見惚れるほどにかわいいクリームパンも。 中部エリアの注目ベーカリー6選!長野から愛知まで、個性派の愛されパンがいっぱい。 FOOD 2020.04.05

中部エリアには個性派パンが勢揃い!そこで今回は日本中のパン屋を旅するパンラボ主宰の池田さんがおすすめする中部地方のベーカリーをご紹介します。

1.〈ももふくふく〉/長野

古い町並みが残る瀟洒な街・須坂にある、小さな宝物が詰まった雑貨屋のようなパン屋さん。長野県産小麦を使用、和を感じさせるパンたち。甘い黒豆を生地で包んで数珠つなぎにした「まめ」のうつくしい仕事。見惚れるほどにかわいいクリームパンとメロンパンは、甘さは控えめ、なつかしい香りを漂わせる。

〈ももふくふく〉
■長野県須坂市大字須坂本上町35-イ
■026-247-8578
■11;00〜17:00(イートインは〜15:00)火水休
■2席/禁煙

2.〈円居〉/岐阜

築100年の古民家、日本家屋ならではの陰影の中に浮かび上がる世にもうつくしいフルーツサンド。旬の果物と上質なクリームを、国産小麦の甘さが生きた食パンではさむ。命はかない食べ物のために門脇磨奈美さんはとんでもない努力を重ねる。テーブルロール「楚々」、マフィン「丘」などパンはまったく独自。

〈円居(まどい)〉
■岐阜県岐阜市長良142-1
■058-374-0820
■11:00〜16:00 水金、第1日のみ営業
■20席/禁煙

3.〈petit à petit〉/静岡

美術館のようにスポットライトを浴びてパンが鎮座。寸分の狂いもない、ギリシア彫刻のような正確な形のパンを作る川中潤シェフ。成形のときは常に集中、生地のできぐあいを手から感じながら仕事をする。一層一層が神殿の階段みたいなクロワッサンも、完璧なカーブを誇るカンパーニュも、左右の山がまったく対称な食パンも、それはそれはうつくしい。

〈petit à petit(プティタプティ)〉
■静岡県静岡市駿河区谷田32-5
■054-208-3331
■9:30〜19:00 月火休

4.〈豊市〉/愛知

JR・名鉄豊橋駅直結。なんとパンにあさりが入っている「平松食品のあさりのしぐれ煮コンプレ」。「丸八製菓のつぶあんバターサンド」は上質なブリオッシュで。パン屋、マルシェ、デリカテッセン、ジェラート店からなるフードコート。デリとパンを組み合わせたり、三河特産のトマトをおみやげにしたり使い方自由自在。

〈豊市(とよいち)〉
■愛知県豊橋市駅前大通1-135 ココラアベニュー 2F
■0532-54-3911
■10:00〜20:00 無休
■54席/禁煙

5.〈baguette rabbit〉/愛知

店内でまわる大きな石臼で挽いたフレッシュな三重県産全粒粉の香りがパンからむんむんしている。国産小麦シーンをリードする存在の古井戸和憲シェフ。通常の約1.5倍もの水分を入れた超むちむちパン「ブール」。店名からもわかる通りバゲットを得意とし、「バゲットラビット」からは、まるでコンソメのような旨味が漂いだす。

〈baguette rabbit(バゲットラビット)〉
■愛知県名古屋市名東区社口1-916
■052-779-0006
■8:00〜18:00 火休

6.〈涼太郎〉/愛知

オープン早々に人気店に。渡邉涼太郎シェフは、坊主頭で親しみやすいキャラだが、腕は一級。オーガニック全粒粉のすがすがしい香りとバターの組み合わせ「オーガニック全粒粉のバターロール」。クロワッサンはざくざくサウンドが響き渡る。日本ならではの菌である麹を発酵で使用、清らかな甘さをパンに付与する。

〈涼太郎(りょうたろう)〉
■愛知県名古屋市瑞穂区弥富町茨山21-1
■052-880-4965
■10:00〜18:00(電話は14:00以降受付)月火休

Navigator/池田浩明(いけだ・ひろあき)

パンの研究所「パンラボ」主宰。パンライター。自称「ブレッドギーク」(パンおたく)。NPO法人新麦コレクション理事長として、日本においしい小麦を普及する活動も行う。

※掲載しているパンはすべて取材時のものです。

(Hanako1182号掲載/photo:Hiroaki Ikeda, Kenya Abe text:Hiroaki Ikeda special thanks:Yuya Uemura, Ami Hanashima edit:Yoshie Chokki)

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