きゃりーぱみゅぱみゅの大人なLADYになるわよコラム 〜第78回 保護者懇談会でしくじったわよ〜
第78回 保護者懇談会でしくじったわよ
皆さま、ごきげんよう。先日、保育園の保護者が集まる懇談会に生まれて初めて参加してきた、きゃりーぱみゅぱみゅです。

自己紹介のスピーチでいきなり滑りました😇
いや、かましてやろうと思って滑ったのではなく、それとは真逆のパターンです。
なるだけ目立たないようにしたら、それが大失敗してしまいました。
シーンと静まり返った教室。
「もっとやれることあったよな」と、あとでめっちゃ落ち込みました…。
保護者の皆さんとお会いしたのは、入園式に続いてこれで2回目です。
ただ入園式ではスーツ姿にマスクをしていたし、ちゃんとお話する時間もなかったので、今回が初顔合わせみたいな感じです。
なので懇談会では、自己紹介&子どものチャームポイントについて、保護者が順番にスピーチをするんですね。
皆さん、まず「(子どもの本名)の母です」から自己紹介を始めて、次に「仕事は〇〇です」と話を続けていきます。
私は悩みました。
どうしても「仕事は、きゃりーぱみゅぱみゅです」と言いたくない。
かといって「歌手です」とか「芸能やってます」と言うのもなんかキモい。
とにかく出しゃばって見えるようにはしたくなかったんですね。

自分の順番が来るまで、悩みに悩んだ末に言いました。
「歌って踊るのが大好きです」
これ、自分のことじゃなくて、我が子のことです。
「〇〇の母です」という自己紹介から、そのまますぐに子どものチャームポイント紹介に移行したつもりです。
でも、皆さんにはそれが伝わってなかったらしく、「歌って踊るのが大好き」なのは私だと思われてしまいました。
もはや私はTikTokerです。
なんであのとき、こう言ってしまったんだろう…。
完全に話の組み立て方を間違えています。
しかもその時の私は、真っピンクの髪に、ダボダボのデニムにダボダボのパーカーを着て、キャップの上からフードをかぶってるというファッションでしたからね。
私以外のママさんたちは、ユナイテッドアローズで売ってそうなキレイめのツルッとしたブルーのシャツとかスラックスに、小ぶりのレザーバッグを合わせてた人が多かったと記憶しています。
丸の内とかで働いてそうな雰囲気の人たちの中に、一人だけ反抗期の子がいるような感じですよね…、これ…。

自分の格好が浮いてることはもちろんわかっていたので、とにかく簡潔に目立たないようにスピーチを終わらせたい。
そう思った私は「(子どもの本名)の漢字は○に×と書きます」と続けて、駆け足の金八先生みたいになってそそくさと終了させました。
以上、私のスピーチはこの3行のみ。めっちゃ短いです。
「ああ…」
親御さんたちからは、ぜんぜんピンときてなさそうな反応が返ってきました。
「うわ、やべーぞこれ…」
冷や汗をかきながら、私は次の人にバトンを渡します。
「うちの子は1番目も2番目も天然パーマでクルクルなので、3番目のこの子も本当に天パです」
私からバトンを受け取ったママさんは、見事なスピーチで教室をワハハと沸かせていました。
いや~、その笑い声に包まれながら、私は一人打ちのめされましたね。
もっとできたはずなのに! 本当はもっと言えるのに! 嗚呼!って。
他のママさんたちも、子どもに対する愛や観察力が思わずすごいと唸らざるをえないようなスピーチを連発しています。
それが見事であればあるほど、自分ってきゃりーぱみゅぱみゅを取ったら何も残らない、すっからかんな人間なんだな…と痛感しました。

私は、ただファッションが好きでシャイな女子でした。
もともとピンスポットライトを当てられると弱いタイプです。
きゃりーぱみゅぱみゅは、そんな私に自信を与えてくれました。
それになっているときだけ、本当の私とは違って堂々と自分の表現ができたり、自分の言葉で伝えたりできるんですけど、そうじゃないときは基本的に昔のままです。
そして今は一人のママ。
変わったファッションをしていて、スピーチが爆速で終わるママです。
保育園での私はあくまで“〇〇ちゃんのママ”であって、それ以外の何者でもありません。
別に誰も聞いてこないから、こっちからきゃりーぱみゅぱみゅと名乗ることもありません。
相手が気づいてるのか、気づいてないのか?
あるいは、そもそも知らないのか??
今まではその“よくわからない状態”でずっと続くお付き合いがなかったから、大して悩むことはありませんでした。
だけど、新たに母親という立場で社会とつながりを持つことになった今、戸惑いの連続です。
何も知らない相手に「歌手です」と、いきなり行くのはどうなんだろう?みたいに、コミュニケーションの取り方や接し方が、わからなくなってしまいました。
最初から“きゃりーぱみゅぱみゅです”全開で行ったほうがいいのか、それともなるだけそれは出さないようにふわっとお付き合いをして行くべきなのか?
まあ、きゃりーとして見られずに、あくまで〇〇ちゃんのママでいられる状態というのは、心地いいものではあります。
でも、一方でその“よくわからない状態”がずーっと続くのはマジでモヤるんですよね…。
親友であり俳優の加藤諒くんに相談してみたら、「僕だったら全開で行きます」と言ってました。
最初にわかってもらうほうが、後々やりやすそうだからって。
うちは認可保育園ですけど、最初からわかってもらえてるという安心感とか気楽さがあるから、芸能人って芸能人の子どもが多そうな私立の保育園やインターナショナルスクールに子どもを行かせる傾向があるのかもしれないですね。

スピーチのあと、懇談会でPTAの会長みたいなクラスのリーダーを保護者の中で決める時間がありました。
お仕事内容的には、年に2回くらいリーダーの集いがあって、議題を話し合ったり決めたりするんだそうです。
それで先生が「やりたい人いますか?」と言ったんですけど、その瞬間に爪を見てしまった私。
体育座りしてちょっと体を揺らしてみたりして、それから逃げてしまいました。
やれなくはないんだけど、もし急な仕事とか入ったりしたときにどうしたらいいんだろう…と躊躇しちゃったんですよね。
結局、リーダーに選ばれたのは、いかにも経験があって頼もしそうなお母さん。
一方の私は、ピンク髪にフードをかぶってゆらゆらと体を動かす挙動不審者。
いや、なんでよりによってこの格好をしてたのかというと、ストリート系ファッションをしたおばさんってまだあんまりいなくて新しいと、新しい学校のリーダーズのスタイリストさんと意見が一致したんですよね。
30手前くらいでメルヘン系みたいなガーリーなファッションにみんな逃げちゃうなかで、ストリートを極めていくのはかっこいいと思うし、自分はそこを限界突破してみたい。
そんな思いがあって、最近はもっぱら“ストリートおば”なんですけど、この格好で懇談会に行ったのはマジでよくなかった…。
入園式と違って懇談会は普段着でいいかなと思ってましたが、普段着すぎたというか、かなり浮いてしまいました。
しかもMCもめっちゃつまらないし。
見た目派手なのに、しゃべらせるとぜんぜんダメって最悪ですよね(笑)。
口ではTPOTPOって言うけれど、今回それを生まれて初めてガチで思い知らされました。
もう失敗しません。
でっかいリボンかストリートかみたいな両極端な服しか持ってなくて、“中間”がまったくなかったんですけど、TPOってまさにそこのことなんですね。
またひとつ、大人なLADYへの扉を見つけた気がしました。




















