語り出したら止まらない!山崎怜奈の「私の最愛料理本」 FOOD 2023.03.20

料理好きなら誰もが持っている“バイブル”的な存在を山崎怜奈さんに聞きました。
レシピに刻まれた思い出のエピソードとともに語られた、その“推し”の理由とは?

MY BEST COOKBOOK: 『HITOTEMAのひとてま 』 谷尻直子

アートブックのような趣をもつ異色の料理本。「表紙の麻婆豆腐とともに映り込んだ谷尻さんの手から、温もりが伝わってくるような素敵な本です」(主婦の友社/4,180円)
アートブックのような趣をもつ異色の料理本。「表紙の麻婆豆腐とともに映り込んだ谷尻さんの手から、温もりが伝わってくるような素敵な本です」(主婦の友社/4,180円)

“アートブック”のような美しい料理本だから、 眺めていても心が満たされます。

ワンピース46,200円(グレースコンチネンタル|グレースコンチネンタル 代官山本店 103-5456-
0209)/イヤリングはスタイリスト私物
ワンピース46,200円(グレースコンチネンタル|グレースコンチネンタル 代官山本店 103-5456-
0209)/イヤリングはスタイリスト私物

料理本は、「電子書籍と二刀流で活用する」という山崎怜奈さん。“歴女”としても知られ、また“学び”や“言葉”の連載を持つゆえ、日々の読書量は相当なもの。それだけに“リアルな”本棚は常にいっぱいだ。
「実際に本棚に並ぶ料理本は10冊ほど。実用重視のものは電子書籍のみで、ビジュアルや手触りが好きな本を厳選して手元に残しています。でもこれは、“見せる棚”に飾り、タブレットにもダウンロードしている“ハイブリッド”なとっておき」

知る人ぞ知る代々木上原の隠れ家レストラン〈HITOTEMA〉。そこで提供されるメニューを中心に、店を主宰する谷尻直子さんの美意識が詰まったレシピを美しいビジュアルで展開している一冊だ。
「2年ほど前に、知人がSNSでおすすめしていたのをきっかけに出合いました。店頭で手に取ると、装丁や写真がすごくおしゃれな上に、英文と日本文の両方で記された構成が斬新で。めくるほどに、そのこだわりが伝わってきたんです」

“現代版おふくろの味”というコンセプトも刺さるという。
「おだしの味が好きなので、普段から和食を作ることが多いんです。でもこの本には、おろし和えにメープルシロップ!? といった、意表をつく調味料の使い方も多くて、すごく勉強になりますね」

ただ、本に載っている料理を作るのは、もっぱら人をもてなす時だ。
「普段は一人分の食事なので、ラクがしたい(笑)。大体、6〜7品を作り置きして、それを1週間食べるというのがルーティンです。でも人が来る時くらい、ビジュアルにもこだわった料理が作りたいじゃないですか。そういう時に、この本のレシピはぴったりなんです。材料も工程も少なく、シンプルなのに特別感があって失敗知らず。いぶりがっこポテトサラダは、振る舞うと必ず喜んでもらえるから、ホームパーティでの定番になりました」

また、手を抜きがちな自分に、活を入れてくれる存在でもあるそう。
「忙しいと“蒸しキャベツ食べておけばいいか”、なんて日もある。でも、この表紙が目に入ると、自分の心を満たす意味でもちゃんと作らないと、って思わせてくれるんです」

周りは目下、第一次結婚ブーム。「ギフトとしても喜ばれるので、もう何冊贈ったかな。ホリデーシーズンの贈り物にもおすすめです!」

MY FAVORITE RECIPE:いぶりがっこポテトサラダ

「いぶりがっこポテトサラダ」はもう見ずとも作れるレシピ。本を汚したくないから実際に料理する時はタブレットを活用。「器やカトラリーとのコーディネートも参考にしています」

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photo : Kenya Abe styling : Kayo Hayashi text : Wako Kaneshiro text & edit : Yoshie Chokki

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