「ワイキキのハイアット リージェンシーで見つけた、ヴィンテージと今。」

「ワイキキのハイアット リージェンシーで見つけた、ヴィンテージと今。」
赤澤かおりのただいまHawaii! Vol.06
「ワイキキのハイアット リージェンシーで見つけた、ヴィンテージと今。」
TRAVEL 2025.05.05
ハワイ大好きエディター、赤澤かおりが心のハワイを埋めるべく久しぶりに出かけてきた1ヶ月。飲んで、食べて、笑って、泣いて、買い物して、散歩して、寝て、起きて、いろいろしてきたハワイ滞在の日々をお届けしています。6回目はヴィンテージの冊子から考えた、ハワイの今と昔のことを。

滞在中のある日、〈ハイアット リージェンシー ワイキキ〉に勤める友人から「書庫を片付けていたら、カオリの好きそうなもの発見! 見にきて〜!」と、連絡がありました。急いで駆けつけると、「どうよ、好きでしょ!?」と言わんばかりに大量の冊子を広げはじめました。「うぉ〜〜〜、何これ!?」。ずらりと並んだ色鮮やかで躍動感あふれるシーンに釘付け。真っ赤に燃えるサンセット、勢いよく流れ出る溶岩、かわいらしい南国の花で編まれたレイ、ホノルルの街を照らす花火、青空に向かって咲くハイビスカス。ハワイで見てきたさまざまなシーンがキラキラとした瞬間で切り取られ、表紙を飾っていました。

中を開くと、かつてのハイアット リージェンシーの部屋の様子や、スイートルームに置かれていたアロハ柄のバスローブの写真が。オーシャンビューのオープンテラスで大人気のレストラン「テラスグリル」は、今よりもっとトロピカルなムード。

次に出てきたのは「スパッツ」! 地下にあった「スパッツ」というディスコを覚えている方はいるでしょうか? ハワイに30年暮らしていた内野亮さんは、若かりし頃そこによく通っていたそう。しかもカウアイ島に住んでいた頃は、仕事が休みの日にわざわざ飛行機に乗って来ていたとか。話に聞いていたそんな場所もこの冊子の中にしっかり収まっていて、ページをめくるたびに興奮のあまり雄叫びをあげ続けてしまいました。

ツインタワーを結ぶ1階の吹き抜けは、今もほぼそのまま。名物の滝はかつての風景にも健在でした。その脇、現在の「KAI COFFEE」のあたりに昔は「Harry’s Bar」というバーがあり、その前にはパラソル付きのテーブルがいくつも出され、皆、吹き抜けのオープンテラスでお茶をしたり、お酒を飲んだりを楽しんでいたのだそう。そのパラソルの形も色もいちいちカッコいい!


憧れのハワイに私が足を踏み入れたのが30年以上前。思えば、さまざまなことが変わってきました。なくなってしまったもの、新たに生まれたもの。そんな中で改めて、ハワイらしさとは何かを考えさせられる冊子と出合いました。

中面にはハイアットのシェフが教える料理ページも。壮大な料理がほとんどでしたが、レシピ通りに何か作ってみようかなと思っています。その中に、「パシフィック キュイジーヌ」で一世を風靡したサム・チョイの姿も。ハイアットでシェフをしていたこともあったんですね。懐かしくて、うれしくなったページでした。

華やかなハワイの歴史を担ってきたハワイの「ハイアット リージェンシー ホテルズ」。中でも、〈ハイアット リージェンシー ワイキキ〉はその筆頭だったといっても過言ではないはず。

宿泊するたびに思うのは、現在も変わらず古き良きを大切に、かつ新しいことも忘れずに、を上手にミックスさせながら在り続けているなぁということ。

ワイキキでこの広さのゲストルームをキープし続けていることは素晴らしいし、何よりありがたい。大きなトランクを2〜3個置いてもなんのその、の広さなのです。また、2025年に入り、ゲストルーム80室をジュニアスイートにするリニューアルがスタート。この広さを活かし、1部屋をベッドルームとリビングエリアに仕切ることで、さらにスタイリッシュで快適な空間に。

私が好きなのはダイヤモンドヘッドタワーの末尾が61、62、63の高層階の部屋。ダイヤモンドヘッドも海も、素晴らしい角度で見えるんです。初めて宿泊したとき、そのビューに感動し、もしも空いていたらということで今もリクエストしております。

実はハイアット リージェンシー ワイキキは、内野亮さんとの初めての共著『Aloha Book』のロケ中に長期で宿泊していた思い出のホテルであり、そこで経験したさまざまなことは、私的ハワイのスタンダードになっていることもたくさんある場所でもあるのです。だから、ここに滞在している時間は特にハワイらしい、やさしい時間が流れるひとときであると同時に、忘れていたことを思い出させてくれる場所でもあるなぁと、今回また思い返しました。

何ごとも流行り廃りがあり、浮き沈みもあります。でも、ハワイのここだけは変わらないでいてほしいなと思うことを考えた時間でした。そんな振り返りとこれからを考える時間をくれた、書庫の整理をしていた友人に再度、心からのありがとうを伝えたいです。

Information

〈Hyatt Regency Waikiki Beach Resort & Spa〉
(ハイアット リージェンシー ワイキキ ビーチ リゾート&スパ)
●2424 Kalakaua Ave.  ☎️808-923-1234

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