「Hawaiiのヴィンテージストア巡り。」

「Hawaiiのヴィンテージストア巡り。」
赤澤かおりのただいまHawaii! Vol.07
「Hawaiiのヴィンテージストア巡り。」
TRAVEL 2025.05.13
長年のハワイ好きが高じて、『Aloha Book』などの人気ハワイ本を多く手がけてきたエディターの赤澤かおりさん。ハワイ集中連載7回目は、オアフ島のヴィンテージストアについてのお話。

ハワイのヴィンテージが気になり出したのは、かれこれ30年以上前のこと。その後、夫のオールドレコードハンティングに付き合うようになり、その周りにあるハワイのヴィンテージにどっぷりハマり20年以上が経ち、現在に至ります。

そんなわけでハワイ滞在中は、結構な時間、ヴィンテージストアやスリフトストア(寄付による品物を引き取り、収益を事前活動や寄付にあてるお店)にいることが多い私。今回も、いつも出かけるお店をぶらりと巡ってきました。

〈Back in The Day Hawaii〉。青空に映えるお店の外観。

今年でオープン6年目を迎えた〈Back in The Day Hawaii〉は、オアフ島の北、ワイアルアの〈ソープファクトリー〉内の奥にあるヴィンテージストア。もともとサーフボードをシェイプする工房だった場所を改築したこちらに並ぶのは、ハワイに暮らして40年以上のオーナー、エツコ・カーパーさんが長年集めてきた「ハワイアナス」と呼ばれるハワイのオールドコレクション。60歳を超えたとき、少しずつ身の回りを整理したいとの思いと、大事にしてきたものが少しでもヴィンテージを理解し、大切に思ってくれる人たちの手に渡ってほしいとの思いからお店の準備をスタートしたのだそう。

エツコさんが昔からコツコツと集めてきただけあって、オープン当初の店内は特に、「おぉ~まだこんなものがあるのか!?」という驚きの連続。今はなきアロハエアラインの書類ケース(バッグはよく見るけれど書類ケースは初めて!)や、昔ハワイにあったデパートのオリジナルのアロハシャツやムームーなど、おぉ!と思わず声をあげてしまうものをたくさんお持ちでした。世の中に出回ってなかった、初めて見るもの、久しぶりに目にするものがたくさん。今までいろいろ買わせていただいてきました。

そんなエツコさんのお店の中は、年々、宝探し度が上がってきている感じ。お店の奥の奥へと進むほど、なんだかめっけもんに出合えそうな予感がムクムク。だから、オアフ島に滞在中の週末は、つい何度も宝探ししにきちゃうんです。

エツコさんとはたまに一緒に買い物にも出かける仲で、そのときいくつかのヴィンテージストアにも立ち寄ります。チャイナタウンに行くときは〈Single Double〉と〈Tin Can Mail Man〉の2店。ノース方面のときはワヒアワのヴィンテージストアとノースショアの〈number 808〉というのがだいたいの流れ。途中、スリフトストアを流したりも。

〈Single Double〉は、日本のセレクトショップとコラボしたりもしている、ヴィンテージとオリジナルの洋服がメインのお店。ヴィンテージものはハワイに限らず、アメリカ、ヨーロッパと多岐にわたり、オールドレコードや古い洋書などがあったりも。おしゃれな男性が切り盛りしていて、洋服も、雑貨も、新旧ともにセンスがいい! だからここでは色の使い方、棚の置き方などなど、インテリアを参考にすることも多いです。今回は、ヴィンテージのファーとデッドストックのパナマ帽、赤いブルゾンを購入。ここは必ず何かしら欲しいものがあるという不思議なお店でもあります。


長年通っている〈Tin Can Mailman〉は、ハワイアナと呼ばれるハワイのヴィンテージにフォーカスしたものが集まっているお店。オーナーのクリスは口下手だけれど、やさしい人。今までも、古いハワイのことをいろいろ教えてもらい、とびきりのヴィンテージをたくさん紹介してもらいました。ここのお店もインテリアが素敵で、棚の飾り方、色味はもちろん、わが家にあふれているハワイの古いものの飾り方なども参考にさせてもらっています。

ショッピングの途中、ワヒアワのお店〈The Vintage Hawaii〉を久しぶりにのぞいてみたら、以前よりも物がうんと増えておもしろくなっていました。ここはハワイのものとアメリカの古いものが中心で、たまにヨーロッパのものもある、という感じ。ヴィンテージストアというより、スリフトにやや近いものが多い印象のお店です。

ハワイ好きなら知っている人も多いだろう〈number 808〉は、セレクトされた服とヴィンテージのもの両方があり、ヴィンテージの数はそれほど多くないけれど、キラリと光る古いものが見つかるところ。年々変わるオリジナルのTシャツやバッグはローカルにも人気で、私もなんだかんだで毎回買ってしまうツボなデザイン。

そういえば、ワイアルアの〈シュガーミル〉の奥に、シュガーケーンの建物を再生したお店がいくつかオープンしていました。ひとつはカフェでパンや焼き菓子もあり、テイクアウトもできるところ。もうひとつは古着とセレクトした洋服が混在したお店。さらにアロハシャツとムームーのお店も! 若い人たちが楽しく切り盛りしている感じのまだ新しいここが、これからどうなっていくのか楽しみです。

こういったところを毎回ぐるぐる回っては、何時間もしつこく奥までパトロールするのが私のいつものハワイ時間。古いものを手にすることで、知らなかったハワイの一部を知ることもあり、その繰り返しがたまらなくてやめられないまま今に至ります。お店も、ものも、人も味わい深く、ストーリーのあるものが好きなので、おのずとヴィンテージという領域にたどり着き、その懐の深さにずぶずぶとハマってしまったというわけです。

私もエツコさんのように長年集めてきたハワイのヴィンテージを整理しなくてはならない日がだんだん近づいてきているので、そろそろ心算だけはしておこうと思った、今回のハワイヴィンテージ巡りでした。

Information

〈Back in The Day Hawaii〉
●67-106 Kealohanui St., Waialua(Old Waialua Sugar mill)
12:00~16:00(金)、9:00~16:00(土)、日~木休

Information

〈Single Double〉
●1121 Nuuanu Ave., Honolulu
12:00~16:00(月~土)日休

Information

〈Tin Can Mailman〉
●1026 Nuuanu Ave.,#A1 Honolulu ☎️808-524-3009
11:00~17:00、12:00~16:00(土)、 日、月休

Information

〈The Vintage Hawaii〉
●43 Kamehameha Hwy., Wahiawa
10:00~17:00 日、月休

Information

〈Number 808〉
●66-165 Kamehameha Hwy., 4C Haleiwa ☎️808-312-1579
11:00~17:00

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