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カフェ コーヒー専門店 鎌倉 長谷 珈琲&ガレット長谷寺を行き来する観光客を見おろす、長谷通り沿いの2階に今春オープン。エアロプレスなど、抽出方法を選べる自家焙煎のコーヒーと合わせて、粗挽きの北海道産の蕎麦粉を使ったガレットを朝から味わえる。専用のクレープパンで1枚ずつ生地を焼き、具材にひと工夫。名産のしらすと好相性の大葉を合わせ、ゴーダなど4種のチーズを一緒に包みこんである。鎌倉野菜サラダもたっぷり。1,200円。
定食 定食屋うしお元は漁師の住まいを店主自らがリノベして、2階にドミトリーを作り、1階はダイニングスペースに。時折、縁側から入る爽やかな海風がリラックスさせる。「朝食には和、鎌倉に来たら地物の魚を」。由比ガ浜の漁師「天神丸」から仕入れる地蛸たっぷりの炊き込みごはんと、一番ダシでとった味噌汁がここでのご馳走だ。7月頃から夜営業もスタート予定。カマスの塩焼き定食(1,100円)も登場予定。1,000円。
カフェ 福日和カフェ細い路地の奥、築70年以上の木造家屋は和と洋がほどよく混在した居心地のいい空間。「一日の始まりに体にイイものを」と、登場したプレートは発酵ずくめ。ミルキークイーン玄米で作った甘酒で喉を潤して胃を動かし、ネギダレの塩麹蒸し鶏、豆腐マヨネーズを使ったポテトサラダなど、手をかけた味わいがひと口ごとに伝わる。醤油麹で食べる玄米卵かけご飯は食欲を加速させるおいしさ。1,180円(税込)。おかずは日替わり。
喫茶店 洋食 浮昭和55年にオープンした時は夜の営業のみだった街の洋食屋さん。お昼の営業をするようになったのはここ10年くらいのことだとか。船室やデッキをイメージした木をふんだんに使ったモダンな造りに、お店の名の通り、たくさんの浮が施された店内は、海の上にプカプカ浮かんでいるような不思議な空間を醸し出している。ママが作るのは、タマゴサンドやロースカツサンド、昔ながらのナポリタンやエビグラタン、とろとろチーズがのった肉汁たっぷりのハンバーグなど。真夜中に小腹を満たしつつ飲むお酒は、ビール以外にウィスキー、バーボンなどもありますが、私はママが作るカンパリソーダが大のお気に入り。
イタリアン Vicolo2016年の夏に小町から御成町に引っ越ししたここは、自家製のおつまみ、パニーノなどのほか、厳選されたイタリア食材を扱う、街のバール的なお店。朝から夜まで時間を気にせず、同じメニューがいただけるとあって、カウンターはいつでも大にぎわい。コーヒーはもちろん、ワインやビールも朝からどうぞ! 切り盛りするのは、イタリアのボローニャに7年ほど暮らしていた真智子さん。季節のものを合わせたつまみや、即興で作る気まぐれパスタは、小腹が空いた時におすすめ。自家製のスイーツさえもつまみになるのが、真智子さんの腕のすごいところ。ちょこっと飲んで食べたい、なんてときにもいいですよ。
立ち飲み 立呑処まごころ (通称 した心)目印は、由比ヶ浜海岸沿いの赤提灯。ここは生ビールに、揚げたてのハムカツ、マカロニサラダなどがそろう、ありそうでそうそうない、海前の立ち呑み屋(といっても椅子もありますが)。通りすがりにちょいと寄っていくご近所の人、海帰りの人など、代わる代わるやってきては、寛いでいく。すっと入りやすいのは、お店下のガレージを改装した開放的な間口のおかげ。カウンターで、マスターとおしゃべりしながら飲むもよし、長テーブルから海を眺めつつ、っていうのもいい。お天気のいい日に出る、外の小さなテーブルとイスで海を見ながら、夕暮れどきにビールをゴクゴクするのにもサイコーなところなのだ。
カフェバー 燻太事のはじまりは趣味のベーコン作り。工夫を重ねるうち仲間内で評判となり、鎌倉移住をきっかけに工房を立ち上げた。窯の中でじっくり備長炭で焼き上げ、さらにチップで香りづけしたベーコンは燻製香もほどよい加減。カリッと香ばしく噛み締めれば澄んだ脂が滲み出す。常連客のリクエストで定番になったスズキやトビウオの冷燻も、昆布締めのように旨み豊か。しかも薬味の柚子胡椒まで自前で手作りとは! そろってお酒とアテ好きな店主夫妻のもてなしに時間を忘れる一軒。
タイ料理 タイの食堂 バーン・フア・ドン店主の野口さん一家はバンコクで13年暮らして、昨年帰国。タイの庶民的な食堂の味と雰囲気を再現した店は、瞬く間にうまいと噂に。ここで人気なのが日本で手に入りづらい生米麺。甘みの強いタイの醤油で炒めた太麺はプルリとなめらかな未知の食感。奥さんの故郷であるタイ東北部の料理も見逃せない。コブミカンの葉やタイショウガ、ミントに唐辛子を合わせて魚醬やライムで味付けした「ラープ」は、辛くて酸っぱくて爽やか。竹籠で蒸したもち米と頬張ればジワリと汗が湧き出てくる。料理はテイクアウトもOK。
