秘密の台湾【REPORT #08】 プリンと合わせて。【台北】モダンな台湾茶カフェ〈清山寶珠茶廳〉でいただく伝統茶。 LEARN 2021.08.09

せっかくの茶藝館なのだから伝統的なお茶を飲むべき。そう思ってしまいがちですが、実は今、台湾はお茶ブーム。新たな解釈でお茶を飲める場所が次々と誕生している。本誌連載『秘密の台湾』よりお届け。

熟香包種は代表的なお茶の一つ。豊かな果実とキャラメルの香りが特徴。お茶請けと合わせ180元。
熟香包種は代表的なお茶の一つ。豊かな果実とキャラメルの香りが特徴。お茶請けと合わせ180元。

台北の小さな路地に入ると、モダンな看板の〈清山寶珠茶廳〉が見えてくる。ここはインテリアデザイナーだったルビーさんが、実家の生産するお茶を楽しめる空間としてオープンした、台湾茶のお店だ。木製のテーブルと台湾の伝統的なタイルで飾られたインテリア。選び抜かれた器がディスプレイされ、洗練された空間。お茶を飲みながら心を落ち着かせる場所として若い世代からも愛されている。

「香りを楽しむことも台湾茶の喜び」
「香りを楽しむことも台湾茶の喜び」

カウンターに好んで座る人はお茶を淹れながらおしゃべりをして、思い思いの時間を過ごすようだ。「これこそが台湾スタイルのお茶の楽しみ方です」とルビーさん。ただお茶を飲むだけではなく、台湾のお茶文化に親しんでもらいたい。そんな願いを込めて、ルビーさんはお客さんの前でお茶を淹れるようにしている。ずっと見ていたいと思うほど美しい時間が流れる。

「こんなモダンな場所で、台湾の伝統茶が飲めるなんて」と感激する日本人観光客もいるという。メインのお茶は包種茶の名産地で知られる新北市の坪林で生産される文山包種茶。その特徴は軽くて上品な味わいで、燻すと深い味になる。また、フルーツをブレンドするとほのかに甘みが楽しめる。人気のお茶請けはブランデーを利かせたプリンだ。

〈清山寶珠茶廳(チンシャンバオジュチャティン)〉

〈清山寶珠茶廳(チンシャンバオジュチャティン)〉

新北のお茶を楽しんでもらうために2017年にオープン。近年、敬遠されていた台湾茶が注目されている。
■台北市信義區富陽街72巷19號
■02-2737-3777
■12:00~19:00 月休
■14席

Navigator…チュン・ワン

Hanako Taiwanの編集部員。仕事以外でも台湾の屋台に繰り出したり、新しいことを求めて街に出かけている。

(Hanako1199号掲載/photo : Jimmy Yang text : Laney Chang coordination : Chen Tsuiwen translation & produce : Hanako.taiwan)

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