大銀座から始まる東京小旅行
#みんな大好き、つばめグリル FOOD 2023.04.25

前回記事「#ローカルたちが行くところ」で、『銀座百点』編集長・田辺夕子さんと〈銀座松﨑煎餅〉松﨑宗平さんから共通して名前が出た〈つばめや〉。実はこのお店は〈つばめグリル〉が展開するレストラン。地元の人々もこぞって通うこの店の秘密とは? 前回記事はこちら(田辺さん・松﨑さん)

希少な「あか牛」を得意の“グリル”で味わう。

「牛肉本来のおいしさを味わってほしい」との想いから、2013年に〈つばめや〉はオープンした。〈つばめグリル〉といえば、ミンチにした牛肉をステーキ状に成形して焼いたハンブルグステーキが有名だが、〈つばめや〉では、牛肉を大胆に塊のままグリルしたステーキがメニューに並ぶ。一見、高級そうなイメージだが、温かみのある店内はカジュアルな印象で、客層はファミリーやカップルなど様々。ビジネス街の一面をもつ京橋近くにあるため、商談に利用する企業も多いそう。
使用する牛肉は、熊本県阿蘇地方の品種「あか牛」。オープン当初、様々な品種の和牛を取り寄せた中で、熊本地震の復興支援で頼んだあか牛がとてもおいしく、店の看板メニューに。赤身と脂肪分のバランスが良く、あっさりとした味わいで、〈つばめや〉のステーキにぴったりだった。月50頭程度しか出荷されない希少なあか牛は会社で一頭買いし、〈つばめグリル〉と連動しながら一頭使い切るため、冷凍せずにフレッシュな牛肉を提供。通常よりリーズナブルに、色々な部位が楽しめる。

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あか牛のステーキはシンプルな赤身肉のグリルから骨付きサーロインまで数種類あり、一番人気は「ボーンステーキ」。骨付きのヒレとサーロインをじっくりグリルし、仕上げに表面を香ばしくカリカリに焼き上げるのがポイント。素材そのものの味を引き立てるため、味付けは塩・胡椒のみ。食べ方は、まずはそのまま、二口目以降は調味料やソースをトッピングして味変を。繊細な味わいのヒレは塩やわさびでシンプルに。脂がのったサーロインは、生姜、玉ねぎ、トマト、パクチーなどを混ぜ合わせた自家製サルサソースでさっぱりさせて。初めは、皿にずらりと並んだステーキの迫力に驚くが、食べてみると口の中でとろけて後残りせず、ぺろっと食べられてしまうから不思議だ。さらに、あか牛の赤身は「自然の健康ビーフ」と呼ばれるほどヘルシーだから、食べ過ぎても罪悪感がないのはうれしい。メニューによって変えているというこだわりの厚さは4・5cmとあえて厚めにして、食べ応えも重視。「普段はそんなに食べられない」という少食のお客さんでも完食するとか。
そして、ステーキにぴったりの付け合わせも忘れずに。おすすめは、甘味のある品種のじゃがいも・メークインを使用した「北海道産メークインのグリエールチーズ焼」で、こってりとしたマッシュポテトのような味わいは、淡白なあか牛のステーキと相性抜群。そのほか、前菜、メインディッシュと各種取り揃えているので、複数人でシェアしたい。
ディナーはもちろん、ウーロン茶付きのお得なランチも人気。阿蘇に想いを馳せながら、あか牛の赤身を存分に堪能してほしい。

photo:Tomo Ishiwatari text:Moe Tokai

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