カレーの聖地・高円寺にある〈スパイスカレー MANTRA〉へ。種類豊富な副菜が、カレープレートに華を添える。
2020.12.04

第16回 【カレーときどき村田倫子】 カレーの聖地・高円寺にある〈スパイスカレー MANTRA〉へ。種類豊富な副菜が、カレープレートに華を添える。

「カレーときどき村田倫子」へようこそ。食べたいカレー屋さんを訪ね、自身でつらつらとカレーに対する想いを綴る、いわば趣味の延長線ともいえるこの企画。今回は、高円寺のカレー屋さん〈スパイスカレー MANTRA〉を訪れました。
村田倫子
村田倫子 / モデル

「モデルとして雑誌をはじめ、TV、ラジオ、広告、ファッションショーなどで幅広く活躍。モデル界きってのカレー好きとして知られ、イベント出演や界隈の著名人との対談も行う。自身がカレー屋に訪問し執筆まで行うWEB企画「カレーときどき村田倫子」をHanako.tokyoで連載中。」

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私は高円寺が大好きだ。この連載がはじまって、早4年。カレーを求めて一番多く足を運んだ場所かもしれない。カルチャーと自由に溢れる高円寺には、類は友を呼ぶのか、枠に囚われないのびのびとしたカレーが多い気がする。

高円寺 マントラ

さて、今回の目的はそんなラブな場所で(しかも駅近)悠々自適に店を構える〈スパイスカレー MANTRA〉。

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元々、料理人だった森野さん。実は前職ではイタリアンをメインに鍋をふるっていた。そんな中、大好きなカレーとの出会いをきっかけに、スパイスの可能性にときめいた森野さん。去年、ここ高円寺にて新たな一歩を踏み出した。

高円寺 マントラ

他ジャンルの経験と、確かな技術をカレーに落とし込むと、どんなクリエイティブが生まれるのか?

高円寺 マントラ

色彩、バランス、カトラリー。視覚の時点でダダ漏れのセンスの良さ。料理人の覚悟と情熱を食べる前から感じる。

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まず驚くのは副菜の数の多さ。「ブロッコリーのアンチョビマリネ」、「シルクスウィートの冷製」、「ビーツのフムス」、「ゴボウのナムル」、「にんじんのオレンジラペ」、「桃みたいなトマト」、「うずらの卵のバルサミコピクルス」、「ピザ生地で揚げパン」。ずらりと並ぶ、洒落たネーミング達。

高円寺 マントラ

背伸びした店に行くと、聞き慣れないニュアンスの品書きに困惑。そして映え映えな一皿がきて、結局?が?のまま口から胃に通ることが多いけれど(私の経験値の低さよ)、MANTRAのお洒落副菜達は、一度口にすると?が!!!に変わる。目にして、喉を通って、より納得する食材達。

高円寺 マントラ

例えばこのコンポートされた「桃みたいなトマト」なんて、本当にピーチみたいなトマトなのだ。ビギナーも気負うことなく楽しめる優しさとおいしさよ。

高円寺 マントラ

「イタリアンの要素はあまり意識していない」と本人はおっしゃっていたが、染み付いた経験値は、ふとしたことろで表現の顔をあらわにする。

高円寺 マントラ

定番の「チキンカレー」。あぁ、なんだろう、この安心感のあるおいしさは?日本人が好きな、欧風ベースのあの親しみ深さをどこかに匂わせながら、それでいて新しい味覚を、刺激する絶妙さ。小麦粉は使わない、ルゥではないスパイスカレーなのに、どこか懐かしさを纏う。

高円寺 マントラ

トマトの酸味と甘味、そして7時間もかけて丁寧に煮込まれた玉ねぎは、愛でられた分、深い深い甘みと格別な旨味に変わる。野菜達から滲み出る素材のスペックが、MANTRAのカレーの確固たる柱となり、その大黒柱にスパイスとセンスが肉付きし、自由にのびのび弾ける。

高円寺 マントラ

ナンではなく、ピザ生地であげたスティック状の揚げパンが添えられているのも、すごく愉快。カレーにディップ、お口にゴー。この流れが最高すぎるので、欲を言えば盛り合わせでいただきたい。

高円寺 マントラ

ライスにお行儀よくのったキーマ。豚と牛をこだわりの配合で粗挽きにしたがっつりミートはワイルドに私を待ち構えている。トッピングで追加した炙りチーズは、そんな荒々しい旨味をがっしりマイルドに包容して、更なる旨味のステージへ。

高円寺 マントラ

ここMANTRAのキーマの立役者は、カレーの上に降り積もるスパイス達。提供する直前にテンパリングされた香り高いホールスパイスが、爽やかな香り、ジャリリと楽しい食感を醸す。このひと手間がたまらないアクセントとなる。

高円寺 マントラ

チキンカレーの向こう岸には、月替わりで顔ぶれが変わるおすすめカレー。本日は今が旬のカキを使用したカレーだ。定番はお肉が主軸なのでここでは旬に合わせたシーフード系のカレーが多いそう。少し前は秋鮭や、ホタテ。さて、カキはどのような使用に?

高円寺 マントラ

スプーンで一掬い。たったそれだけで、お口の中は海や香りで幸せが溢れる。魚介でとった濃厚な出汁をベースに織りなす自慢のスープ。そこに泳ぐぷりぷりのカキ。山も海も、どちらも楽しめる欲張りなワンプレートね。

高円寺 マントラ

日本の家庭のカレー、イタリアンの旨味、そしてスパイス。ほっと肩の力が親しみやすさを備えながら、様々な要素のいいとこどり。実に魅惑的でハイブリッドなカレーだ。

高円寺 マントラ

イントロからテンションが高めのメロディ、そこからサビにもう一段転調してさらにヒートアップ。右肩上がりに楽しませてくれる、MANTRAのカレー。これはまた、高円寺で新しいオアシスを見つけてしまった。巡回が忙しくなるぞ…。

〈スパイスカレー MANTRA〉

■東京都杉並区高円寺南4-49-1
■11:30〜15:00、17:00〜22:00 月曜休

(photo:Kayo Sekiguchi)

2021年4月1日以降更新の記事内掲載商品価格は、原則税込価格となります。ただし、引用元のHanako掲載号が1195号以前の場合は、特に表示がなければ税抜価格です。記事に掲載されている店舗情報 (価格、営業時間、定休日など) は取材時のもので、記事をご覧になったタイミングでは変更となっている可能性があります。

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