アンチエイジングにデトックス、ダイエットも。 発酵食アドバイザー・岸紅子さんに聞いた!身近で手軽なスーパーフード発酵食品の魅力とは? LEARN 2019.02.16

さまざまな国のスーパーフードブームが落ち着き、「結局一番いいのは何?」と迷っている人も多いのでは?“私たちになじみのある発酵食品こそ身近で手軽なスーパーフード”と唱える岸紅子さんに、その魅力を聞いてみた。

Q.そもそも、発酵食品ってなんですか?
A.食材をおいしくして保存性を高め、人体にメリットを与える、いいことずくめな食品のことです。

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「発酵とは、菌(麹菌、乳酸菌、酵母菌などの微生物)が食品を分解して、おいしくしながら保存性を高め、人体にメリットをもたらすこと。逆に、人体に害のあるものを腐敗といいます」と、発酵食アドバイザーの岸紅子さん。

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発酵食品は、消化が良くなって体に負担がかかりにくいというメリットもあるそう。「例えば味噌は、原料の大豆は良質なタンパク源ですが、皮があって消化しにくい食品です。でも、麹菌と塩を混ぜて発酵させることで、うまみの塊になって消化も良くなります。また、必須アミノ酸すべてが含まれ、ビタミンも酵素も豊富」と、体にとって良い食材であることがわかる。発酵食品は塩分過多になるのでは? という不安については、「天然のミネラル豊富な塩を使っていれば心配無用」とのこと。

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「むしろ毎食味噌汁を摂ると、健康メリットが高いとの研究結果も出ています」

【発酵食品が“きれい”を導くTips4】
1.スムーズにデトックスできる体になる!

「発酵食品は、菌が食材を柔らかくしているものが多いので、消化が良いものばかり。消化がスムーズだと体の巡りが良くなり、デトックスもしやすくなります。また、天然の塩を使った発酵食品は、老廃物を流す役割も担います。朝時間がないときには、味噌をお湯で溶かしたものを飲むだけでも、前日の食べすぎや飲みすぎをリセットしてくれますよ」

2.サビない肌と体を作る名選手ぞろい!

「“発酵の神様”と呼ばれる東京農業大学名誉教授の小泉武夫先生曰く、世界で抗酸化力の高い食材トップ3の味噌、テンペ、納豆はすべて、アンチエイジング効果に優れた食材。つまり、若々しい肌と体をキープするためにも、発酵食品は積極的に摂るべき。また、これらの原料の大豆はタンパク質も豊富で、天然のプロテインとしても注目されています」

3.吸収がいい分、エネルギーを肌再生などに使える!

「食品添加物やジャンクフードといった消化しにくい食品は、体に負担をかけて疲労感をもたらしたり、免疫力を下げたり、肌がくすむという美容面にも悪影響が。発酵食品は分解しやすい上に栄養素は豊富。消化するためのエネルギーを浪費することなく、栄養を体に行き渡らせ、細胞の再生や老廃物の排出、免疫食アップといったメリットを得られます」

4.腸内の善玉菌を増やして痩せやすい体に!

「発酵食品には腸内細菌のバランスを整える働きがあり、腸内環境が整っていると代謝が上がって痩せやすくなります。腸内には善玉菌だけでなく、日和見菌が70%と、悪玉菌が10%以下でいることも大事。大部分を占める日和見菌は、善玉菌と悪玉菌の優勢な方について働くため、善玉菌が優位になるように発酵食品でサポートを」

今回教えてくれたのは…岸 紅子

ホリスティック美容家。発酵食アドバイザーやみそソムリエとしても活躍し、“体の中からキレイ”を提案している。

(Hanako1169号掲載/photo : Kenya Abe styling : Terumi S 093 hida text : Yukiko Echigo)

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