小池栄子のお悩み相談室 /第10回:「8年付き合っている彼との間のズレが生まれ、イライラ…。でも別れたくはありません。また好きになる方法はある?」 (26歳・営業) LEARN 2023.05.03

仕事、プライベート、家庭生活含め、日々頑張っている人ほど悩みは尽きず、誰かに聞いてもらいたい、いいアドバイスが欲しい…そう思っている女性たちの声がHanako編集部に寄せられています。そこで、女優としてひときわ存在感を放ち、かついつもスパッと気持ちのいい発言をされている小池栄子さんに、人生の先輩としてアドバイスをしていただくこととなりました!隔週更新でお届けします。

――ダメなところがどんどん目について、我慢できなくなっていても、長く付き合ってきたし、嫌いなわけではないから別れたくない…。そんな複雑な恋愛問題について、小池さんに意見を伺いました

本日のお悩み

付き合っている彼氏と考え方のズレを感じたり、生理的に無理かもと思う瞬間が増えてしまいました。お互いに成長すると考え方が変わるとは思いますが、彼の転職や私の異動など生活リズムが合わなくなったことで、そのズレが広がり一緒にいるとイライラすることが多くなったように感じます。ただ8年も付き合っているので、すぐに別れたい、大嫌いという訳ではなく、できれば以前のような仲のいい状態に戻りたいです。そんな彼をもう一度好きになる方法ってあると思いますか?(26歳・営業)

――生理的に無理と感じてしまってから、元の状態に戻る可能性は…。

はっきり言うと、自分だったらないですね。18歳からの大事な8年も付き合ってきたから、簡単に終わらせたくはないんだろうけど、悩んだり引き延ばしている時間がもったいないと思ってしまいます。

――生理的に嫌なことがどんなことかわかりませんが、そうなってしまったら逆に、早く別れたいと思う人も多い気がしますが…。

嫌いなわけじゃないから、勇気がないんでしょうね。その気持ちもすごくよくわかります。イライラするとか生理的に無理だという状態を超えるほど、圧倒的に手放したくないぐらい好きな部分…たとえば、顔がすごく好きとか、声が好きとか、ふくらはぎが好きとか、なんでもいいけどそういうのがあるとすれば、自分が折れて頑張るしかないと思うんです。ただ、そうじゃなければ、正直、執着のようにも聞こえてしまう。

――確かに。8年って長いし、情もあるだろうし。別れずに済むには、どんな解決策が考えられますか?

少なくとも、以前のように仲のいい状態に戻るのは難しいし、頑張ってやり直してだましだまし付き合っていくとしても、またいつか同じことで悩むと思います。これを解決するためには、自分からプロポーズとかして、結婚して関係性を変えることかな。そのぐらいの覚悟をしたり、環境を大きく変化をさせて、新たな関係性をゼロから作るぐらいのことをするのがいいと思う。

――結婚、なるほど。もしかしたらこの相談者は、別れるという選択肢はそもそもなくて、こういう時期がきたとしても乗り越えるべきだと思っているのかもしれませんね。

ちゃんと彼と話せているのかな? またやり直したいという気持ちがあるなら、彼との話し合いは避けないほうがいい。自分の中だけで考えて悩んでいると、どうして好きな人と一緒にいるのに、自分だけがこんなに頑張らなければいけないんだろう…ってよけいに苦しくなるから。だから一度、今の自分の気持ちを素直にぶつけてみてもいいんじゃないでしょうか。

――一度、誠実に話してみるのは大事ですね。

8年も一緒にいると、もう生活になっちゃってますもんね。きっと、あうんの呼吸で通じるだろうし、居心地もいいんだろうなって。だから別れたくないのであれば、きちんと彼と向き合って話してみることです。

人間性を否定せず、プライドを傷つけないように話すこと。

――もし小池さんがこの状況だったらどうしますか?

実は、結婚前のお付き合いの時に、いまの夫のことを“この人とはもう無理だ”って思ったことがあったんですが、その時はちゃんと話しました。「大嫌いじゃないけど、この先一緒にいても幸せにはなれないような気がする」って。好きだったけど、彼のダメなところが勝っちゃっている時期があったんですよね。

――そんな時期が。それで、どんな返事があったんですか?

「やだ、無理! 別れたくない!」って。あんなイカつい人に言われて、超怖いって思いました(笑)。

――あははは(笑)。そのあとどうなったのでしょう。

一度正直な気持ちを伝えたから、その後の1週間は2人とも本音で喋れた気がします。ダメなところ、無理だと思っているところをもっと深掘りして、ここを直して欲しいとか、改善して欲しいと思うことは全部言って。これを受け入れてくれなければ、もう無理です、ってはっきり。でもそれをきっかけに、お互いに話しやすくなって、譲り合える関係性が出来上がっていった。前に戻るのではなく、新しい関係を作り直したんです。彼からは「ごめん、そんな気持ちにさせてたんだ」って言われて。心の中では、いやいや今までに何回も言ってるけど? って思ったけど(笑)。でも男性は都合が悪いことをごまかしがちな人が多い気がするので、真剣に「本当に無理」って言えば、ちゃんとショックを受けて聞いてくれるようになるんです。

――勉強になります。小池さんも、その後結婚されたことによって、新たな関係性を築いていらっしゃるんですもんね。

そうそう。一度腹を割って話してみるのは、すごく大事なことです。

――ちなみに、相手に自分の気持ちを伝える時に気を付けることは、どんなことですか?

人間性まで否定するような言い方をしないこと。そしてプライドを傷つけるのも、よくないと思っています。万が一、逆上タイプだった場合は怖いし。だから「ごめんね、私がどうしても理解してあげれられないの」とか「私じゃ無理だわ」というような、自分が至らないという言い方をするといいかもしれません。そうすれば「ごめん、そんなに無理させてたんだ」って労わってくれたり、気づいてくれる可能性はあります。

――なるほど。伝える前に、この相談者がやることはありますか?

なぜ自分が彼と別れたくないのか、彼のどこが好きなのかをもう一度考え直してみることかな。

――確かに、8年も一緒にいたら彼のどこが好きなのかなんて考えなくなりそうだし、わからなくなっている可能性も。

そうそう。きっとのばしのばしになっているんだろうから、すごく想いがたまっていそうだし、理由は1つだけじゃなさそう。一度冷静になって、立ち止まって考えてみてください。キツイだろうけど、頑張って欲しいな。

Photo : Syu Yamamoto text : Aya Wakayama

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