老舗発の雰囲気も最高!出来立ての美味しさを堪能できる横浜のスイーツ店2選

老舗発の雰囲気も最高!出来立ての美味しさを堪能できる横浜のスイーツ店2選
老舗発の雰囲気も最高!出来立ての美味しさを堪能できる横浜のスイーツ店2選
FOOD 2025.06.02
江戸時代末期の開港から160年あまり。新しい文化を積極的に取り入れながら長い長い歴史を紡いできた横浜という街には、記憶に残る老舗がいくつもあります。懐かしいのに新しい。心が躍って熱を帯びる。横浜を代表する老舗が手掛けるスイーツ店の、挑戦と魅力に迫ります。
photo_Nobuki Kawaharazaki text_Hikari Torisawa

1. 創業1915年<横浜水信>が手がける、<水信フルーツパーラー>

20世紀初頭から続く老舗で、フルーツパフェを。

横浜の水信フルーツパーラー

バナナの加工卸問屋として創業した大正期には〝水菓子〞と呼ばれていた果物。〝水菓子屋の信ちゃん〞と親しまれた初代・加藤信明氏にちなむ〈水信〉の名を冠した老舗が、2020年にフルーツパーラーを開店した。続く2022年にファクトリー、2023年にはラボをオープン&リニューアル。新顔3店のなかでも旗艦店と位置付けられるのが、こちらのフルーツパーラー。水戸岡鋭治氏によってオリエンタルな美をちりばめられた空間で、「旬のフルーツを最高の熟度とベストな状態で提供したい」という専門店の熱き思いを味わうことができる。

水信フルーツパーラーの宮崎マンゴーのパフェ
宮崎マンゴーのパフェ3,800円。

「フルーツが主役です」と断言するのはシェフパティシエ。マンゴー、柑橘、メロン、スイカ、桃、柿、洋梨、イチゴなどの季節の果物に食感や香りもさまざまなパーツをかけあわせ、パフェやケーキ、フルーツサンドなどを構築する。マンゴーのパフェにバジル&ミントのアイスクリームで清涼感を加えたり、北海道から届いたメロンにラベンダーの香りをかけ算したり。特に、構成要素が多く、食べている時間が長いパフェは、フルーツが食べたい! という思いに照準を合わせつつ、驚きやドラマチックな奥行きを盛り込んでいく。

information
水信フルーツパーラー
水信フルーツパーラー
フルーツパーラー

住所:神奈川県横浜市中区北仲通5-57-2 北仲ブリック&ホワイト1F
TEL:045-662-9295
営業時間:11:00~19:00LO
定休日:休みは施設に準じる
席数:30席
Instagram:@mizunobu_fruitparlor

歴史的建造物と美しい融合を見せる一角。ガラス天井から光が注ぐアーケード沿い。店の歴史を知る常連が子世代、孫世代とともに訪れることも。

2. 創業1936年<ありあけ>が手がける、<ハーバーズムーン本店>

横浜銘菓誕生から70年を経てリニューアル。

横浜のハーバーズムーン本店の店内
ペリー上陸の様子を描いた石版画の複製も。

横浜スタジアムを囲む横浜公園を抜けた先、19世紀半ばにペリーが上陸した大さん橋から数百メートルの場に〈ハーバーズムーン本店〉はある。店を営む〈ありあけ〉の前身〈有明製菓〉の創業は1936年。戦後には栗を使った舟型の洋菓子「ロマン」が誕生し、12年後には「ハーバー」へ名を変えて横浜土産の定番として日本中に広まっていく。20から21へ世紀が変わる頃に起きた倒産と復活を経て、原材料と製法を見直しさらにおいしく。開港150周年を祝った2009年以降は、柳原良平氏の描き下ろしイラストがうれしい新パッケージでファンを拡大する。

ハーバーズムーン本店のメゾンハーバー
店で焼き上げられるハーバー。熱がとれたらトッピングしてメゾンハーバーが完成!

ハーバー誕生70周年の節目となる2024年には本店も大きくリニューアル。新メニューや新商品もお目見えした。目玉は本店限定&喫茶スペースで出来たてが食べられる「メゾンハーバー」。モンブラン、ストロベリー、オランジェットなど数種類の味が定番&期間限定で登場する。お供には、神戸〈放香堂〉による明治復刻ブレンドの開港コーヒーを。横浜の食の歴史に触れる三塔ナポリタンや、ダブルマロンを超えた贅沢マロンなど、新しいのに懐かしいいくつもの味が、横浜探訪の記憶をより鮮やかにしてくれそう。

ハーバーズムーン本店のメゾンハーバー
メゾンハーバー各400円。一番人気はモンブラン。
information
ハーバーズムーン本店
ハーバーズムーン本店
洋菓子店

住所:神奈川県横浜市中区日本大通36 シティタワー横濱1F
TEL:045-210-9778
営業時間:10:00~20:00、カフェスペース11:00~18:00(土日祝~18:30)
定休日:不定休
席数:40席
Instagram:@ariake_official

扉に記された店名、風に揺れるフラッグ、煉瓦(れんが)や青の色使いも港町らしい。

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