フレンチに和食会席… 【鎌倉】新鋭店も名店も、憧れのあのお店のランチを一挙公開!

FOOD 2017.07.24

グルメは鎌倉旅の楽しみの一つ。今回ご紹介する中には、鎌倉ならではの海と山の幸が堪能できるお店もいっぱい。おさえておきたいおすすめランチ、その気になるコースの全貌をお見せしちゃいます!

1.美味としつらえを堪能する、実力派シェフの新しい試み。〈北鎌倉 紫─ゆかり─〉

アジサイ寺として知られる明月院そば、周囲の環境にとけ込むように佇む一軒家レストラン。
アジサイ寺として知られる明月院そば、周囲の環境にとけ込むように佇む一軒家レストラン。

古刹「明月院」の道すがらに佇む古民家にオープンした牛頬肉煮込み専門店は、鎌倉を代表するフレンチ〈ミッシェルナカジマ〉のオーナーシェフ中嶋秀之さんのプロデュース。

古きよき時代の面影を宿すレトロな店内。
古きよき時代の面影を宿すレトロな店内。

セットメニューは2,400円。

1品目「鎌倉・湘南直送20品目の彩り野菜サラダ」
1品目「鎌倉・湘南直送20品目の彩り野菜サラダ」

野菜ひとつひとつの個性を活かした調理法を駆使。

2品目「トマトの冷製ポタージュ ハリイカと彩り野菜と共に」と「自家製ライ麦パン」
2品目「トマトの冷製ポタージュ ハリイカと彩り野菜と共に」と「自家製ライ麦パン」
3・4品目「国産牛頬肉のビロード煮」と「紫―ゆかり― プリン」
3・4品目「国産牛頬肉のビロード煮」と「紫―ゆかり― プリン」

サラダかスープを選択。両方だと3,200円。プリンは別料金で450円。このコースは営業中いつでも食べられる。

メインは「牛頬肉のビロード煮」のみ。ただし、中嶋シェフが日本一の牛頬肉煮込みを目指したというだけあり、これが言葉を失うほどのおいしさ。驚きの柔らかさや味の深さはもちろんのこと、低温でじっくりと煮込むことで外に溶け出さずに頬肉の中にしっかり留まらせたゼラチン質の旨味がたまらない。20種類以上の地元野菜を個々に調理した美しいサラダや、煮込みに添えられた鎌倉野菜など、野菜がたっぷりといただけるのもうれしい。

2.女性料理人ならではの、身も心もほっこりする和食。〈空花〉

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三ツ星日本料理店〈元麻布かんだ〉で修業を重ね、銀座の〈アコメヤ厨房〉で料理長を務めた脇元かな子さん。独立時には、「自然に囲まれた豊かな土地でお店をやってみたくて」鎌倉を選んだのだそう。

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築90年を超える古民家をモダンに改装した店内でいただくのは、引きたてのダシと炊きたてご飯にこだわった、体にも心にも優しい和食。

ランチ3,300円。

1品目「八寸」
1品目「八寸」

トウモロコシの真丈、鰹のお造りクレソンのせ、トマトとアスパラガスとスナップエンドウの白和え、焼きナスと蒸し鶏とうどの梅胡麻ソース、太刀魚とオクラの天ぷら。

2品目「みやじ豚味噌仕立て 鎌倉野菜」
2品目「みやじ豚味噌仕立て 鎌倉野菜」
3品目「土鍋白ご飯」
3品目「土鍋白ご飯」

夏はさっぱりした味わいの、風さやかという品種。これに味噌汁と漬け物がつく。

内容は季節替わり。メインなしのコースは2,300円。

お米は季節に合った味わいのものを厳選。魚は三崎の朝獲れ、野菜は鎌倉産を中心にと、旬の食材を手間をかけ丹精込めてひと皿に仕上げていく。美しい器に盛られた料理の数々に、季節を五感で味わう日本料理のエッセンスが詰まっている。要予約。

