どの喫茶店のナポリタンが食べたい? 一度は行きたいおすすめ5選

どの喫茶店のナポリタンが食べたい? 一度は行きたいおすすめ5選
どの喫茶店のナポリタンが食べたい? 一度は行きたいおすすめ5選
FOOD 2025.04.28
喫茶店といえば酸味の効いたトマトソースがコーヒーの味わいを花開かせる「ナポリタン」。なぜ定番になったのでしょうか? 都内でナポリタンが自慢の喫茶店の紹介とともに、東京喫茶店研究所二代目所長の難波里奈さんと一緒に、その魅力を改めて紐解いていきます。
photo_Kiyoko Eto, Kaori Ouchi, Miyu Yasuda text_Kanashiro Wako text & edit_Kahoko Nishimura

1. 【浅草】〈珈琲舎 ダンケ〉のナポリタン

〈珈琲舎 ダンケ〉のナポリタン
ナポリタンの具はピーマン、ウインナー、玉ねぎとごくシンプルだが、大きさや火入れ加減が絶妙。味の決め手は隠し味のバター。950円。マイルドブレンド540円。

バターのコクを生かす母の味。

店主は佐藤英樹さんとやよいさん夫婦。英樹さんも若い頃から喫茶店で働いていたが、コロナ禍に自身の店を閉め、母が50年以上前に開いたこの店を受け継ぐことに。一方、やよいさんが作るナポリタンもまた母から教わったレシピ。それぞれのルーツがここで混ざり合い、新しい“懐かしさ”が紡がれていく。

information
珈琲舎
珈琲舎 ダンケ

住所:東京都台東区浅草3-40-8
TEL:03-4400-8415
営業時間:8:00~18:00
定休日:木休
席数:20席 喫煙席あり

店は観音裏の静かなエリアにある。ホットコーヒーはサイフォン式。オリジナルのマイルドブレンドは軽やかで食事と相性がいい。北海道から取り寄せる旬のブレンドも。

2. 【神保町】〈さぼうる2〉のナポリタン

【神保町】〈さぼうる2〉のナポリタン
スパゲッティー ナポリタン950円はプラス100円でスープも付けられる。しゃりっと甘い名物のいちごジュース850円もぜひ一緒に。

ボリューミーながらぺろりといける一皿。

喫茶店の街・神保町で、ナポリタンといえばこちら。白ワインで味をまとめた一品は約600グラムあるが、細切りにした野菜やソフトサラミが麺によく絡んでおり、食べる手が止まらない。

information
さぼうる2
さぼうる2

住所:東京都千代田区神田神保町1-11
TEL:03-3291-8405
営業時間:11:00~19:00LO
定休日:日休(祝不定休)
席数:50席

3. 【中河原】〈珈琲 ぶんぶん〉のナポリタン

〈珈琲 ぶんぶん〉のナポリタン
ケチャップのまろやかさが生きた懐かしい味わいの鉄板ナポリタン980円。お供にはふわっと苦味が広がるブレンドコーヒー500円を。

東京で珍しい“鉄板ナポリタン”は必食。

映画やMVの聖地としても名高い、昭和の面影が残る喫茶店。じゅわ~っといい匂いを漂わせながら運ばれてくる一皿は、麺の下に隠れているキャベツの甘さとからしマヨネーズがいいアクセントに。

information
珈琲
珈琲 ぶんぶん

住所:東京都府中市住吉町2-17-1
TEL:042-368-0145
営業時間:8:00~20:30LO
定休日:無休
席数:40席

4. 【新橋】〈カフェテラス ポンヌフ〉のナポリタン

〈カフェテラス ポンヌフ〉のナポリタン
食べ応えのある2.2㎜麺のスパゲッティ・ナポリタン1,000円は大盛り無料。食後には甘い手作りプリン500円を頼む人も多いそう。

濃厚なソースを受け止めるもちもち太麺。

飲食店が連なるビルに入居する〈ポンヌフ〉は、フランス語で“新しい橋”を意味する。秘伝のソースを受け継ぎ、現在は3代目。初代から変わらない精肉店の挽肉が旨味の決め手だとか。

information
カフェテラス
カフェテラス ポンヌフ

住所:東京都港区新橋2-20-15 新橋駅前ビル1号館1F
TEL:03-3572-5346
営業時間:11:00~15:30
定休日:土日祝休
席数:22席

5. 【阿佐ヶ谷】〈gion〉のナポリタン

【阿佐ヶ谷】〈gion〉のナポリタン
2日かけて作るソースとよく炒めた香ばしい麺がたまらないナポリタン1,150円(ドリンクの注文で950円、21:00~は深夜料金+70円)。

20種の素材で作るこだわりのソースが要。

ロマンティックな内装で、女性人気も高い。46年前、店作りにあたって300もの喫茶店を巡ったマスターらしく、ナポリタンも40回ほど改良を重ねて風味豊かな仕上がりに。

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gion(ギオン)
gion(ギオン)

住所:東京都杉並区阿佐谷北1-3-3
TEL:03-3338-4381
営業時間:9:00~24:00 、金土~翌1:00(LO各30分前)
定休日:無休
席数:35席

教えていただきました
難波里奈
東京喫茶店研究所二代目所長

なんば・りな/「純喫茶コレクション」の活動名で2008年からブログを始め、喫茶店の魅力を発信し続ける。近著は『純喫茶とあまいもの 大阪編: 親しみやすい名喫茶』(誠文堂新光社)。

昭和20年代に横浜の〈ホテルニューグランド〉で考案されたという日本生まれのナポリタン。「この店のものを定義とすると、ケチャップで炒められた、アルデンテではない柔らかいスパゲティであれば、すべてナポリタン。少ないルールゆえ、具材、トッピングの有無、皿の種類に個性が出ます」。難波さんによれば、ピーマンや玉ねぎは共通してほとんどの店で使われるものの、肉類はハムかソーセージで分かれ、中にはエビが入っている店もあるとか。「ナポリタンを誰かが注文すると店じゅうに炒めたケチャップの匂いが漂うので、欲望に抗えなくなります」

ところで、コーヒーは食後に頼みがちだが、実はナポリタンの場合、食中に飲むと互いの味がさらに膨らむそう。「トマトの酸味がコーヒーに合うという話を聞いたことがあります。しみじみとおいしい〈珈琲舎 ダンケ〉は最後までノンストップで食べたくなる味ですが、途中で一口、コーヒーを挟んでみて」

※記事内に特段の記載がない場合は禁煙店です。
※20歳未満の方は喫煙可能エリアへは入ることができません。

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