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- パティスリー pâtisserie RUE DE PASSYとてもフランスらしい景色だと思いませんか。「パティスリーでできることをグラスの中で表現したい」と、長島正樹さんは、移転オープンを機にクープ=パフェを始めた。1800年代に誕生した伝統的なデザート、ペッシュ・メルバをはじめ、モンブラン、キャラメル・ポワールといった四季折々のケーキの味を、グラスで再現する。これはさくらんぼとキルシュを使ったフォレ・ノワールを、クープにしたもの。キルシュ風味の生クリームに、新鮮なアメリカンチェリーで作ったムース・グラッセ。食べ進むと、それがキルシュ風味のチョコレートスポンジなどと重なって、まさにひんやり、軽やかなフォレ・ノワール! フランス菓子店ならではのおいしさだ。
- パティスリー Shinfulaどんなパフェを作ろうか。レストラン〈NARISAWA〉のシェフ・パティシエを務めていた中野慎太郎さんが、店の界隈を散歩しながら考案したのがこれ。短い脚がついたガラスの器に、季節の景色を映した、庭園のようなパフェだ。スミレが香る温かいソースが、フレッシュなベリーやソルベにかかる花畑。春の野草に、目が覚めるほど爽やかなグラニテを合わせた新緑。温かさと冷たさと。薄い飴細工で仕切られた2つの風景は、ヴェルヴェンヌのパンナコッタの上でひとつになる趣向。時折、シャリッと歯に当たるのは、ウド。実は、季節を映しているのは、見た目だけにあらず。どれも、その季節に合った最適の素材ばかり。もはやパフェの域を超えている!? パフェは予約制で1種のみ。店内か、さわやかな日は外のテラス席でも。
- カフェ ATELIER KOHTA「これ、もうやめるわけにはいかなくて」と、目にも留まらぬ早業で飴を作り、ワイングラスにのせる吉岡浩太さん。オーダーすると、なんとパイを焼くところから。ソースを温め、冷たいアイスなどと手際よく重ねていき、仕上げが件の飴。作るところから楽しめるカウンターのパフェは、おいしさもひとしおで、いつしか定番に。6月はさくらんぼ。濃厚なアメリカンチェリーと、酸味のある国産のさくらんぼ。2種類をソースやシャーベットにして重ね、ピスタチオと合わせたパフェは、重すぎず、軽やかな仕上がり。冬にいちばん上にあった温かいソースは、季節を経て、グラスの底に。暑い時季は、冷たいクリームから始まる層に変わる。
- パティスリー PÂTISSERIE BIEN-ÊTRE星つきレストランで、皿盛りのデザートを作っていた馬場麻衣子さんが、そのおいしさを知ってほしいと、月替わりでパフェを始めて6年。昨年、脚つきグラスに衣替えしたものの、やっぱり底が広い。そのワケは「どんどん細くなっていくのが、寂しくて」。自らもパフェが大好きという馬場さんの愛あふれるこだわりだ。もちろん、それはグラスの中にも表現されている。同じ素材で、テクスチャーの異なるパーツが、何層にも重なる。例えば2016年5月のパフェは、爽やかなライムのクリームと合わせたジンジャーが、コンフィ、ゼリー、メレンゲと姿を変えて、清涼感を演出。そこに途中からほろ苦いキャラメルソースが加わって……なるほど、広いグラスの底が醍醐味です。 パフェは月替わりで、旬の素材や季節感を意識している。
- ベーカリー soil by HOUTOU BAKERY新進気鋭の小森俊幸シェフを迎えスタイリッシュな店が横須賀にオープン。コンセプトは「地産地消」。東京の近くにこんなに豊かな食材があったのかと驚くほど地元食材を使ったパンが数多く並ぶ。「季節野菜のピゼッタ」390円は、バジルを練り込んだフォカッチャ生地に季節替わりで12種の野菜がのる。横須賀の猿島でとれた早採りわかめ「さるひめ」を使ったフーガスもユニーク。横須賀の食の思い出はここで作ろう。 京急本線県立大学駅直結。料理のような手の込んだ惣菜パンは必食。
- ベーカリー 北原製パンガラスケースの中に並ぶコッペパン。懐かしい昭和の空気を残すこのお店は今も現役。早朝訪れるとたくさんの人が朝ごはんにするパンを買っていた。創業78年。初代は100歳だが今も厨房に入るという元気さ。修業先である銀座木村屋の製法は二代目が守り抜き、あんぱんは酒種から作る。横須賀名物のポテチパンは、自家製マヨネーズとポテチのみのシンプルな味わいに。パリパリとした食感は嫁入りした頃から変わらないとマダム談。 京急本線追浜駅から徒歩3分ほど。