3.地元民にこよなく愛される、絶品のフレンチを味わいに。〈サラマンジェ・ド・ヨシノ〉

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「バラエティ豊かな食材に恵まれた鎌倉だけど、それをそのまま出すのではなく、フランス料理としてきちんと完成させるにはどうすればいいかということを常に考えています」と、オーナーシェフの吉野民雄さん。魚料理には、新鮮な魚のアラを何種類も使って丁寧にとったヒュメドポワソンで作るソースを。何日もかけて作ったフォンドボーは重層的で、肉料理を引き立てる。ゆっくりと味わってほしいからと、ワンポーションがたっぷりなのもうれしいかぎり。

ランチコース3,800円。

1品目「佐島産ヒラマサのマリネ 瀬戸田レモンと茨城県産スーパーフルーツトマトのソース」
1品目「佐島産ヒラマサのマリネ 瀬戸田レモンと茨城県産スーパーフルーツトマトのソース」
2品目「グリーンピースの冷たいポタージュ」
2品目「グリーンピースの冷たいポタージュ」
3品目「佐島産メバルのポアレ スープ・ド・ポワソン」
3品目「佐島産メバルのポアレ スープ・ド・ポワソン」
4品目「茨城県産モチ豚のロースト グリーンペッパーソース」
4品目「茨城県産モチ豚のロースト グリーンペッパーソース」
5品目「リコッタチーズとクリームチーズのケーキ」とカフェ
5品目「リコッタチーズとクリームチーズのケーキ」とカフェ

魚か肉1品なら3,000円。内容は随時替わる。

素材のおいしさを引き出していく吉野シェフのひと皿ひと皿から、料理に対する真摯な姿勢が伝わってくる。予約が望ましい。

4.お皿の上に息づいている、鎌倉の海や山からのたより。〈和料理 日和〉

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店主の沼上典正さんは稲村ガ崎出身。地元食材を熟知している沼上さんが目指すのは、食べた後に体の調子が良くなる料理。「たとえば梅雨時には体の水分調節を促す食材や、暑い時には体を冷やしてくれる食材があります。そうしたものをうまく取り入れて、食べると体が楽になるような料理を目指しています」。ダシはきっちり丁寧にとり、塩分は控えめに。食材の味、その日の温度や湿度、客の年齢などにあわせて塩分量を細かく調整するという。

ひなた会席コース3,000円。

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1品目「先付」白アスパラ豆腐。

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2品目「八寸」。江ノ島の青海苔と坂の下のしらす、わらびの玉子豆腐。ツブ貝の磯煮と鎌倉産若布。大根葉、あさり、茸のおひたし。

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3品目「焼物」鯵の利休焼き。

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4品目「煮物」自家製飛龍頭、ミニトマト、海老、絹さや、椎茸。

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5品目「揚げ物」帆立の五色春雨揚げ。これにご飯と味噌汁、自家製ちりめん山椒がつく。

内容は月替わり。

柔らかい笑顔と穏やかな人柄の中に秘められた凄腕を、ゆっくり味わいたい。予約が望ましい。

5.鎌倉の海の幸を堪能する絶品の会席料理を。〈鎌倉前 魚源〉

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江戸前ならぬ鎌倉前と銘打っているのは、店主の長尾眞理さんが目の前の海で獲れる魚介にこだわり抜いているから。三浦から小田原まで満足いくものが見つかるまで漁港をめぐり、魚を仕入れるのが長尾さんの日課だ。そうして入手した新鮮きわまりない“鎌倉前”の魚を、正統派会席料理へと仕立てていく。

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しかも、最初の「口取」から、最後の「水菓子」まで10品も登場するコースが昼も夜も3,900円という驚きのお値段。

鎌倉会席昼夜共に3,900円。

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1・2・3品目「先附」湯葉豆腐、「汁」えんどう豆のすり流し。「口取」赤水菜の胡麻よごし、鎌倉のタケノコの木の芽あえ、鱒寿司など。

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4・7品目「お造り」金目鯛の炙りハタ、アオリイカ、車海老。「煮物」穴子煮。

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5・6品目「お椀」抹茶真丈と凍マッシュルーム、「焼物」鱒の木の芽焼き。

これにご飯と味噌汁、水菓子(デザート)がつく。内容は日替わり。

後半で登場する煮魚は、お頭付きが丸々1尾のことも。また、この煮魚の甘辛のバランスが絶妙で、もうお腹が一杯でもぺろりと食べられてしまう。要予約。

(Hanako1135号掲載/photo : Shin-ichi Yokoyama text : Riko Saito)

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