『なんで私が神説教』『対岸の家事~これが、私の生きる道!~』なども。オラリーの今期気になる地上波ドラマ~2025年4月期~

『霧尾ファンクラブ』
クラスメイトの霧尾くんのことが大好きな藍美(茅島みずきさん)と波(莉子さん)は、親友でありライバル。”推し”の霧尾くんを巡って一喜一憂する2人の一方通行ラブコメディ。
冒頭から真面目な顔で狂気じみた会話を繰り広げる2人がすごいです! 少しいきすぎた”推し活”のようなストーリーかと思いきや、それぞれの秘密が見え隠れしたり……顔や素性も分からない霧尾くんにも何か事情がありそうで、俄然気になります。漫画のページをめくるようにサクサクと展開する会話劇も見ていて面白い! これまでの茅島みずきさんは控えめでクールな役が多かったように思うのですが、だいぶ振り切った演技をしていて新境地。淡々とした表情で静かに狂っている莉子さんもハマってます。ひきつづき、2人と共に霧尾くんを追います!
『対岸の家事~これが、私の生きる道!~』
2歳の娘の育児と家事に奮闘する専業主婦・詩穂(多部未華子さん)が、働くママや育休中エリート官僚パパなど価値観の違う「対岸にいる人々」と出会い、ぶつかり合いながら交流していく新時代のお仕事ストーリー。
すでに視聴していますが、かなり共感要素が多く名作の予感! 出会うはずのない、生き方や考え方が全く違う人たちなのに、何かの共通項で繋がって突然同じ世界線に立つ瞬間ってありますよね。誰しもが経験する「家事」を通して、様々な議論が生まれそうで期待しています! 2話のラストで、詩穂の夫・虎朗(一ノ瀬ワタルさん)が言った「詩穂は家事や子育てという仕事をしている、俺の給料は2人で稼いでるようなもの」というセリフ。ほんっっとにそうだよな~~! と共感。次回も楽しみです!
『恋は闇』
都内で起こる凄惨な連続殺人事件を追うジャーナリストの万琴(岸井ゆきのさん)と浩暉(志尊淳さん)。2人は惹かれ合っていくが、次々と浮上する疑惑に浩暉は疑いの目を向けられていく。愛した男は連続殺人鬼なのか、真実を見抜いていく究極の恋愛ミステリー。
2019年に放送された、新婚夫婦が交換殺人ゲームに巻き込まれていくミステリードラマ『あなたの番です』の制作スタッフが参加ということで、考察が盛り上がりそうで楽しみです。今回の作品が意外にも初共演だという岸井ゆきのさん、志尊淳さんのペアも良い! 大好きな小林虎之介さん、望月歩さん、そしてカクバリズムのかっこいい先輩・浜野謙太さん(変人の鑑識員役とのこと…!)も出演とのことでますます期待大。ネタバレを見ないように、リアルタイム視聴がんばります!
『なんで私が神説教』
トラブルを避け、生徒に深入りしないよう過ごす高校教師の静(広瀬アリスさん)。そのはずが、いつしか問題児揃いの生徒たちに巻き込まれ、したくもない”説教”をするはめに。本音でぶつかることがなくなった現代に送る、リアル学校エンターテインメント。
本来やる気ゼロの静がとんでもない説教を繰り広げるということで、スカッと出来そうな予感。1話の予告で「いじめ」と「イジリ」の違いについて”説教”するシーンがありましたが、この言語化しにくいテーマをどう表現するのかとても楽しみです! やる気はないけど言う時は言ってくれる先生というのは、結局一番誠実な人なのではないかなと。静のパーソナリティにも注目して見ていきます!
『トウキョウホリデイ』
仕事に忙殺され逃避行に走るタイの人気俳優・アティット(ガルフ・カナーウットさん)と、甘味処「とき和」を切り盛りする桜子(瀧本美織さん)が偶然出会い、大切なものを見つめ直していくラブストーリー。
イントロには「現代版”ローマの休日”」というコメントが! ハラハラするような刺激的なドラマ作品が多い中、優しくてまっすぐな作品はもはや貴重な存在。文化の違う2人が少しずつ距離を縮め、お互い笑顔になっていく様にこちらも癒されます。初見は王道のラブストーリーという印象ですが、派手ではなく、あくまでも日常のシーンとして切り取っているところも良いです! 爽やかな主演お二人に加え、葉山奨之さん、村川絵梨さんと鉄壁の俳優陣も嬉しい。今期の”素直”枠として、2人を応援していきます!
illustration:Misa Itoi edit:Kei Kawaura