「子供が出来ないなら、それでもいいと思えた。」 人生最大の決断、出産!覆面座談会で聞いた「産まなかった人」の本音vol.1 LEARN 2018.11.24

出産をするかしないか…女性の人生において、とても大きい決断なのでは?現在50代に差し掛かった子供のいない既婚女性4人に、自分たちの選択、そして今語ってもらいました。

今回話してくれた4人は…

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本城さん/Webデザイナー。デザイン事務所に勤務後、20代後半で独立。外資系企業勤務で同い年の夫とは、学生時代からの知り合い。32歳で結婚。弟が子だくさんなのも家族内の安心材料。

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中村さん/広告代理店勤務。イベント事業の管理職として活躍。30歳で職場結婚。夫は代理店を8年前に退職し、現在は実家の事業を継いでいる、三代目社長。休日はお互い趣味で忙しい日々。

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伊藤さん/フリーエディター。キャリアアップのために29歳で大学に社会人編入。卒業後希望の職種で再就職を果たし、数年後フリーに転身。32歳の時に結婚。夫は学生時代からの友人。

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大塚さん/飲食コンサルタント。27歳で職場結婚。32歳まで同じ会社に勤務。体調を崩したことをきっかけに退職。その後、職種を専門分野に絞り、仕事を再開。夫は現在海外赴任中。

中村:私たち20年近くも仲良くしているけど、どうして子供を産まなかったのか、なんてお互いのことをちゃんと話したことはなかったね。

伊藤:やっぱりセンシティブな内容だからね。ただ、相手に子供がいないかどうかを意識したわけじゃないけど、今は似たような状況の人と仲良くなっているかも。

本城:そうだね。結婚しているかしていないかより、子供がいるかいないかでライフスタイルは全然変わる気がするから。話が合う人が集まった結果、今自分の周りにいるのは、子供を産まなかった人ばかり…。

大塚:ただ、産むか産まないかがすごく大きな決断のようだけど、私はそこまで真剣に考えたことがなかったな。頑くなに「子供はいらない!」って思ったわけでもなく、出来たら産むし、いなくてもいいかなって思っているうちに、肉体的に自然に産める年齢ではなくなった感じ…。

中村:子供がいない人の中には、案外そんな人も多いかもしれないね。

子供が出来ないなら、それでもいいと思えた。

会うたびに「太った?もしやおめでた?」と無神経に聞いてくる親戚。妊娠できない辛さと相まってダブルで傷つく。(中村さん)
会うたびに「太った?もしやおめでた?」と無神経に聞いてくる親戚。妊娠できない辛さと相まってダブルで傷つく。(中村さん)

伊藤:元々私も、子供は出来れば産もうという感覚だったの。でも、結婚直後の30代前半は新しい仕事をスタートさせたばかりだったから、今は子供を作っている場合じゃないと思ってた。で、30代後半になって、いわゆるリミットが近づいてくると、世間的にも肉体的にもプレッシャーを感じてきて…。旦那からも「病院に行ってみようか」って言われたの。

本城:男性から言われるのって珍しいね。大体女性から言うもんね。

伊藤:そう。だから彼はすごく子供が欲しかったんじゃないかな。でも、当時不妊治療に踏み切るかどうかって考えたとき、結果的に子供が出来なくても、それは運命だと思って受け入れられるかも、と思った。だから彼にも正直にそういう話をして…。

中村:旦那さんは尊重してくれた?

伊藤:うん……。実は私と同時期に結婚して、30代後半に不妊治療を始めた友人が、心身ともに本当に大変そうだったの。結果的に彼女は子供を授かって、私も自分のことのようにうれしかったけど。反面、私はそこまで頑張れるかと考えたら、どうなんだろうか、と。そう夫に伝えたら「わかった」って言ってくれて。それで大分気が楽になった感じ。彼は長男で、ずっと実家から「早く跡取りを」ってプレッシャーがすごかったから…。

中村:今なら、モラハラやセクハラになるよね。私たちには、周囲からの「子供を産まないの?」っていうプレッシャーがギリギリ残っていたかも。私の夫は親類縁者が多くて、家の血を守らねばって思いが強い人がいっぱいいて…。帰省するたびに、「がんばってるの?」「早く子供が欲しいでしょ?」なんてことを平気で言ってくる、言葉の無差別テロみたいな人がいたよ。

本城:それはキツイ〜。

vol.2はこちらから。

(Hanako1159号掲載/illustration : Manako Kuroneko text : Mikiko Itakura)

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