老舗発の雰囲気も最高!出来立ての美味しさを堪能できる横浜のスイーツ店2選

1. 創業1915年<横浜水信>が手がける、<水信フルーツパーラー>
20世紀初頭から続く老舗で、フルーツパフェを。

バナナの加工卸問屋として創業した大正期には〝水菓子〞と呼ばれていた果物。〝水菓子屋の信ちゃん〞と親しまれた初代・加藤信明氏にちなむ〈水信〉の名を冠した老舗が、2020年にフルーツパーラーを開店した。続く2022年にファクトリー、2023年にはラボをオープン&リニューアル。新顔3店のなかでも旗艦店と位置付けられるのが、こちらのフルーツパーラー。水戸岡鋭治氏によってオリエンタルな美をちりばめられた空間で、「旬のフルーツを最高の熟度とベストな状態で提供したい」という専門店の熱き思いを味わうことができる。

「フルーツが主役です」と断言するのはシェフパティシエ。マンゴー、柑橘、メロン、スイカ、桃、柿、洋梨、イチゴなどの季節の果物に食感や香りもさまざまなパーツをかけあわせ、パフェやケーキ、フルーツサンドなどを構築する。マンゴーのパフェにバジル&ミントのアイスクリームで清涼感を加えたり、北海道から届いたメロンにラベンダーの香りをかけ算したり。特に、構成要素が多く、食べている時間が長いパフェは、フルーツが食べたい! という思いに照準を合わせつつ、驚きやドラマチックな奥行きを盛り込んでいく。



住所:神奈川県横浜市中区北仲通5-57-2 北仲ブリック&ホワイト1F
TEL:045-662-9295
営業時間:11:00~19:00LO
定休日:休みは施設に準じる
席数:30席
Instagram:@mizunobu_fruitparlor
歴史的建造物と美しい融合を見せる一角。ガラス天井から光が注ぐアーケード沿い。店の歴史を知る常連が子世代、孫世代とともに訪れることも。
2. 創業1936年<ありあけ>が手がける、<ハーバーズムーン本店>
横浜銘菓誕生から70年を経てリニューアル。

横浜スタジアムを囲む横浜公園を抜けた先、19世紀半ばにペリーが上陸した大さん橋から数百メートルの場に〈ハーバーズムーン本店〉はある。店を営む〈ありあけ〉の前身〈有明製菓〉の創業は1936年。戦後には栗を使った舟型の洋菓子「ロマン」が誕生し、12年後には「ハーバー」へ名を変えて横浜土産の定番として日本中に広まっていく。20から21へ世紀が変わる頃に起きた倒産と復活を経て、原材料と製法を見直しさらにおいしく。開港150周年を祝った2009年以降は、柳原良平氏の描き下ろしイラストがうれしい新パッケージでファンを拡大する。

ハーバー誕生70周年の節目となる2024年には本店も大きくリニューアル。新メニューや新商品もお目見えした。目玉は本店限定&喫茶スペースで出来たてが食べられる「メゾンハーバー」。モンブラン、ストロベリー、オランジェットなど数種類の味が定番&期間限定で登場する。お供には、神戸〈放香堂〉による明治復刻ブレンドの開港コーヒーを。横浜の食の歴史に触れる三塔ナポリタンや、ダブルマロンを超えた贅沢マロンなど、新しいのに懐かしいいくつもの味が、横浜探訪の記憶をより鮮やかにしてくれそう。


住所:神奈川県横浜市中区日本大通36 シティタワー横濱1F
TEL:045-210-9778
営業時間:10:00~20:00、カフェスペース11:00~18:00(土日祝~18:30)
定休日:不定休
席数:40席
Instagram:@ariake_official
扉に記された店名、風に揺れるフラッグ、煉瓦(れんが)や青の色使いも港町らしい。