- ベーカリー パン市場 浜田分店創業100年を超える老舗店。名物は「よこすかフランス」と呼ばれる、先々代考案による日本最初のソフトフランス。食パンを作ろうとして間違えて作った生地がおいしいと評判に。フランスのパンに似ていると、近くの浦賀ドックのフランス人技師もファンだったと伝えられる。円盤形に焼いた生地を半分に切っていろいろ挟めば、サンドイッチにおやつパンにと大活躍。あんバタ、ハムカツなど、注文してから作ってくれるのもうれしい。 京急本線浦賀駅から徒歩8分ほど。近くの浦賀ドックで食べるのも楽しい。
- ベーカリー 中井パン店創業64年。この道50年以上の二代目主人が初代の製法を継ぐ。この店が発祥といわれる「ポテチパン」は、パンにポテトチップスを挟むという掟破りの横須賀名物。でも奇をてらっているのではなく、昔ながらのパンそれ自体がすごくおいしいのだ。「いもじゃん」や、ハバネロを使った「ヒーハー」などネーミングセンスも抜群の惣菜パンはどれも絶品。木製のショーケースも創業当時のままで、この店のすべてがいぶし銀の美しさ。 「ポテトチップス」はポテトチップの入荷状況により不定期販売。
- ベーカリー みやび亭京都・宇治にある全国から客が押し寄せる名店〈たま木亭〉。そこで修業を終え、「亭」の一文字を継いだ店が埼玉にあるという。京都でしか食べられなかった師匠譲りのパンに興奮。たとえば、硬焼きバターは、かりかりの皮、さっくりとした中身から、バターがとろりと溶け出てくる。じゃがジューシー200円も然り、じゃがバターからバターの甘い汁がとろける。カツサンド350円のカツのぶ厚いこと! どれもこれも、サプライズの連続。 東武伊勢崎線羽生駅から徒歩約15分。駐車場も完備。
- ベーカリー cimai桜並木に立つ白いキューブ。ドアを開くとブロカントのしつらえに、乙女じゃなくともテンションが上がり、幸福な気持ちになる。アンティークの木のテーブルに置かれたパンの美しさ。素朴でごつごつとした温かい褐色のパンは姉・大久保真紀子さんが焼いた天然酵母のパン。白さを感じさせる美意識の高いパンは、妹・三浦有紀子さんのパン酵母(いわゆるイースト)で発酵させたパン。東京から少し遠いけれど、ここに来て後悔したことは一度もない。 営業日はHPを確認。
- ベーカリー LIFEAT大宮からほど近い盆栽の街、土呂。白で統一された気持ちのいい空間に木の長いテーブル、そこにパンが置かれる。店主の鈴木伸一さんは、自家培養発酵種の名店〈ルヴァン〉出身で、北海道を経て独立。だから、発酵種のパンと北海道産小麦を得意とする。注目はカンパーニュ。大きくなまこ型に焼いて量り売りするから水分が中にこもってしっとりとした仕上がりに。好きな厚さで買えて、形も一定なので、サンドイッチにもしやすい。 JR東北本線土呂駅から徒歩2分。駐車場も完備。
- パティスリー ベーカリー アングランパパティスリーにパンがたくさん!? 麦の粒を取り寄せ石臼で自家製粉するなど力の入れようがハンパではない。カリカリのバゲットからは麦の香りがあふれ、パンドミはミルキーな香りとなめらかな口溶け。クロワッサンは豊潤なバター感。「バゲットだけは本気でやりたかった。クロワッサンはフランスのお菓子屋さんのものをイメージしています」と丸岡丈二シェフ。ケーキ屋さんとパン屋さんのいいところをクロスオーバーしている。
- ベーカリー 畑のコウボパン タロー屋春は桜、夏は桃、秋は巨峰、冬はリンゴ……。四季の果物やハーブから液種を起こし、発酵させる。パンが季節の香りをまとい、旬の素材と組み合わされてハーモニーを奏でる。たとえば5月ならバラ酵母のフリュイ。むせぶようなバラの香りと宝石のような果物たちのフレーバーはうっとりするほど美しい。売り切れ必至の人気店だけにオススメはお取り置き。HPでその日のメニューを確認し、メールか電話で事前予約することができる。 予約はHPを参照。
