〈ミナ ペルホネン〉がディレクションした体験型モデルハウスで、長く、心地よく住まうためのヒントを探す。

〈ミナ ペルホネン〉がディレクションした体験型モデルハウスで、長く、心地よく住まうためのヒントを探す。
〈ミナ ペルホネン〉がディレクションした体験型モデルハウスで、長く、心地よく住まうためのヒントを探す。
LEARN 2024.10.21
山口県山口市にある〈積水ハウス〉の住まいの体験型ミュージアム「トゥモローズ ライフ ミュージアム 山口」に、〈ミナ ペルホネン〉のファウンダー/デザイナーの皆川 明さんがディレクションしたモデルハウスが誕生。皆川さんのアイディアが盛り込まれた空間は、家づくりのヒントの宝庫でした。
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全国に5箇所ある〈積水ハウス〉の住まいの体験型ミュージアム「トゥモローズ ライフ ミュージアム」。今年9月21日、山口県山口市にある「トゥモローズ ライフ ミュージアム 山口」がリニューアルし、中に〈ミナ ペルホネン〉とコラボレーションしたモデルハウス「HUE(ヒュー)」がオープンした。

〈ミナ ペルホネン〉は1995年に皆川 明さんが創業したファッションブランド。オリジナルのテキスタイルを中心とした衣服をはじめ、家具、器、カフェや宿のディレクションなど、幅広い分野で自身のデザインを伝えている。「HUE」はそんな皆川さんのアイディアと暮らしのエッセンスを取り込んだ平屋建ての空間だ。

「HUE」内、家族の気配を感じながら工作やものづくりなどの自分時間を楽しむ「居どころ」。

「HUE」の中心には、家族との時間を過ごせるおおらかな勾配空間が広がっており、間仕切家具で仕切ることにより、視線を遮りつつ、家族の気配を感じられ、程よい距離が保てる工夫がされている。そこから緩やかにダイニングや家事の空間、趣味の部屋である「トレジャールーム」、子供部屋、寝室などの個々のゾーンに繋がっていく。光の陰影や高低差、静けさ、楽しさ、創造的な空間など、気持ちの変化に応じて切り替えができる様々な「居どころ」が用意されているのが特徴だ。

光と陰影、炎の揺らめきに心安らぐクリエイティブな空間、「トレジャールーム」。

「HUEには色相という意味があります。これを暮らしに例えて、様々な暮らし方、また人それぞれが持っている趣味や生活の多様性のようなものをイメージしながら、それぞれが組み合わさったり、つながりあったりということを考えて、この名前をつけました」と話す皆川さん。この空間の一つ目の見どころはリビングだという。

「リビングはまさに「living」=生活する、生きるというような名前がついている通り、家の中でも中心的な空間。周りとのつながりを持っている、外のお庭ともつながりを持っているということを大切にしながら、その中で家族がどのように過ごせるか、家族みんなが共有するスペースとしての心地よさを考えながら、インテリアのデザインを含めて、かなり細かいところまでコーディネートしました」。

リビングからダイニングを見る。自然を感じ、ゆるやかにつながり合う豊かな空間。

今回、全体計画から細部に至るまでインテリアのデザインを手がけた皆川さん。北欧の経験が長い皆川さんならではの色使いや空間作り、アートピースの配置の仕方なども、体験しながら学ぶことができる。

インテリアデザインやアートピースの選定も皆川さんによるもの。ソファは皆川さんがデザインし、〈マルニ木工〉とのコラボレーションで作られた。

家というものは個人と家族の安らぎの場。同時に社会との入り口であり、帰る場所でもあります。それを考えると、個人でしっかりとくつろぎをもてる、家族とともに喜びのある時間を過ごせる、その両方をしっかりと感じられるような場所にしたいなと思いました。子どもの部屋やバスルーム、寝室にも、それぞれくつろぎとそこにある目的と合わせたインテリアやアートピースなどをしつらえています。毎日がじわじわと喜びを感じられるような空間を体感いただきたいなと思います」。

人生100年時代において、「より長く住み続けたい」と思える住まいを作り出すことが、これからますます重要になってくるはずだ。「トゥモローズ ライフ ミュージアム 山口」へ、心地よく住み継ぐための工夫やアイディアを探しに出かけてみたい。

地域の原風景を意識した樹木計画。街になじむ工夫がされた外観。
information
トゥモローズ ライフ ミュージアム 山口

住所:山口県山口市鋳銭司5000
※完全予約制
https://www.sekisuihouse.co.jp/tlm/yamaguchi/

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