割烹 小料理屋 和房 達や京都の老舗料亭〈京大和〉をはじめ、大阪の民芸酒房、東京のフレンチなどで研鑽を積んだ店主の張替達矢さんが店を開いて約7年。「小坪や佐島の地魚、鎌倉や三浦半島の野菜、伊勢原の地卵などを直接仕入れています。鎌倉周辺は本当に食材の宝庫で、料理人冥利に尽きますね」。食材の滋味深さを生かし、関西風のあっさりとした味付けに仕上げる。〆に提供される、自家製のデザートも女性に好評。
イタリアン オステリア ジョイアオーナーは、ソムリエにして野菜作り歴30余年の飯田博之さん。年間100品目の野菜とハーブを自家採取の種から育てあげ、まさに食べ頃なものだけを収穫して即座に厨房へ。それをミシュラン星付き店で腕を磨いたシェフが料理に仕上げる。走り~旬~名残と変化する野菜の風味に応じて料理も日々進化。その淡い甘みや清涼感のある香りなど、鮮烈にして繊細な味わいを引き立てるべく、飯田さんがソムリエの本領を発揮して、地ブドウ香るイタリアワインを選んでくれる。一期一会、今だけの奇跡を楽しみに出かけよう。
ビストロ BISTRO AMPERSAND店名は“&”の英語読み。生産者と食べ手を料理でつなぎたいと命名された。〈ホテル日航東京〉でシェフを務めた間中航さんの店の看板はココット料理。鎌倉や三浦半島をはじめとする各地の農家や漁師の思いが詰まった食材の力を、最大限に活かしてくれるのがココット鍋なのだという。熱々で運ばれてくるココットの中身は野菜も肉も魚もゴロリと大ぶりで、素材の風味を逃がさない。豪快にして繊細な味わいは、シェフが吟味する自然派ワインと相性ぴったりだ。自家製のシャルキュトリーやキッシュ、テリーヌもおすすめ。
ビストロ Oui Oui新たな店は小町通りと若宮大路をつなぐ路地沿い。かつて氷店だった木造家屋をリノベーションして、2階を広々としたフロアとキッチンに。おかげで料理の幅も広がったとシェフ。その日に揚がった地魚や鎌倉野菜に国内外から届く上質食材を組み合わせた料理は、これ目当てに鎌倉に来てもいいクオリティ。なのにお値段手頃で肩肘張らない。しかもワイン1杯からもOK。地元に愛されるのも納得だ。1階では自家製サンドイッチやキビヤのパンを販売。イートイン席も。
甘味処 たい焼き なみへいたい焼きの店として2010年にオープンし、その後は自家製パンや焼きそばなど名物を徐々に充実させ、現在は“みんなの駄菓子屋”として愛される〈なみへい〉。GWから氷をスタートし、7〜8月の盛夏はたい焼きをお休みしてかき氷1本に。湘南産の柑橘を使った「湘南みかん」など自家製シロップも豊富で、メニュー数は実に約20種類。そして今年5月にお目見えした新作が、ぶどうのシロップやジュレなどで紫陽花を表現した「あじさい氷」。ぶどうの天然色素とミントシロップの淡いグラデーションが美しい、今だけの味。灼熱の由比ガ浜大通り沿いで涼を取るなら、ぜひ立ち寄って。
カフェ vuori海産物問屋の倉庫を独自の美意識でみごとにリノベーションした空間に、古材の天板のテーブルやチャーチチェアが並ぶ。オーナーの岡田咲耶子さんと旦那様の2人で作り上げた、穏やかな空気が流れるカフェだ。店の顔となるのは、ガレットや焼き菓子などの手作りスイーツと、ネルドリップで丹念に淹れる雑味のないコーヒー。それらを店主が惚れ込んだ村木雄児さんの器が引き立てる。6月中旬からは大人気のかき氷も登場。ランチをやらず、純粋にデザートだけ出す店は、鎌倉でも実は希少。スイーツを頬張りながら、ゆったりと時を過ごせる贅沢な場所だ。
カフェ カレー OXYMORON onari野菜たっぷりの彩り豊かなカレーが高い人気を誇る〈オクシモロン〉。小町の1号店に続き、店主の村上愛子さんが“もっと甘いものが楽しめるお店を”と2年前に開いたのがここ。定番6品と季節の新作が用意され、それらはチーズケーキやプリンなど、昔ながらの喫茶店にあるようなどこか懐かしい面々だ。ゼリーからダコワーズ、アイス、シリアルまでオリジナルブレンドのコーヒーを使って作る「コーヒーづくしのパフェ」のように、「yumiko iihoshi porcelain」の器に盛られた姿はどれも凛と美しい。シンプルで飾らず、カッコいい“甘いもの”は、カレーと同様ふいに食べたくなる魔力がある。
