【沖縄】おいしい物語を味わいに、いざ食堂へ。 FOOD 2023.03.29

住民たちにとっては生活の一部であり、旅人にとっては沖縄の食文化や社会を学べる場所でもある食堂。人生を味わいに、旅のついでに寄ってみよう。2月28日発売1218号「沖縄」特集よりお届け。

長年、愛されてきた 日常の味を楽しみに。

20年前に沖縄に移住し、現在は食堂を営む画家の梅原龍さんは、「食堂には物語がある」と言う。
「沖縄には昔ながらの小さな食堂がたくさんあります。地元民のためのふだんの味だから、郷土料理だけでなく、オムライスや焼きそばも定番メニュー」
そんな食堂には、実はいくつかのタイプがあるのだとか。
「海の家に近い簡素な作りのパーラーも沖縄独特の食堂だし、居酒屋寄りの食堂もある。畳席と油絵と80年代ポップスがお約束のドライブインだって食堂。“食堂”という店名の場合は、ファミレスみたいな存在かな。どの店でもおいしいごはんとその街らしい風情、会話があって、独自の物語を感じられるのが沖縄なんだよね」
昔も今も変わらぬ景色がそこにある。おいしい物語を味わいに、いざ食堂へ。

1. 玉城食堂「心地よい時間と景色もご馳走」

店内奥のギャラリーで、模合メンバーやその友人の作品を展示販売。
店内奥のギャラリーで、模合メンバーやその友人の作品を展示販売。

家具屋さんやバイヤー、陶芸家、棟梁といった9人の模合(もあい、沖縄独特のコミュニティ)が、玉城の公民館をリノベーションして作った食堂。画家である梅原龍さんの“世界を思う旅ごはん”と、亀谷修身さんの台湾料理を提供している。
住所:沖縄県南城市玉城玉城93-3 │ 地図
営業時間:11:30〜16:30LO
定休日:日、月曜
席数:28席
Instagram:@tamagusukushokudo

2.今いゆ玉しろ「沖縄の魚の新たな魅力を知る、 新鮮なおいしさに出合える店」

漁師町・糸満市生まれの店主が、沖縄のイマイユ(新鮮な魚)のおいしさを伝えたいと多彩な調理法で魅力を表現。塩麴などで仕込み、魚の旨みを引き出した看板品「海人のさしみ丼ぶり」はその真髄。
住所:沖縄県那覇市具志875 那覇空港ボウルスカイレーン1F │ 地図
電話番号:098-852-0088
営業時間:10:00〜14:30LO
定休日:火曜
席数:26席

3.食堂faidama「沖縄の元気な土で育った野菜を 大皿でたっぷりと」

店名は八重山の言葉で“食いしん坊”。8〜10種の野菜の惣菜が満杯の定食は、糸満の畑で採れた人参のフライ、今帰仁エリンギのレモン炒めなど、どれもやさしく素材の味が生きている。沖縄の食の魅力を再発見できる。
住所:沖縄県那覇市松尾2-12-14 │ 地図
電話番号:098-953-2616
営業時間:11:00〜14:00LO(売り切れ次第終了)
定休日:月、火、水曜
席数:16席

4.琉球料理ふみや 南風原店「心と体にやさしい 沖縄人のソウルフード」

店内は広い座敷席もあり、ほっとするような落ち着いた雰囲気。
店内は広い座敷席もあり、ほっとするような落ち着いた雰囲気。

こちらの名物は、郷土料理でありながら今は沖縄でも珍しいという「ぼろぼろジューシー」。ぼろぼろは柔らかい様子を表し、ジューシー(炊き込みご飯)のおじやのような料理を言う。だしと八丁味噌の風味が効いている。
住所:沖縄県島尻郡南風原町宮平251 │ 地図
電話番号:098-889-6253
営業時間:11:00〜22:00
定休日:不定休
席数:48席

5.海洋食堂「地元の人から愛され続ける、創業48年目の老舗大衆食堂」

「沖縄の家庭料理に出合える食堂です!」とアルバイトの伊東泉樹さん。
「沖縄の家庭料理に出合える食堂です!」とアルバイトの伊東泉樹さん。

豆腐店を営んでいた先代が豆腐店兼食堂として1975年に開店。主人が作ったできたて自家製豆腐を女将が調理するスタイルは、2代目夫妻にも継承。固める前の柔らかいおぼろ状のゆし豆腐はクセになる格別なおいしさ。
住所:沖縄県豊見城市字名嘉地192-10 │ 地図
電話番号:098-850-2443
営業時間:10:00〜18:00
定休日:日曜
席数:36席

photo:Tsunetaka Shimabukuro, Keiko Nomura(ImaiyuTamashiro), Satoko Imazu(faidama) text:Norie Okabe(KaiyoShokudo,ImaiyuTamashiro), Asuka Ochi(faidama),ShioriFujii

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