母親になった方が人間として一人前? 人生最大の決断、出産!覆面座談会で聞いた「産まなかった人」の本音vol.2 LEARN 2018.11.25

出産をするかしないか…女性の人生において、とても大きい決断なのでは?現在50代に差し掛かった子供のいない既婚女性4人に、自分たちの選択、そして今語ってもらいました。vol.1に引き続き、お届けします。

今回話してくれた4人は…

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本城さん/Webデザイナー。デザイン事務所に勤務後、20代後半で独立。外資系企業勤務で同い年の夫とは、学生時代からの知り合い。32歳で結婚。弟が子だくさんなのも家族内の安心材料。

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中村さん/広告代理店勤務。イベント事業の管理職として活躍。30歳で職場結婚。夫は代理店を8年前に退職し、現在は実家の事業を継いでいる、三代目社長。休日はお互い趣味で忙しい日々。

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伊藤さん/フリーエディター。キャリアアップのために29歳で大学に社会人編入。卒業後希望の職種で再就職を果たし、数年後フリーに転身。32歳の時に結婚。夫は学生時代からの友人。

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大塚さん/飲食コンサルタント。27歳で職場結婚。32歳まで同じ会社に勤務。体調を崩したことをきっかけに退職。その後、職種を専門分野に絞り、仕事を再開。夫は現在海外赴任中。

夫の理解があれば、気持ちは楽になる。

中村:私は、結婚したら子供は出来るものって勝手に思っていた、のん気なところがあったな。夫のためにも子供は不可欠だろうと思ったから、結婚して数年経っても授からない中で、検査に行ったんだよね。そうしたら子宮筋腫があるので難しいかも、と。で、不妊治療を始めたんだけど、痛いし、辛いし、ネガティブな想いの方が強くなって。そのうち体調もひどく崩してしまって、夫からはそれ以上は何も…。それで大分救われたけど、振り返ってみると、私はそこまで子供が欲しくなかったんだろうなって思う。でも、彼は欲しかったと思うし、もう少しがんばりたかったのかなって…。

大塚:伊藤さんも中村さんも、旦那さんが奥さんの体と心を尊重してくれる人で、本当に良かったね。うちは、30代の前半くらいのときに、「本当にこのままでいいの?」って聞いたら「いなくてもいいんじゃない」って言ってくれて、じゃあ自然に任せようってなったんだよね。

本城:私たちは、結婚してもすぐには子供はいらないって共通認識があって、結局できないまま今に至った気がする。子供のことをどうするかは、夫婦間で、ちゃんと価値観を共有しておくべきかもね。私たち夫婦にはお互いに年のすごく離れた弟がいるから、なんか子育てを疑似体験した気分がしていて。子育てには終わりがないし、いつまでも親は子の面倒を見ているようで途方もないって思ってしまった感じ。子育てに未体験のワクワク感や夢を抱けないのが私たちなんだろうなって。もちろん、そんな考えは浅はかだとわかっているけどね。自分の子供を持てば、日々の生活には抑揚があって、人生にも機微が生まれて、充実感がある。わかるよ…。でも、それを絶対に体験したい!とまで思わなかった。

母親になった方が人間として一人前?

現在は夫の赴任先と日本を行き来。海外では子供がいないとコミュニティに入りづらく、孤独を感じることも。(大塚さん)
現在は夫の赴任先と日本を行き来。海外では子供がいないとコミュニティに入りづらく、孤独を感じることも。(大塚さん)

中村:でも、子育てをしていないと、人間として一人前じゃないのかもって否定的に考えるところはない?親になると人間として成長するんじゃないかって考えたり…。

伊藤:わかる!対人関係の許容範囲が、子育てをしている人の方が広く持てるのかもって思っちゃう。母親は常に子供優先だから、自分本意に生きられないもの。

本城:そうかな〜。だって、ママ友の関係も熾烈じゃん。経験ないから、想像だけだけど(笑)。子供を介すると、今まで気にしなくてもよかったことが許せないってなりそうだよ? 

大塚:うん、私もそう思う。許容範囲のレベルも、母親かどうかじゃなく、結局その人の性格だよ。

本城:子供がいるから夫婦の仲が深まる人もいるし、逆に価値観の違いが際立って離婚に至る人もいる。

中村:子供がいれば、自然と子供中心の話題になるじゃない?でも夫婦二人だと、会話になるトピックが少ないから(笑)、無風な状態の家庭が多いかもね。お互い意図的にコミュニケーションを取ろうと思わないと、大人が二人だけの関係を維持できないって部分はあるかも。

vol.3はこちらから。

(Hanako1159号掲載/illustration : Manako Kuroneko text : Mikiko Itakura)

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