パティスリー パティスリーカフェ アンビグラム南麻布の人気イタリアン〈アンビグラム〉で、シェフである双子の兄とともに食通たちを歓喜させてきたパティシエ、伊沢和明さん。そんな彼が昨年6月、自身のパティスリーを鎌倉に出店。フランスで修業し、〈ベージュ東京〉などで経歴を積んだ伊沢さんが作るクオリティの高いスイーツ。これをティータイムなら自家製アイスクリームを添えた皿盛りデザートにして、ドリンク付き1,000円といううれしさ。紅茶やハーブティーのほか台湾茶の金萱(きんせん)茶や東方美人茶など、お茶類でも存分に楽しませる。地元スイーツファンの心を掴む、シェフの果敢な挑戦は続くのだ。
カフェ 燕CAFE築83年の古民家カフェ。ハニートースト(648円)などのほか、お弁当も注文OK(写真は756円)。2階にはセラピスト・山辺まきさんの〈La Présence〉によるマッサージ(足裏30分3,500円、各税込、要予約/la-presence.xyz)も。平日は19時から、第3日・月は日中も予約可能。
カフェ 喫茶ミンカ表通りから入った、小さな民家のカフェ。玄米とひよこ豆のカレー(1,200円)ほか手作り蒸しパン(500円、各税込)など軽食メニューも。
イタリアン LA PORTAローカルにも人気のイタリアン。旬の果物の自家製ジェラート(380円~、税込)は毎日6種類。テラス席も。
懐石料理 鎌倉前 魚源江戸前ならぬ鎌倉前と銘打っているのは、店主の長尾眞理さんが目の前の海で獲れる魚介にこだわり抜いているから。三浦から小田原まで満足いくものが見つかるまで漁港をめぐり、魚を仕入れるのが長尾さんの日課だ。そうして入手した新鮮きわまりない“鎌倉前”の魚を、正統派会席料理へと仕立てていく。しかも、最初の「口取」から、最後の「水菓子」まで10品も登場するコースが昼も夜も3,900円という驚きのお値段。後半で登場する煮魚は、お頭付きが丸々1尾のことも。また、この煮魚の甘辛のバランスが絶妙で、もうお腹が一杯でもぺろりと食べられてしまう。要予約。
フレンチ ラ・ヴィフランスの〈ポール・ボキューズ〉で修業後、ひらまつグループで23年間腕をふるってきた池田正信さんが鎌倉に店を構えたのは2年前。三島の契約農家が作る有機無農薬野菜と鎌倉野菜をふんだんに使ったフレンチが評判を呼び、今や地元美食家の定番レストランに。神経締めの達人と呼ばれる人から魚を仕入れるなど食材にはとことんこだわり、それを余韻の長い一品に仕上げていく。手をかけた料理の数々は、まさに熟練のフレンチの醍醐味。フルコースを食べて満腹になってもお腹はすっきり。翌日も決してもたれないのがうれしい。予約が望ましい。
フレンチ サラマンジェ・ド・ヨシノ「バラエティ豊かな食材に恵まれた鎌倉だけど、それをそのまま出すのではなく、フランス料理としてきちんと完成させるにはどうすればいいかということを常に考えています」と、オーナーシェフの吉野民雄さん。魚料理には、新鮮な魚のアラを何種類も使って丁寧にとったヒュメドポワソンで作るソースを。何日もかけて作ったフォンドボーは重層的で、肉料理を引き立てる。ゆっくりと味わってほしいからと、ワンポーションがたっぷりなのもうれしいかぎり。素材のおいしさを引き出していく吉野シェフのひと皿ひと皿から、料理に対する真摯な姿勢が伝わってくる。予約が望ましい。
和食 空花三ツ星日本料理店〈元麻布かんだ〉で修業を重ね、銀座の〈アコメヤ厨房〉で料理長を務めた脇元かな子さん。独立時には、「自然に囲まれた豊かな土地でお店をやってみたくて」鎌倉を選んだのだそう。築90年を超える古民家をモダンに改装した店内でいただくのは、引きたてのダシと炊きたてご飯にこだわった、体にも心にも優しい和食。お米は季節に合った味わいのものを厳選。魚は三崎の朝獲れ、野菜は鎌倉産を中心にと、旬の食材を手間をかけ丹精込めてひと皿に仕上げていく。美しい器に盛られた料理の数々に、季節を五感で味わう日本料理のエッセンスが詰まっている。要予約。
その他専門店 フレンチ 北鎌倉 紫─ゆかり─古刹「明月院」の道すがらに佇む古民家にオープンした牛頬肉煮込み専門店は、鎌倉を代表するフレンチ〈ミッシェルナカジマ〉のオーナーシェフ中嶋秀之さんのプロデュース。メインは「牛頬肉のビロード煮」のみ。ただし、中嶋シェフが日本一の牛頬肉煮込みを目指したというだけあり、これが言葉を失うほどのおいしさ。驚きの柔らかさや味の深さはもちろんのこと、低温でじっくりと煮込むことで外に溶け出さずに頬肉の中にしっかり留まらせたゼラチン質の旨味がたまらない。20種類以上の地元野菜を個々に調理した美しいサラダや、煮込みに添えられた鎌倉野菜など、野菜がたっぷりといただけるのもうれしい。
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