兵庫のパンはヨーロピアン? 【兵庫】実力派揃いのおすすめベーカリー4選!注目の絶品食パンは、売り切れ必至。 FOOD 2020.04.13

ドイツ窯を使って焼かれるパンから、天然酵母や全粒粉を使って作られるパンなど、実力派ベーカリーが勢揃いする兵庫県。そこで今回は日本中のパン屋を旅するパンラボ主宰の池田さんがおすすめする、兵庫県のベーカリーをご紹介します。

1.〈CONCENT MARKET〉

店に入った瞬間から興奮が止まらない。オープンキッチンから伝わる熱気。シズル感抜群のパンが目白押し。「たっぷり野菜とチキンのスパイシーカレーパン」の中には鶏肉の塊とナスがごろん。「レンズ豆のワイン煮込みとチキンのチャバタサンド」はチャバタが、かしかしとした感触で心地よく割れる。食べても食べても掻き立てられる食欲に追いつけない。

〈CONCENT MARKET(コンセントマーケット)〉
■兵庫県西宮市寿町5-15
■0798-23-0707
■8:30〜19:00 月火休

2.〈HIYORI BROT〉

月の暦に沿って営業。パンを焼かないときは、旅をして食材の作り手と出会う。生産者から届けられる旬の食材からアドリブでパンを作る。塚本久美シェフの行動力と瞬発力には脱帽。ベースには名店〈シニフィアンシニフィエ〉での学びがある。十勝・前田農産のキタノカオリで作る食パンは麦の甘みを封じ込める。多加水によるしっとりやわらかなクッションもすばらしい。

〈HIYORI BROT(ヒヨリブロート)〉
hiyoribrot.com

3.〈Boulangerie ONO〉

神戸でパンの修業をした小野寛さん。この地域で昔から食べられているハードトーストを、緑茶から起こした自家培養種で作る。麦のとろけに緑茶のさわやかさが忍び込む。シナモンロールは全粒粉とバターの相性がすばらしい。「はちみつレモンのブリオッシュ」では、国産小麦からもっちりやわらかなテクスチャーを作りあげる。

〈Boulangerie ONO(ブーランジュリ オノ)〉
■兵庫県神戸市灘区篠原中町6-1-15
■078-882-0055
■8:00〜18:00 月火休

4.〈フロイン堂〉

パンの天然記念物。創業87年。2代目・竹内善之さんも同じ87歳にしてなお現役!創業時のレシピを守って食パンが作られる。ミキサーを使わず、木のこね桶を使って、毎日手ごね。レンガを積み上げたドイツ式の窯も現役。熱源こそ薪からバーナーに変われど、強力な熱でふわっとパンを持ち上げる。皮はばりばり、食べ口は軽やか。

〈フロイン堂〉
■兵庫県神戸市東灘区岡本1-11-23
■078-411-6686
■8:00〜19:00 日祝、第1・3水休

5.〈BÄCKEREI BIOBROT〉

おいしくて、体によく、食べやすい。松崎太シェフがドイツ修業で学び取った理想のパンこそ「フォルコンブロート」。オーガニックの小麦全粒粉、自家製粉、長時間発酵、多加水。口に入るときから飲み込む瞬間まで、シェフによって考え抜かれたパンの哲学が感じられる。絶品の食パン「トーストブロート」は、売り切れ必至なのでお早めに。

〈BÄCKEREI BIOBROT(ベッカライ ビオブロート)〉
■兵庫県芦屋市宮塚町14-14
■0797-23-8923
■9:00〜17:30 火水休

6.〈MAISON MURATA〉

パンの聖地・神戸の中心部から少し離れた港町・和田岬で、キレッキレのパンを作る活きのいい若手、村田圭吾シェフ。「アルビオレ」は、外側ばりばり、中身はぷるぷる、コクと旨味の塊だ。角食パンは驚異的なやわらかさ。4面を耳にしてかろうじてまっすぐ立たせる。ひなびた街並みの中で異彩を放つハイセンスな店。

〈MAISON MURATA〉
■兵庫県神戸市兵庫区小松通2-3-14
■078-587-3977
■7:15〜17:30(日〜14:00)月水休

Navigator/池田浩明(いけだ・ひろあき)

パンの研究所「パンラボ」主宰。パンライター。自称「ブレッドギーク」(パンおたく)。NPO法人新麦コレクション理事長として、日本においしい小麦を普及する活動も行う。

※掲載しているパンはすべて取材時のものです。

(Hanako1182号掲載/photo:Hiroaki Ikeda, Kenya Abe text:Hiroaki Ikeda special thanks:Yuya Uemura, Ami Hanashima edit:Yoshie Chokki)

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