毎月テーマに合わせたスイーツを”推しコメ”と共に紹介! ぼる塾 田辺さんの8月の推しスイーツ 「とっておきたくなるクッキー缶」編/ぼる塾・田辺智加のスイーツ”推しエントリー” FOOD 2023.08.27

いま最も注⽬と信頼を集めるスイーツラヴァーであり芸人の、ぼる塾・⽥辺智加さん。そんな田辺さんに、スイーツトレンドを発信してきた『Hanako』が、毎月様々なテーマに合わせたおすすめスイーツを送付!それを田辺さんがすべて実食して、推しコメント(略して「推しコメ」)と共に紹介していく本連載。8月2回目のテーマは「とっておきたくなるクッキー缶」、今回のセレクターはスイーツライターの佐藤ひと美さんです。

「とっておきたくなるクッキー缶」3選

【推しコメ】甘さと食感が多様で楽しい!/〈泉屋東京店〉のスペシャルクッキーズ。

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佐藤ひと美 
日本ではじめてクッキーを販売したことで知られる1927年創業のお菓子メーカー〈泉屋東京店〉。家族の団らんにそっと寄り添いホッと安心できる、真心を込めたクッキーを作り続けています。

スコットランドの家庭で焼かれていたホームメイドクッキーを詰め合わせたクッキー缶「スペシャルクッキーズ」は、創業者が子供たちの為に、栄養価の高い、真心を込めた手作りクッキーを作ろうと思い立ったのが全ての始まりだったのだそうです。その想いを引き継ぎ、創業以来、現在にいたるまで、伝統に受継がれた味、形、製法をほとんど変えていません。かたくてしっかりとした歯ごたえと、スパイスの効いた素朴で伝統の味を守る姿を食べて感じる事ができます。

世代を超える愛されてきた〈泉屋東京店〉のスペシャルクッキーズは、家族の団らんにそっと寄り添いホッと安心できるぬくもりが伝わるクッキー缶です。

田辺さん 
私これ、今まで袋でしか知らなかったのですが、これが最初なんですね。時代に合わせて変えていくのも企業努力で素晴らしいけど、製法を変えずに作り続けるのも本当に素晴らしい。このリングのクッキーは、見かけると買わずにはいられない。でも他の味は食べてたことがなくて、今回初めていただきます。このドライフルーツって手作業で載せられてるんですね?すごい!

「サヴォイフィンガー」は、カステラなのかな?あ、スポンジケーキを焼いたものなんですね。さっくりとしていてラスクみたいで、クッキーですけどスポンジみたいな。シンプルで素朴な甘味でおいしいです。これで十分最高なんですけど、ちょっとコンフィチュールを乗せるのもおいしそう。これもお茶菓子に絶対入れたい。この食感はクッキーとはまた違う。軽いけどザクザクしていて素朴でおいしいです。全部茶色だけど、全部違ったときめき方というか。

「BSロック」は噛んでいるうちに奥から黒糖が!スパイシーな感じも面白いです。「ウォルナッツクッキー」も噛むほどにおいしい。クッキーモンスターに食べさせてあげたいです! 「ピーナッツクッキー」は、懐かしくて和風な感じ。海外のクッキーのおいしさもあるけど、日本のクッキーって品がありますよね。素材にこだわっている感じがして。罪悪感を感じにくい。一枚が重いと、「わ、大丈夫かな食べて」って思うけど。日本のはそれがない気がして。

それぞれの甘さの引き出し方がすごいな。実家に帰ったりとかのおもたせにも最高です。この缶を自分一人で抱えるのも最高。夜更かしする時に抱えながら、テレビや映画を見るのもいいかも。

食感に関しては色々思うことがありまして、とろけるとか、消えちゃった!というものが最近多いような気がするんです。正直そればっかりじゃなくてもいいと思っていて、ちゃんと噛みたいし、そのうちに味の奥深さを感じたいんですよね。もちろんとろける系も大好きなんですけど、やっぱり食感のしっかりしたものが結構好きなんですよ。この缶はどれもしっかり食感があって、好みです。

昔ながらのものは絶やさないように、大事にしていきたいなと思いますね。

〈泉屋東京店〉
お取り寄せ:◯(WEB)
価格:スペシャルクッキーズA-300 3,240円
店舗情報:麹町本店 東京都千代田区麹町3-1
オンラインショップ
TEL:0120-86-5238

