俳優・齋藤飛鳥さん「『思わぬ出来事』が好き。そこから何かが始まるから。」
さいとう・あすか/1998年8月10日生まれ、東京都出身。2011年、「乃木坂46」の第1期生最年少メンバーとして加入。卒業後は、主に俳優として活躍中。映画『【推しの子】-The Final Act-』で、第48回日本アカデミー賞「新人俳優賞」を受賞。最近の出演作に、ドラマ『テミスの不確かな法廷』『Tシャツが乾くまで』など。
「思わぬ出来事」が好き。そこから何かが始まるから。

仕事も恋も失い、人生のどん底にいた元ファッション誌編集者の清水麦と、発酵をこよなく愛する居酒屋店主のまめ。ドラマ『まめとむぎ』は、年齢も性格も異なる二人が出会い、それぞれの人生を歩み直していく物語。齋藤飛鳥さん演じる麦は、仕事熱心なあまり、ときに周囲が見えなくなる不器用さを抱えている。
「麦は、すごく好きなタイプの人間です。野心があるところも、自分の好きなことに一生懸命向き合っているところも魅力的で。私も仕事が好きなので、周りが見えなくなるくらい仕事に没頭してしまうところは理解できます。同時に人間力みたいなものがちょっと足りていないところもあって。そこも含めてすごく共感しました(笑)」
まめをはじめ、さまざまな人と関わるなかで、自らを省みながら変わっていく麦。齋藤さんの心に特に残ったのが、麦が誰かに真摯に謝る姿だった。
「〝ごめんね〞と言葉だけなら簡単ですが、そこに至る経緯や気持ちごと相手に伝えるのはすごく難しい。麦はそこを決してごまかさない人です。私は心で思ってはいても、表に出すのがあまり上手ではないので、麦から学ぶことばかりでした」
麦は思い描いていた未来とは違った道を再び歩き始めることに。齋藤さん自身も、〝想定外〞を楽しめるタイプだという。

「この仕事をして15年くらいになりますが、思った通りに進んだことは何もなくて。でも、思わぬいいことやラッキーが重なって今があると思うので、〝思わぬ出来事〞が案外好きなんです。だから想定外にぶつかったとしても、〝とりあえずやってみるか〞と前を向けるのかも」
そして今、これからの自分に望むのは、麦から学んだ人間力。
「麦は、仕事に向けていたまっすぐさを、だんだん人に対しても向けられるようになるんです。私は、こうしたほうが円滑に進むかなとか、余計なことを考えながら人と接してしまうことが多くて。もっとフラットに、まっすぐ人と向き合えるようになりたい。人に誠実でありたいし、もっと大事にできるように」
記憶のなかの旅・食
「『まめとむぎ』のロケで滋賀県を訪れ、現地では鮒寿司など今までなじみのなかった名産をいろいろ食べました。この年齢になって初めて食べるものは意外と少ないので、まだ知らないものっていっぱいあるんだ! もっと知りたい! とたくさん刺激を受けました」
谷口菜津子の最新作マンガを齋藤飛鳥×富田望生のW主演でドラマ化。客ゼロの発酵居酒屋を舞台に、年齢も性格も正反対の二人が、店の再建に奮闘しながらそれぞれの人生を立て直していくヒューマンドラマ。
















