【クイズ】ソーサー裏側の記号や数字、一体なんだと思う?

バックスタンプの見方を知る。
カップ&ソーサー裏の刻印でブランド名や国名がわかることが多い。見る時はお店の人の許可を得てから丁寧に。
「白」の色味をチェック!
磁器の場合、フランスや北欧の白は青みがかったポーセリン製、イギリスだと乳白色のボーンチャイナ製が多い。
1. 〈ROYAL COPENHAGEN(ロイヤル コペンハーゲン)〉/デンマーク

1775年創業。アヤメ科の花を描いた「ブラウンアイリス」シリーズは、金彩の縁が特徴。

※2 生産国。多くは工房やブランドの国名が入っている。近年のもので国外工場で作られた場合などは記載がないことも。
※3 制作者。デザイナーや絵付師がいる場合、サインや印が入ることも。手描きだと一点ずつ微妙に異なり愛着がわく。
※4 型番。カップ&ソーサーのデザインやアイテム名、シリーズ名などを示す番号が記載されることも多い。
この店で最も多く使われている〈ロイヤル コペンハーゲン〉のソーサー裏を見てみると、マークは王冠と、波を表す青の3本線。年代により異なる。ROYAL COPENHAGENの文字の上に線があると1935~1949年製、文字の下に線があると1950~1984年製。写真は「G」の下にあるので1969~1973年の作。「80-93」は100㏄入りの型。1980年代以降は数字が手描きではなくなる。
2. 〈AUGARTEN(アウガルテン)〉/オーストリア

1718年創業。世界初の磁器製コーヒーカップを作った皇室直属工房。刻印は王家の紋章。
3. 〈大倉陶園(おおくらとうえん)〉/日本

1919年創業。磁肌のなめらかさが特徴。伝統柄をモダンに描く「赤市松」のデミタス。
4. 〈Richard Ginori(リチャード ジノリ)〉/イタリア

1735年創業。アマデウス生誕100年記念で作られた「アマデウスブルー」。レアな逸品。
5. 〈Bing & Grøndahl(ビング・オー・グレンダール)〉/デンマーク

1853年創業、通称B&G。人気の「クリスマスローズ」シリーズは持ち手もエレガント。
6. 〈BERNARDAUD(ベルナルド)〉/フランス

1863年創業。リモージュ地域最大の窯。手描きの小花柄が魅力の「シャトーブリアン」。
7. 〈HAVILAND(アビランド)〉/フランス

1842年創業。リモージュ地方の名窯。ブローニュの森が題材の「ヴューパリ」シリーズ。
8. 〈PORSGRUND(ポシュグルン)〉/ノルウェー

1885 年創業の老舗メーカー。ノルウェー王室でも使われている磁器は、錨(いかり)の刻印も魅力。
9. 〈ROYAL WORCESTER(ロイヤル ウースター)〉/イギリス

1751年創業。現存する英国最古の窯。果物を描く「イブシャムゴールド」は代表的な柄。
しんめ・せいじ/10年ほど前より原宿店店長を務める。店の濃いコーヒーに合う小さなカップを日々探し中。「100㏄入るものが理想。小さいほうが絵柄もギュッとしてかわいいんです」
「器は喫茶店の表現です」そう語るのは〈アンセーニュダングル 原宿店〉の店長、新名聖治さん。1975年から続く老舗喫茶店の棚には、品のいいカップ&ソーサーが静かに並んでいる。
「50年前にオーナーが、フレンチスタイルの濃いコーヒーをおいしく飲める場所を、と考えたのが店の始まり。理想の空間を作る表現のひとつとして、海外のロイヤルブランドや名窯のカップを集め始めたんです」
そんな新名さんいわく、「ソーサー裏の刻印で国やブランドがわかります。ウチは〝見てもいいですよ〞と伝えています」。
例えばこの店で最も多く使われているのはデンマーク〈ロイヤル コペンハーゲン〉の磁器。制作年が刻印の周囲の〝線〞の位置で示されていたり、古いものは刻印自体が異なったりと、マニア心がくすぐられる。
「持ち手の形や〝白〞の色合いも見どころですが、眺めるだけではいけません。カップは使ってこそ。コーヒーが入った姿が美しいものが良いカップです」
住所:東京都渋谷区千駄ヶ谷3-61-11 B1
TEL:03-3405-4482
営業時間:10:00~21:00
定休日:無休
席数:40席
1975年創業。デザイナーの松樹新平によるフレンチスタイルの内装は、その後の喫茶店の定番にもなった。ブレンドコーヒー700円、ガトー・フロマージュ600円。
※記事内に特段の記載がない場合は禁煙店です。
※20歳未満の方は喫煙可能エリアへは入ることができません。