- ベーカリー Le Pain Gris*Gris夫婦ともフランスに渡った夫妻のお店は、パリの子供部屋に迷いこんだようなかわいさ。ブルーのタイルに手書きのプライスカード。水玉や花模様の皿。パンの形も然り。小さなパン1個1個に心をこめてかわいく作る。たとえば、生ハム、カマンベール、マッシュポテトと、丸パンサンドを3つつなげて1本にしたサンドイッチがあったり。木いちごとチョコレートのデニッシュは、生の木いちごとチョコクリームをさくっとした生地でサンド。かわいい酸味とほろ苦い甘さの愛おしいランデブー。 キャラメルとチョコ、2種のコロネがくっついたコルネ180円も人気。
- ベーカリー CICOUTÉ BAKERY開店時に列を作る団地の人々。隣には「手打ちそば」ののぼりがはためく。その光景を見て感動した。おしゃれなハード系の店というイメージのあったチクテが、団地に根づいて、地域貢献している。「スーパーが遠いので、お年寄りの方が買い物に困られていた。お昼にパンを1個買われる方もいます」と北村千里さん。 食べても感動。自家製酵母のパンは、酸味も余計な香りもなく、すいすい喉を通る。みずみずしく、もちもち、まっすぐな麦の味。ハード系でも食べやすい。 コンクリートの古い壁にイラストレーター秋山花さんの絵。半透明の波々型の塩ビのファサード、廃校から救い出した木材で作った棚。店員さんの笑顔も含め、すべてが愛おしい。 取り置き可(前日10:30までに要電話)。通販は月に1度オープンするオンラインストアにて受付。
- カフェ sens et sensちょっとした立ち話も「菅井語録」になる。なぜこの店はこんなに静かなのか? 「無になって食べるという行為を見つめ直してもらいたくて」。無が好き? 「自分の奥底から湧いてきた感情を大事にしています。まっさらなところから、ぱっと生まれてきたものから、パンを作っています」。パルマ産生ハムとグリュイエールチーズのサンドイッチはバターと生ハムとチーズが口の中で同時に溶ける。3つの味わいは交互に出入りし、やがて絶品リュスティックの味わいとともに、ひとつの甘さへ高まっていく。なんとめくるめく体験か。「バターは塗るのではなく薄く削いだものを置く(最初から溶けているのではなく)。舌にのせ、時を感じて溶けたほうがおいしい」。孤高のパン職人は時間さえパンの調味料にする。この瞬間の、このおいしさを味わう。そのためにパン屋を捨て、カフェを開いた。 現在は予約制の日が多いため、HPで確認を。予約とメニューの案内はHP内のブログから。テイクアウトのみの利用不可。
- カフェ ベーカリー La Belle Colline澤田利明シェフ。多くのパン職人からリスペクトを受ける、隠れた実力者。秘密の一端は黄金色の焼き色にある。焼き込んで皮の強い味を引き出すという一般的な考えに対し、澤田シェフはむしろパンのソフトさや、素材の微妙な味わいを際立たせようと努める。 クロワッサンの軽やかな香ばしさ。表面はカリカリとバターで揚げたようで、なめらかな中身からバターのピュアな甘さがじわーっとやってくる。油っぽさはみじんもなく、さわやか。 カレンズとゴルゴンゾーラのサンドイッチ。チーズの強烈な塩気と香りに対し、カレンズ、クルミ、そしてハチミツの甘さで、完全なバランスを作り上げる。カレンズ(山ぶどう)の粒をつぶさずに焼くという高度なテクニックも活きている。 カフェで出されるランチメニューの味つけも実に上品。たまプラマダム御用達の味である。 取り置き可。カフェメニューもあり。
- ベーカリー PAIN STAGE prologueなぜパンステージなのか。矢沢永吉マニアの山本敬三シェフいわく「パン屋っていうのはさ、パン職人の生き様を見せるステージなんだよ」。熱き思いは、はっきりと主張してくる小麦の味わいからも伝わってくる。それはルヴァンリキッド(自家製酵母)を全種類に使用し、長い発酵も厭わずきちんと取る、丁寧な仕事から生まれているのだ。 取り置き可。イートインスペース(テラス)、駐車スペースあり。
