実は脳の最盛期は40代!記憶力向上のカギはまさかのアレだった。

大人には大人の勉強法を。
物覚えが悪くなった原因は、加齢ではありません! 長年脳の研究をしている加藤俊徳先生生によれば、脳の最盛期は40代から。
「脳の働き方が変わってしまっているので、学生のときのようにがむしゃらに丸暗記するのは難しいのが現実。大人の学習法の最大のポイントは、脳細胞同士のチームプレー。脳は、思考系、記憶系、感情系、運動系、視覚系、聴覚系など、それぞれに特化した部位に分かれています。それらをうまく連携させることで、大人の脳は何歳になっても活発に動き出すのです。年を重ねたから得られた経験を活かして、丸暗記ではなく理解することを目指しましょう。学習法を少し変えるだけで記憶が定着しやすくなり、勉強がもっと楽しくなるはずです」
1. 朝起きたら1日のスケジュールを組んでみる。
1日の始まりにその日のスケジュールを立てて、思考を動き出させるように習慣をつけて。思考を司(つかさど)る部位が自然と活発化します。
2. ワクワクした感情で机に向かう。
勉強を好きになれと言っているわけではありません。「勉強を終えたらケーキを食べよう」といったように頑張った自分へのご褒美を設定するだけでOK。ポジティブな感情を持って勉強することにより「記憶の調整係」である海馬(かいば)が活発に動き、入ってきた情報を重要だと判断してくれるようになります。
3. 大切なのは答え合わせ。
解き方のポイントを把握することで、脳が刺激されます。また、間違えて悔しいという感情が記憶を定着させるのです。
4. 「知っている」ところから始めるとよい。
普段、雑誌を読むときは最初から順番に読みますか? 興味がそそられるところからページをめくるのでは? 参考書も同じように読んでください。退屈だと感じながらでは脳に情報が伝わりません。逆に「わかる」ところから読み始めると脳は活発に働きます。覚える必要がある情報と自分の興味の接点を作ることが大切。
5. 頭がモヤモヤしたら体を動かす。
モヤモヤするということは脳が違うことをしたがっている証拠。今していることから離れて1時間ほど散歩をしましょう。運動系の部位を刺激すると処理能力がアップ。適度に疲れを感じることで睡眠の質も向上します。時間がないときは眼球を動かしたり、仕事中に立ち上がったりするだけでもOK。
6. 寝る前に勉強したら、スマホはOFFにして。
就寝前に情報を整理すると記憶として定着しやすくなりますが、スマホなどを見て余計な情報を入れると定着率が下がるのでご注意を。
7. 女性は耳で勉強するのがよい?
女性は聴覚系が強い方が多いという研究結果があります。そのタイプは音声による情報が入ってきやすいので、オーディオブックを使った学習法が◎。自分に合った学習法を見つけることで効率が上がります。
8. 記憶力のカギは「喜怒哀楽」。
記憶を司る海馬は、感情をともなう「エピソード記憶」を長期記憶にしてくれるという特性を持っています。忘れたくないなら感情を動かすべし。例えば、楽しみな予定に向かう移動中に参考書を読むなど、勉強に感情を結びつければ、記憶力は自然と向上するのです。
9. 新しい知識は自分の経験に結びつけて。
新しい情報を全て記憶するのはどんな天才でも不可能。定着させるには、自分の経験をもとに理解することが不可欠。例えば、推しのアイドルを英語で紹介するために文法を学ぶと、過去に脳が重要だと判断したもの(この場合は推し)と新たに学んだことが関連づけられて脳に残りやすくなります。得た知識をどの場面で活かせるのか、想像してみて。
10. 2時間ぶっ通しより1日10分勉強を12日間。
週末にまとめて2時間勉強しても、数日経てば忘れてしまいます。同じ時間机に向かうのであれば、1日10分の学習を続けて、毎日脳に情報を送り続けて。脳は連続性のあることに対してとても反応します。
11. 自分の興味を優先して。
脳は過去に得た情報や、それに似た情報を取り入れやすい特性があるので、好きなものから学習すると効率UP。
12. 疲れているからこそ勉強を。
営業職の方は視覚を使う学習をしてみたり、デスクワークが中心の方は音読をしてみたり。日中使われなかった脳の部位を、勉強して働かせると、脳の疲労が軽減されリフレッシュできます。ただ、仕事内容に似た学習に取り組んでも、効率が下がるだけなのでご注意を。