喫茶店から学ぶ、音楽。-JUHA (ユハ) – FOOD 2023.04.29

西荻窪にある〈JUHA〉、名曲喫茶。ここで聴くことができるのは、店主がこだわる喫茶店に合う音楽。ジャズもブルースもクラシックもジャンルを超えたコーヒーミュージックとは。

西荻窪にある〈JUHA〉、名曲喫茶。

アキ・カウリスマキの映画のタイトルから名付けられた喫茶店〈JUHA〉。ここで学びたいこだわりは音楽。店主の大場俊輔さんは、自ら買い付けてきた戦前の古いレコードを店で流している。

「もともとジャズ喫茶が好きだったんです。うちの店でも最初は50、60年代のモダンジャズやフォークロアな音楽をかけていましたが、もっと古い時代がまだまだ未開拓で面白いぞと傾倒していきました。今は1920年代前後のジャズやクラシック、ブルースなどをかけています。古いレコードは音色が悪い。でもその膜がかかったような音の感触が喫茶店で流すと心地よいことに気づいたんです。1世紀前の音楽もジャンルを超えて聴くと現代までつながる流れがみえる。そんなルーツの奥深さも感じてもらえたら」

また「音楽に合うコーヒーを提供する」という大場さんの信条も学びたいポイントだ。お店では自家焙煎をした深煎りコーヒーを出している。
「焙煎士の中川ワニさんの、手網を使ったハンドローストの本を読んで試したら、すごくおいしくて。そこから自家焙煎に興味がわき、手廻しロースターを購入したんです。自分が学生時代に、レコードを買って喫茶店でコーヒーを飲み一服するのが好きだった。その心地よさを伝えたいと思いながら店をやっています」

photo : Shinnosuke Yoshimori text : Kana Umehara

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