【推しコメ】こんなに綺麗なクッキーは初めて!/〈カフェタナカ〉のRÉGAL DE CHIHIRO SUCRÉ。

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佐藤ひと美 
昨今のクッキー缶ブームの先駆けとなったのが名古屋市北区にある〈Café TANAKA(カフェタナカ)〉が手がけるクッキー缶のブランド「RÉGAL DE CHIHIRO(レガル・ド・チヒロ)」。フランス菓子の伝統的な焼き菓子クッキーと日本の贈り物文化の融合ともいえるクッキー缶を表現したようなシリーズです。ゴールドのロゴと文字が浮き上がるカラフルなレリーフ缶の蓋を開けると、バターや小麦粉、アーモンドなどの素材が際立つ素朴な味わいのクッキーが整然と並んでいます。

クッキー1枚1枚に、素材の混ぜ合わせ方だったり、焼き上げる温度だったり、火入れのタイミングでおいしさを凝縮させるなど丹念にそして丁寧に作られていることが伝わるクッキーたち。ベーシックなシュクレ缶には、アーモンドとハチミツを黄金色にじっくりと焼き上げた「フロランタン」と、ブルターニュ伝統の上質なバターとゲラントの塩が豊潤に薫り盛みしめる程に旨味をじんわり感じる「ガレット・ブルトンヌ」、エクアドル産チョコレートの味と香りが楽しめるザックリとした食感にちょっぴりゲランドの塩がアクセントになった「サブレ・ディアマン・ショコラ」、ココナッツとアーモンドの生地を焼き上げた「サブレ・ココ」など全7種類のクッキーたち。

素材の味を最大限に引き出し、サックリ、ホロリと上質バターの香りがお口の中に広がる。シンプルに“美味しいご馳走= RÉGAL“とはこのことか。と伝わるクッキー缶です。

田辺さん 
缶がまず、かわいすぎて!開けてみると香りが最高すぎますね、メレンゲも丁寧に入っていて。

私、フロランタンが大好きで、この焼き上がりというか、茶色がまた!綺麗すぎてヨダレが出てきた(笑)!アーモンドの部分がカリカリで、クッキーの方はさっくりとしていて、噛めば噛むほど、おいしくて。こんなに輝く綺麗な茶色初めて見ました。すごいおいしいです!噛めば噛むほどおいしい。

最近のクッキー缶のブームはあるけど、確かに火付け役を考えたことはなくて。このクッキー缶を知れてとてもうれしいですし、中身がおいしいのはもちろん、缶のかわいさにときめきました。『セーラームーン』のウラヌスとネプチューンみたいで。推しがいる人は、やっぱり推しのカラーの缶が欲しいですから、時期によって違う色が出るのもうれしかったり。

クッキーは一つずつ食べてもおいしいですが、やっぱり次々に食べたくなってしまう。クッキーの食感も一つずつ違っていて、「フロランタン」は上の部分がザクザクしているから溶け込むような感じ、「クロッケ・オ・ザマンド」はナッツが入っているのもあるけどザクザクとしている感じ。焼き入りも違うのもすごい。全部ちゃんと違うのが、こだわりを感じる。ナッツ系がふんだんに入っているのが嬉しいですね。

このひと缶があれば生活に丁寧になる感じ。クッキー缶って茶色いけど、フランボワーズのメレンゲがポッと入ることによってまた華やぐし、またクッキーを食べたくなる。

佐藤さんおすすめの「サブレ・ディアマン・ショコラ」の塩味、すごいです! この中に入っているチョコはとろけるような食感で、これ最高です。ちょっとの塩っていいですね。引き立ててきますね。またこれもクッキーの裏面がまた。3つ並べただけでも全部違ってかわいらしい。いつもしっかりチョコレート味っていうのはあんまり食べてこなかったんですけど、これはおいしい。このゲランドの塩っていうのが本当にアクセントになって。ちょっとおいしすぎる!

今度名古屋に行くから、お店にも絶対に行きます!紅茶のペアリングもしているとか⁈ 本店に行くべきですね。お茶は大好きですが、お店側が提案してくれるのがうれしい。お茶とかコーヒーは、お菓子とセットで考えてしまうんですよ。どちらが主役とも言い切れないくらい、お互いに欠かせない存在ですもんね。

〈カフェタナカ〉
お取り寄せ:◯(WEB)
価格:5,211円
店舗情報:オンラインショップ
TEL:052-938-8977

【推しコメ】かわいいがあふれてる!優しい“せんべい”缶。/〈田中屋せんべい総本家〉のNOT COOKIE、YES! SENBEI CAN 。

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佐藤ひと美 
もはやネーミングだけで商品説明は不要なのでは。とも思えるありそうでなかったクッキー缶ならぬせんべい缶。産み出したのは、岐阜県大垣市にて1859年創業の歴史を持つ老舗の煎餅屋〈田中屋せんべい総本家〉六代目 田中裕介氏が、創業から繋いできた手焼き煎餅をつくるための技術、継承する職人、伝統的な味を守りながらも、もっと自由なせんべいの魅力を伝えたい。とせんべいの枠を超える発想で開発されました。

