【韓国ソウル旅行】世界が注目するアートの街・ソウルで巡りたい、美術館&ギャラリー4選

〈ソウル市立美術館〉〈リウム美術館〉に勤めた後に現在はインディペンデントキュレーターとして活動しながらアート関連企画と執筆を行っている。
1. 国内外のトップアーティストを招く大規模展示も。龍山エリアの〈Amorepacific Museum of Art〉


化粧品で有名な韓国発の企業〈アモーレパシフィック〉は芸術支援にも力を入れている。2018年に本社内にオープンしたこちらは、創業者のソ・ソンファン会長が収集した美術品をもとに開かれた博物館だったが、リニューアルして伝統美術・現代アートを展示する美術館になった。
企業系美術館としての強みを活かし、バーバラ・クルーガーやアンドレアス・グルスキーなど国外のトップアーティストを招致する一方、国内の若手アーティストの作品紹介の場としても機能する。その審美眼は〈アモーレパシフィック〉の企業理念である「人を美しく、世の中を美しく」に結びついており、独自のキュレーション技術を目の当たりにすることができる場所だ。

住所:龍山区漢江大路100/100, Hangang-daero,Yongsan-gu
営業時間:10:00~17:30締め切り
定休日:月休
入場料:展示により変更。オンライン予約制。
2018年オープン。デザインはデイヴィッド・チッパーフィールド。
2. 韓国初展示の気鋭の作家に光を当てるギャラリー。梨泰院エリアの〈FOUNDRY SEOUL〉


新進気鋭の作家の展示が見たい、と思ったときにはこちらのギャラリーへ。国内・海外問わずギャラリストがアートフェアなどで発掘した若手アーティストを取りあげており、その展示は「韓国初」と謳(うた)われることが多い。
2025年3月8日までドイツ人アーティスト、ウリケ・トイスナーの企画展を開催。パステル、インク、ドライポイントエッチングなど多様な技術で独特の描線と色彩を描き、人間の感情や社会的テーマを表現する。今回はとくに「ユース(青春)」に焦点を当てており、青春期の揺れ動く感情が繊細な筆致で描かれている。
企画展の展示は地下1階と地下2階で行われる。吹き抜け空間を利用したダイナミックな展示方法も見どころだ。

住所:龍山区梨泰院路223/223, Itaewon-ro, Yongsan-gu
営業時間:10:00~19:00
定休日:日月休
入場料:無料
Instagram:@foundryseoul
2021年オープン。1階の「BY FOUNDRY」では、韓国人のクリエイターシーンで活躍中の人の作品を展示。
3. インディペンデントギャラリーが成しえる実験的なキュレーション。付岩洞エリアの〈PRIMARY PRACTICE〉


ソウルの中でも、最先端のアートが見たいときに訪れてほしいのがこちら。2022年にキュレーターのキム・ソンウ氏が設立した芸術空間で、国の支援金で運営されるインディペンデントギャラリーのため、ほかでは取り扱われないような、実験的で独創的なアートが展開される。
上の写真の企画は、第一次世界大戦時に戦争捕虜となった韓国人の声をサンプリングし、エレクトロニックな音と映像に仕上げたもの。テーマは軽くないが知らずに聞けばクラブミュージックのようにも感じられ、若者にも受け入れられやすい。アート=社会のメタファーであり、そのような表現ができる作家と対話していきたいとキムさんは話す。

住所:鍾路区彰義門路11ギル7 B1/B1,7, Changuimun-ro 11-gil, Jongno-gu
営業時間:12:00~19:00
定休日:月火休
入場料:無料
Instagram:@primary_practice
2022年オープン。景福宮駅からバスか、中心街からタクシーに乗るのが便利。
4. 最先端のメディアアートも。韓国モダンアートの中心地。三清洞エリアの〈MMCA Seoul〉


韓国を代表する現代美術館の一つであり、韓国と国際的なアートシーンの架け橋となる文化施設。MMCAは果川(クァチョン)、徳寿宮(トクスグン)、清州(チョンジュ)、ソウルの4つの館があり、中でもこのソウル館は、モダンアートの展示が特徴だ。
様々なジャンルのアートが扱われるが、とくに力を入れているのが映像アート、VR・デジタルアートなど、新しいメディア表現。ナム・ジュン・パイクなどメディアアートの先駆者の映像作品を展示したり、映像シアター「MMCA Film and Video」では実験的な映画を上映している。これらの「テクノロジーとアートの融合」は、韓国の現代アートの特徴でもある。ソウルならではの没入型のアート体験ができるはずだ。

住所:鍾路区三清路30/30, Samcheong-ro, Jongno-gu
営業時間:10:00~18:00(水土~21:00)
定休日:無休
入場料:W7,000(24歳以下、65歳以上無料)
Instagram:@mmcakorea
2013年オープン。旧国軍機務司令部の跡地に建設。
韓国旅行で役立つフレーズ
입장료는 얼마예요?
(イッチャンリョヌン オルマエヨ?)
다음 기획전은 무엇인가요?
(タウム キフェクチョヌン ムオシンガヨ?)
좋은 작품이네요 .아주 마음에 듭니다.
(チョウン チャクプミネヨ。 アジュ マウメ トゥムニダ。)
팜픔렛은 판매하는 건가요?
(パムプレスン パンメハヌン ゴンガヨ?)