中華のアイアンシェフ、脇屋友詞プロデュース! 中国料理〈Wakiya〉プロデュースの新店!コース5,000円〜味わえる〈dots〉が渋谷にオープン。 LEARN 2021.03.30

3月24日(水)、「中華のアイアンシェフ」こと、〈Wakiya〉グループオーナーシェフの脇屋友詞氏がプロデュースを手掛けたチャイニーズレストラン〈dots(ドッツ)〉が渋谷にオープン。〈dots〉ではなんとコースが5,000円〜とリーズナブルに味わえます。本店同様のレシピを踏襲したというコース料理を実際に体験してきましたので、ご紹介します。

黄色いフォトジェニックな外観が目を引く〈dots〉。

〈dots〉のテーマカラーは黄色。
〈dots〉のテーマカラーは黄色。

渋谷駅から青山方面へ歩いて徒歩5分ほど。金王八幡宮のほど近くに位置する、黄色い店がチャイニーズレストラン〈dots〉です。

外から見える位置に看板がなく、一見、飲食店にすら見えない独創的な空間は、国際的なファッションブランドを数多く手がけるアートディレクターが、コンセプトを考案しています。

内装は、料理の存在を引き立てるよう、白とグレーが基調。ロンドン在住の著名なデザイナーの手による、幾何学的な形をした最新の照明器具が、一際目を引きます。

昼・夜ともに同一内容のコース料理が5,000円〜!

〈dots〉のコンセプトはハイクオリティな料理をカジュアルに味わえる"現代版の町中華"。中国の家庭料理をベースにした「家郷菜(ジャーシャンツァイ)」を月替わりのコースのみで提供し、中国の広大な大地を旅しているかのような郷土感をコースを通じて体験できます。

〈dots〉料理長の平賀大輔さんは、〈Wakiya〉グループで勤続20年のキャリアを誇るベテラン。若手料理人を対象としたコンクールでも、めざましい成績を残しています。そんな平賀さんが最も力を入れているのが、知られざる食材や調味料の発掘。休みの日には地方を訪れては、生産者や漁師たちとの交流を通じて、厳選した食材を自ら調達しているそうです。

コースは昼・夜ともに同一内容で税込5,000円〜。5,000円の通常コースは、前菜9種盛り、清香(チンシャン)蒸し、東坡肉(トンポーロー)、〆のお食事、デザートという内容です。

今回は前菜9種盛りの1品アップグレードと、Wakiyaの代名詞であるフカヒレを使った「フカヒレチャイナリゾット」が追加される「dots x Makuake限定コース」(1名8,000円)をいただいてみました。

丸い小鉢に色とりどりの料理が盛り付けられた、前菜9種盛り。

「前菜9種盛り」(写真は通常コースで提供される内容)。
「前菜9種盛り」(写真は通常コースで提供される内容)。

まず最初に登場するのが、宙に浮いて見えるような特注のトレーに、9つもの小鉢が盛りつけられたワンプレート。〈Wakiya 一笑美茶樓〉の9種のオードブル盛り合わせを彷彿とさせますね。

コリコリとした食感が楽しいクラゲや、湯葉を煮込んで鴨に見立てた精進料理。対照的に、ピリッと辛味の効いたよだれ鶏があったり、焼き立ての焼豚が添えられていたり、中国家庭料理の奥深さがこのワンプレートに表現されています。

ちなみにピータン豆腐や胡麻豆腐、クラゲの和えものなどは〈Wakiya 一笑美茶樓〉でも提供されている一品だそうです。

焼けた石に中国茶を注いで食材を蒸し上げる特別料理「清香(チンシャン)蒸し」。

目の前で蒸籠に中国茶を注ぐので、かぐわしい中国茶の香りが漂う。
目の前で蒸籠に中国茶を注ぐので、かぐわしい中国茶の香りが漂う。

次に登場するのが、大きな蒸籠。実は蒸籠の下の土鍋に焼けた石が仕込まれており、中国茶の一種・凍頂烏龍茶を注ぐことで食材を蒸し上げる料理になっています。お茶の清らかな香りが食材にも移ることから「清香(チンシャン)蒸し」と名付けられたそう。

実はこちら、脇屋シェフが20年前から提供している名物料理をアレンジしたもの。現代のヘルシー志向を意識して、旬の野菜たっぷりの〈dots〉スタイルに仕立てています。

