「伊太利亜 ミラノ村からBuongiorno!」第9回 【南青山】新潟発!日本とイタリアをつなぐトラットリア。 TRAVEL 2020.09.10

元ミラネーゼによる『伊太利亜通信』。帰国後も季節ごとに訪れているイタリア各地をレポートしていますが、国をまたぐことが遠い日常となっている今は、シンプル&素材勝負のイタリア料理を食べながら、その魅力を再確認中。第9回は、こだわりのイタリア空間が楽しめるトラットリアをご紹介します。

モッツァレッラ工房を構えたトラットリア〈IL PACIOCCONE CASEIFICIO(イル・パチョッコーネ・カゼイフィーチョ)〉

伊太利亜 9回

首都高速を臨む南青山の一角に突如現れる、異空間。建物から突き出た「TRATTORIA」の黄色い縦看板が醸す佇まいは、イタリア下町のトラットリアそのもの。イタリアを愛し、イタリアに情熱を注ぐクオルスリストランテ(本店:新潟県上越市)の東京での第1号店で、この地に22年。それでいて気取らず気軽に美味しい料理を味わえる点が、まさにイタリアの食堂。

伊太利亜 9回

足を踏み入れると…日常のイタリアが隅々まで忠実に再現されていて、まるで現地に瞬間移動でもしたかのよう。心地良く、なんだかホッとする空間なんです。ランチタイムには、ノスタルジックな店内で流れるイタリアン・ポップスをもれなく楽しめます。五感で味わうトラットリアです。

伊太利亜 9回

店名に「CASEIFICIO(チーズ工房)」と掲げるとおり、1階にはモッツァレッラの工房を併設。“できたての美味しさを味わってほしい”と、イタリアの赤牛のミルクを使い、「イタリアと時差±0時間の鮮度」が自慢のフレッシュチーズが作られています。保存料など、一切無添加。材料はミルクと食塩のみ。コクがあり、みずみずしい!

越(こし)の丸茄子、水ダコ、真鯛、妙高ルーコラ、いちじく、きのこ、佐渡島の黒豚、などなど…都心にいながらバラエティ豊かな旬の新潟食材を使った一皿を楽しめるのも魅力。足を運ぶたび、季節が巡っているのを感じます。その上、イタリア料理ならではのシンプルさが素材の美味しさを引き立てる!

夏の初めには、新たにナポリピッツァの窯を導入。ブッラータをのせて焼き上げるもちもちのマルゲリータを何度か味わいました。ブッラータとともにピッツァのトッピングに最高なのが、新潟育ちの「シシリアン・ルージュ」。シチリア・パキーノ原産のトマトを新潟で契約栽培しています。加熱によって甘みを増すのが特徴。アツアツのうちに、いただきます!

心豊かに食事を楽しめるような心遣いがあちらこちらに。オープンエアーが心地良いシーズンには、テラス席こそが特等席!リアルにイタリアにいる気分に。汗を流しながらピッツァをほおばるのも、良いものです。

テイクアウトや、オンラインストアからのお取り寄せも可能です。私はこの夏、冷製パスタソースをお取り寄せ!オーブンで仕上げ焼きするだけでおうちで焼き立てが食べられる、急速冷凍ナポリピッツァのお取り寄せも魅力的。ちなみに上越本店の〈LA PENTOLACCIA(ラ・ペントラッチャ)〉は、コロッセオのような円形建築のトラットリアなんだとか…!いつか世の中が落ち着いたら、足を運んでみたいと思っています。

〈IL PACIOCCONE CASEIFICIO〉

■東京都港区南青山6-15-8
■03-5468-0555
■11:30~21:00 月曜定休
■オンラインストアはこちら
※営業時間は事前に確認されることをおすすめします。

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