母親の介護と自己責任論に覆われた20代を経ての境地。 出産や育児に理想を持てない「マイナス」からのスタートだった分 「子どもっておもしろい」と思えた。
#10 仲里依紗さん前編

MAMA 2024.03.18

『不適切にもほどがある!』『離婚しようよ』など、次々と話題のドラマに出演し、自身のYouTubeチャンネル「仲里依紗です。」は、登録者数は198万人を超えている。さらに「何度でも立ち上がる」という想いを込めたアパレルブランドのプロデュースも手掛けるなど、文字通りマルチに活躍する俳優の仲里依紗さん。

2013年に結婚し、同年に長男を出産。「結婚なんてしないと思っていました。当時は、自分が子育てするイメージなんて全くなかったですもん」とあっけらかんと語る仲さんに、若くして母親になった当時の想いを聞いた。

仲里依紗 子育て

「自分が母親になるなんて想像していなかったので、こんな子育てがしたいとかも考えることもありませんでした。理想の母親像を考える間もなかったかもしれません」。

YouTubeでは、出産直後は「栄養をとられているからか、髪も抜けるし肌も荒れるし、ボロボロになって大変だった」と率直な気持ちを吐露。多くの母親たちの共感を得て、SNSでも話題になった。

「まだまだやりたいこともあったのに、という気持ちのまま出産しました。自分の思い通りにスケジュールが進まなかったり、体力がなくなったり。今までだったら簡単にできていたことを一つ達成するだけでも、めちゃめちゃエネルギーを使わなくてはいけない」

体力がなくなると、気持ちも落ち込んでしまうこともある。そんなときに仲さんは「大変なことはいつか終わる」という考えで乗り切っていた。

「仕事も育児も、極論『やれば終わる』と、思っています。『クランクアップ』って言葉、大好き(笑)。今でも、子どもが風邪引いてしまった時など、バタバタでどうしようってあせるときもありますけど、やれば終わるんですよね。それに、終わってみれば『楽しかった』と感じられることさえある。

息子がまだ小さい頃、ギャン泣きされても『このまま一生泣き止まないってことはないだろう』って自分をはげましながら、視力のトレーニングをしているかのように、ひたすら遠くを見てましたね(笑)。こう思えたのは、育児のほかにもやらなくてはいけないことや帰れる場所があったからかもしれません」

10代から活躍し続けている仲さんにとって、「仕事は自分自身に帰れる場所」。多方面で活躍しながら家庭を円滑にまわすコツは、夫婦ともに多忙だからこそ家事を分担することだ。

「ガチガチにルールをつくって分担しているわけではなく、お互い得意なことをするようにしてます。夫は、息子に懸命に勉強を教えてくれています。そこはすごくありがたいですね。でも、結婚当初はお互い若かったこともあって、夫はあまり育児や家事に協力的ではなかったんです。抱っこ紐は1回くらいしか付けてないんじゃないかな。思い返すと『あれって、どうなのよ』って思うこともたくさんありますよ(笑)。でも徐々に徐々に、私がキャパオーバーにならないように、気づいてくれるようになりました。今、一から子育てをするとしたら、全く違うでしょうね」。

ファンのあいだでは「トカゲくん」の愛称で知られる息子さんと一緒に夢中になっているという『おしりたんてい』シリーズの劇場版長編第2弾『映画おしりたんてい さらば愛しき相棒(おしり)よ』に声優として挑戦する、仲さん。声優というジャンルに挑戦し、さらに活躍の場を広げている。

「夫婦で共有しているスケジュールアプリに『おしりたんていアフレコ』って記入しておいたら、夫が『おしりたんてい!?』ってすぐに食いついてきました。それくらいに『おしりたんてい』は、家庭の仲のコミュニケーションの一つ。ダイニングテーブルに、台本を置いておいたら、息子がこっそり読んでいて。その様子を見たら、やる気がでました。

芝居の仕事と、声優の仕事は全く異なるので、家族みんなで好きな作品だからこそ、プレッシャーを感じたのも事実。
自分だったら、ここは少し溜めて話したいけれど、アニメはやはり画や尺が決まっているのでそれはできない。あらかじめあるものに自分を合わせにいく作業は何度挑戦しても難しいですね。

YouTubeのハイテンションな私を見ている人は、仲里依紗って声が高いと思っているかもしれませんが、芝居のときは低いトーンの方が出しやすいんです。だから、今回演じた「スイセン」の声は、声のトーンを変えるというテクニックが必要ですし、挑戦しがいがありました。

©トロル・ポプラ社/2024「映画おしりたんてい」製作委員会
©トロル・ポプラ社/2024「映画おしりたんてい」製作委員会

『映画おしりたんてい さらば愛しき相棒(おしり)よ』

配給:東映
公開日:2024 年 3 月 20 日(水・祝)全国ロードショー

原作:トロル
監督:セトウケンジ 脚本:高橋ナツコ 成田 順 音楽:高木 洋
声の出演:三瓶由布子 齋藤彩夏 櫻井孝宏 杉村憲司 池田鉄洋 小西克幸 中村まこと 渡辺いっけい
ゲスト:仲里依紗 津田健次郎 二又一成

photo:Mina Soma styling:Yui Kurose hair&make:Shiho Kondo(reve) text:Marie Takadaトップス¥40,700、パンツ¥39,600(共にミューラル)イヤリング¥33,000、右手ビジューリング¥16,500(共にシトロンビジュー)チェーンチョーカー¥13,200、右手ゴールドリング¥4,950(共にロニ)リボンネックレス¥53,900、左手リボンリング小¥24,200、左手リボンリング大¥29,700(全てモイラエックスメル/イノメント)アームウォーマー¥38,500(アクア・リクスン・スー/イノメント)シューズ¥20,900(イエロ)

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