ポットから凍頂烏龍茶を投入すると焼けた石にかかったお茶が蒸発し、食材があっという間に蒸されていきます。この間、約1分半。

蒸籠のフタを開ければ、モクモクと立ち上る湯気。ふくよかなお茶の香りも広がり食欲をそそられます。

蒸籠の中には契約農家から取り寄せたたっぷりの新鮮野菜に、鹿児島県産の白姫海老が。まずはこちらを自家製のネギとニラの山椒ソースとニンニクソースをつけていただきます。

続いて真ん中の壺に入っている、秘伝のピリ辛スパイスで煮込まれた伝統的な辛豆腐(ラードウフ)と低温調理した広島県産の牡蠣、やわらかく煮込んだ牛モツをそのままいただきます。赤い見た目をしていますが、そこまで唐辛子的な辛さはなく、山椒のシビレ感が良い具合に効いていて、噛むほどにうま味が口の中に広がっていきます。これはお酒が欲しくなる!

紹興酒で香り付けをした豚の角煮「トンポーロー」。

そして、肉料理として中華風の豚の角煮・東坡肉(トンポーロー)が続きます。豚肉を5時間ほどかけじっくりと煮込むことで、表面はツヤッツヤ、中はしっとりした仕上がりに。煮込みの最後、とろみをつけるタイミングで、香り付けとして紹興酒も加えています。

豚の角煮は箸でほぐれるほどやわらかく、肉のゼラチン質が溶け出したとろみがかった甘めのソースも絶品。一緒に提供されるごはんにかければ、角煮丼にしていただけます。ちなみにドリンクのペアリングをお願いする場合は、角煮に合わせて紹興酒か赤ワインを選ぶことができます。

芳醇な旨味に感涙するヤミツキ必至な「フカヒレチャイナリゾット」。

個人的に感動したのが、「dots x Makuake限定コース」のみで提供される「フカヒレチャイナリゾット」。フカヒレは気仙沼産の毛鹿鮫(もうかさめ)を使用し、本店同様のレシピで大量のガラを6時間かけて煮込んだスープでフカヒレをじっくりと煮込んでいます。そんなフカヒレとスープに、炊きたての土鍋ごはんを投入し、リゾットに仕立てたのが「フカヒレチャイナリゾット」です。

一口いただくと、フカヒレとガラのあふれんばかりのうま味が口の中に広がり感嘆。お米一粒一粒にもうま味がしっかりと染み込んでいます。そして、白醤油に浸けた卵黄とキャビアを混ぜて“味変”させてみると、さらなるうま味が加わりうっとりとした気持ちに。キャビアとフカヒレという取り合わせは、ある意味では親子であり、合わないわけがありません。この一皿のためだけでも訪れる価値があると感じました。

〆の食事にデザートまでついてくる!

クラシックな光麺で〆。
クラシックな光麺で〆。

コースの〆の食事は〈Wakiya〉名物の辣香担々麺や、光麺、和えそば拌麺から、本日の一品が提供されます。この日は貝柱や鶏・豚のガラに醤油を合わせたスープに、生麺を合わせた光麺をいただきました。余分なものを使用せず、丁寧に作られた光麺は、上品でとても優しい味わい。お酒を飲んだ後に食べたくなる一品でした。

お皿もマンゴーソースもタピオカも全てドットに見えてくる。
お皿もマンゴーソースもタピオカも全てドットに見えてくる。

最後にデザートとして、マンゴーなど季節のフルーツを使った、伝統的な杏仁豆腐が登場。こちらも店名であるドットを意識し、真ん中には黒糖タピオカがトッピングされています。

アルコールや中国茶のペアリングも4杯5,000円とリーズナブル。

アルコールペアリングの一例。
アルコールペアリングの一例。

脇屋シェフといえばワインにも造詣が深い人物。同店でもそんな脇屋シェフ厳選のアルコールペアリングが楽しめます。

シャンパーニュに始まり、白ワイン2杯、赤ワインもしくは15年ものの紹興酒からなる4杯セットで、5,000円(税込)。

ノンアルコールペアリングの一例。
ノンアルコールペアリングの一例。

お酒が飲めない方も、脇屋シェフが自らセレクトした中国茶のペアリングコースは4杯4,000円で楽しむことができます。

コースとアルコールペアリングを合わせてもジャスト1万円と、コストパフォーマンスの高さが魅力の〈dots〉。予約困難店になる前に、早めにチェックするのがよさそうです。

〈dots〉
■東京都渋谷区渋谷3-2-6 帝都青山ビル1F
■電話なし
■11:30~15:00(14:00LO)、17:00~22:00(21:00LO)、土11:30~21:00(20:00LO)
■日祝休
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