クリーム詰めはオーダーを受けてから。個性が光る〈アルタナティブ〉のシュークリーム FOOD 2024.02.12

おやつから差し入れまで、数ある洋菓子の中でも年間消費量が多いシュークリームは、本国フランスを超えた独自の進化を遂げている。東小金井にある〈アルタナティブ〉のシュークリームはキャラメルがけで、ベーシックな中に個性が光ります。

〈アルタナティブ〉のシュークリーム

左手前の「シューキャラメル」(販売は夏季を除く)、奥の「シューモリオン」、いずれかのシュークリームが店頭に。1個250円。
左手前の「シューキャラメル」(販売は夏季を除く)、奥の「シューモリオン」、いずれかのシュークリームが店頭に。1個250円。

練馬〈アルカション〉、自由が丘〈パリセヴェイユ〉などで腕を磨き、フランスのパティスリーでも働いた経験を持つ古屋健太郎シェフ。次代を担う気鋭のパティシエは、都心から離れた東小金井に店を構えた。「自分たちと同じ、若い世代のファミリー層も多い、〝暮らす人の町〞で、地域に根ざす店を」と、古屋シェフ。食事のためのパンから伝統的なフランス郷土菓子、繊細なプチガトーまでがぎゅっと詰まった小さな店は、朝の開店直後から多くの人でにぎわう。

〈アルタナティブ〉の古屋健太郎シェフ

シュークリームは、「カスタードクリームのおいしさが、一番伝わる」と、力を入れるお菓子だ。キャラメルとナッツをかけ、香ばしく食感豊かに仕上げた「シューキャラメル」、きび砂糖、ブラウンシュガーなど3種の砂糖がけの生地で味に奥行きを持たせた「シューモリオン」と、どちらも生地にアクセントを付けている。クリームを詰めるのはオーダーを受けてから。出来たてをほおばれば、甘味のレイヤーをまとったクリスピーな生地から、バニラビーンズが香るリッチなカスタードクリームが口の中にあふれ出す。

見た目はちょっと華やか、でも違いを生むのは砂糖を加熱して作る甘さのテクスチャー。発想と技術でベーシックをアップデートさせる逸品だ。

Les Alternatives(アルタナティブ)

住所:東京都小金井市梶野町5-7-18
TEL:042-409-1671
営業時間:10:30~18:30
定休日:月火休
Instagram:@les_alternatives_patisserie

2022年1月オープン。濃厚なマロンクリームの「モンブラン」や、フランボワーズの「ロンシャン」も人気。商品の予約は電話のみ。イートインなし。

photo_Shin-ichi Yokoyama text_Kei Sasaki

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