち、2016年に福岡で独立を果たした。磨いたフレンチの技に「日本の文化」や自身の感性を投影した料理は、まさに唯一無二。

シェフのスペシャリテ「ダブルコンソメ」。器などの設えにも注目。富士山が描かれた特注のショープレートは長崎県無形文化財である臥牛窯の現川(うつつがわ)焼。
シェフのスペシャリテ「ダブルコンソメ」。器などの設えにも注目。富士山が描かれた特注のショープレートは長崎県無形文化財である臥牛窯の現川(うつつがわ)焼。

1品目に登場する「ダブルコンソメ」もその一つだ。提供スタイルから日本料理のだしを連想するが、味わいはより芳潤で重厚。丸鶏、豚骨、焼きアゴなどから抽出した奥深い滋味が染み渡る。

10皿構成の夜コース、2皿目の一例。ねっとり甘いボタン海老とウニに、新タマネギと橙のソースを合わせた前菜。
10皿構成の夜コース、2皿目の一例。ねっとり甘いボタン海老とウニに、新タマネギと橙のソースを合わせた前菜。
マナガツオのポワレ。甲殻類のソースやレモングラス、コブミカン、コリアンダーの風味も弾ける。
マナガツオのポワレ。甲殻類のソースやレモングラス、コブミカン、コリアンダーの風味も弾ける。

さらに続く料理は九州の旬や日本の食材を主軸に使い、季節や素材に合わせて構成。火入れやソースに確かなフレンチの技術を感じさせつつも、時にはエスニック、時にはシノワ。多彩な要素を自在に操り、自身の発想を注ぎ込む。〝この香りは何?次は何が出てくる?〞そんな驚きとワクワクの連続。おいしいだけでは終わらない食の楽しみがここにある。

〈TTOAHISU〉

昼コース4,000円、夜コース10,000円、各要予約。予約受付は2カ月前から。フロアからは、キッチンを眺めることもできる。
■福岡県福岡市中央区大手門3-12-12 
■092-733-4600 
■昼は12:00の回のみ、18:30~23:00(20:00LO) 火休 
■12席/禁煙 

(Hanako1173号掲載/photo : Seiji Seki(McQUEEN) text & edit : Erika Mori)

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