せんべいはオシャレだ!と表現される「NOT COOKIE」は、素焼き、いちご、コーヒー、ごま、かぼちゃ、ココナッツ、玉子(富士山)の7種類が入ったせんべい缶。

そして、NOT COOKIEと問えばYES!SENBEI CAN と答えるしかないせんべい缶には、創業当時から初代がこだわり続けた駄菓子としての煎餅でない「みそ入大垣せんべい」のみそせんべいびー、落花せんべい、ビンズせんべい、玉子せんべい、ごま煎餅、素焼き煎餅。

新しい味(NOT COOKIE)も伝統の味(YES! SENBEI CAN)もどちらも魅力たっぷり詰まったおせんべい缶。小麦粉せんべいは、薄く伸ばして焼くことで軽やかでサクサクとした食感があります。一度噛むと、ほどよい歯ごたえとともに崩れて口の中で溶けていきます。さらに、軽くて日持ちがするので手土産にもピッタリですょ!

田辺さん 
せんべい缶ってあんまりないですよね、初めて見たかも。このユルいデザインもすごくかわいです。めちゃくちゃかわいい!全部茶色いはずなのに!この顔つきの「みそ入大垣せんべい」がお気に入りです。これおいしいですね。味噌の感じもしっかりとあって、香ばしさもあって、素朴でおいしい。噛めば噛むほど味噌の甘さもありつつ、香ばしさも。お煎餅がツヤツヤですごい綺麗です。こんなツヤって出せるの?っていう。飾っておきたいくらい綺麗です。うっすら白胡麻みたいなのも入っていて、胡麻の感じもいいですし。昔ながらというところと、若い人も楽しめるような。煎餅=古いじゃなくて、今っぽさと和の食材と。

私本当にシンプルなものが好きで。素焼きもおいしいです。この味わいだから、本当にお年寄りまで味わえるというか。甘すぎないとかそういうのがいいですね。これは家族団欒にいいですね。それぞれ食べて感想を言い合いたいです。

私はインスタ映えとかで物を買わないんですけど、これは写真に撮ってから開けたところも撮ってみんなに見せたい。

軽いから、もらう側も肩肘張らずにもらえそうでいいですね。お返しどうしよう⁈って心配しないというか。味にも見た目にも癒される感じがしてすごくいいです。日持ちもしますし。大事です、日持ち!

お品書きもいちいち可愛くて、ゆるくてすごいかわいい。自分のサインにこの男の子入れたいくらい、かわいいです。

もう1つは「NOT COOKIE」缶ですね。富士山のも、かわいい! 縁起がいいですね。いちご味とか変わってますね。ああ、いちごおいしい。うっすら素朴で。食感も軽くていいですね。コーヒーもある!変わってますね〜。この缶はお子さんも好きそうな。3〜4歳くらいの子にあげても安心安全な味というか。赤ちゃんせんべいってあるけど、私の赤ちゃんせんべいはこれにしたいくらい優しい!「かわいくて素朴でおいしい」は本当に正義です。缶のタイトルのセンスもありますよね。センスがあるなと思って、それを老舗が作っているのがすごい。

〈田中屋せんべい総本家〉
お取り寄せ:◯(WEB)
価格:各1,620円
店舗情報:本店 岐阜県大垣市本町2-16
オンラインショップ
TEL:0584-78-3583

今回のセレクター…佐藤ひと美

さとう・ひとみ/日本スイーツ協会スイーツコンシェルジュ認定資格保持。名古屋・東京・大阪エリアに精通し、「美味しい食べ物は人を幸せにする」をコンセプトにテレビ・雑誌、 webなどの媒体でパティスリー・ショコラトリー情報を執筆。

田辺さん初めての著書が発売中!


芸能界のスイーツ女王こと、ぼる塾・田辺さんがずっと秘密にしてきた”推し”の92品を大公開。ネットやSNSの評判を鵜呑みにせず、有名店、老舗からデパ地下、コンビニまで古今東西のスイーツに奔走し続ける田辺さんの初にして集大成のガイドブックが完成しました。
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photo:Miyu Yasuda text:Kahoko Nishimura

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