- ベーカリー ベッカライ 徳多朗カレーパン、ミルククリーム…。売り場は名物パンが目白押し。なぜそうなのか、厨房に入ってわかった。手作りゆえのおいしさ。大きな銅鍋にデニッシュ用のリンゴが煮えていて、煮汁の、なんとも美しいピンク色。「皮まで使うのがコツ」と、久美子さんは教えてくれた。本当に料理が好きな人。元気いっぱいに厨房を走りまわる。「おいしいものを食べてもらいたくて。お客さんの顔を思い浮かべて作ります」 食パン、バゲットは取り置き可。カフェスペースあり。ブレンドコーヒー300円、ジンジャーレモン300円。
- デリ パティスリー 【閉店情報あり】Charcuterie Bonheur三軒茶屋で長く親しまれてきたパン屋さんが、シャルキュトリー(ハムやソーセージなど豚の加工肉)を本気で手がけた。肉のプロフェッショナルを招請、肉も厳選し、茨城県の筑波あじわいポークのみを使用する。味わいのちがいは歴然。風味の豊かな広がりがパンをとまらなくさせる。 店には30以上のシャルキュトリーが。400円(税込)でワインの試飲や〈ブーランジェリーボヌール〉のパンもイートインできる。
- ベーカリー Boulangerie Koshuka秋元英樹シェフに電話をすると「いやー、人が辞めちゃって大変で」と忙しそう。取材に行き、パンが出てくる様をじっと見ていたら、大変さが身に染みてわかった。小さい店にパンがぎっしり。あんなに上手にバゲットが焼けるのに、下町のような惣菜のパンにまであふれんばかりの情熱を傾ける。 取り置き可。幅広いジャンルのパンが並ぶ。店内にパンがすべてそろうのは12:00過ぎ。東急大井町線「等々力」駅2番出口より徒歩約15分。
- パティスリー ベーカリー Boulangerie BONNET D’ANE顔は日本人だが、精神はフランス人。荻原浩さんはそういう人である。「フランス人は香りを重視する人たち。フランスのパンの特徴って香りがあること」。バゲットの皮にあるフランス産小麦の甘い香り。中身からは穀物的ないい風味が鼻へと抜けていく。 取り置き可。定番のパンドゥミ300円やクロワッサン190円は8:00頃、人気のパン屋のマドレーヌ160円は9:00頃に焼き上がる。
- カフェ ベーカリー CAMELBACK sandwich&espressoこの店で心血が注がれていないものはなにもない。最後の一滴まで最高の抽出を狙う鈴木啓太郎さんのエスプレッソ。具材同士のマリアージュ、口に入るときの噛みごたえ。微に入り細にわたってこだわる、寿司職人出身・成瀬隼人さんが作るサンドイッチ。 パンマニアにはうれしい、近隣の名店3軒、〈カタネベーカリー〉〈365日〉〈タルイベーカリー〉で仕入れたバゲットそれぞれに合わせた具材で作られる。 「パルマ産生ハムと大葉、ゆずとバターの香り」には王道のカタネバゲット。「ブリーチーズ、リンゴ、蜂蜜のハーモニー」には、発酵種が香るタルイバゲット。 もはや奥渋谷名物となった「すしやの玉子サンド」。卵焼き器を縦横に操り、毎日数時間かけて焼き上げた卵焼きはまるでスフレのエアリーさ。サンドイッチを芸術に高めた。 フリーハンドで描かれたORDERの文字が。バゲットサンドはそれぞれダブルサイズもある。オーダーが入ってからトーストして仕上げていく。
- カフェ ベーカリー Pain au Sourire国際連合大学の裏手。有名ベーカリーがひしめく渋谷にはめずらしい、手づくりの個人店。思いを込めて、北海道産小麦を使い分ける。 「コーンブレッド」に、十勝・前田茂雄さんのキタノカオリを使用。生地からミルキーな明るい甘さがぱっと放たれたかと思うと、混ぜ込まれたコーンから黄色い甘さが後を追ってきて、幸福さで口の中が満たされた。 「マルチシリアルブレッド」は穀物のパン。北海道産小麦、春よ恋のブランが甘く、草のようなさわやかさ。トッピングの穀類の力強い香ばしさが小麦の皮目の香ばしさと響きあう。 サンドイッチも愛情たっぷり。小麦の風味がしっかりとあるパンには、手づくりのキャロットラペなど野菜がとても合う。 壁面で展覧会をしたり、手仕事の雑貨を置いたりと、あたたかさが伝わる店づくり。都会で疲れた心まで励ましてくれる。 11:30〜15:00のランチタイムには、「マルチシリアルブレッド」などを使った週替わりの「パンを楽しむランチプレート」1,200円をぜひ。
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