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- たこ焼き 居酒屋 ペリカン食堂鎌倉文士がたむろしていたクラブや割烹も続々と代替わり。昨年12月に開店したこの店もその一つだ。急な階段の先、うなぎの寝床のようなカウンターに立つのは大阪生まれのツーランさん。子供の頃から食べ慣れた粉もんが店の看板だ。キャベツと天かす多め、紅生姜の効いたたこ焼きはカリッと香ばしく中はトロリ。関西じゃよくある紅生姜天ぷらや、店主地元のローカルフード「ペタ焼き」もクセになる。大阪から取り寄せたという甘辛スパイシーなソースのトリコになりそう。17:00~19:00は、たこ焼きorペタ焼き+1時間飲み放題2,000円のお得なセットも。
- 割烹 小料理屋 和房 達や京都の老舗料亭〈京大和〉をはじめ、大阪の民芸酒房、東京のフレンチなどで研鑽を積んだ店主の張替達矢さんが店を開いて約7年。「小坪や佐島の地魚、鎌倉や三浦半島の野菜、伊勢原の地卵などを直接仕入れています。鎌倉周辺は本当に食材の宝庫で、料理人冥利に尽きますね」。食材の滋味深さを生かし、関西風のあっさりとした味付けに仕上げる。〆に提供される、自家製のデザートも女性に好評。
- ダイニングバー Femme de bateau Aoki店名はフランス語で「青木丸」。女性店主の青木園子さんは、小坪の漁師とともに船に乗り、漁に出向くほど、魚愛にあふれている。それはひとえに、お客様においしい地魚料理を味わってもらいたいから。活〆の天然地魚のお刺身やカルパッチョは、驚くほど鮮度が良く、磯の香りが鼻に抜ける。煮付けや塩焼きなどの定番はもちろん、魚介を使った揚げ餃子やピザなど、趣向を凝らしたメニューも。どれも青木さんの感性と技が光るものばかりで、お酒とも好相性。
- イタリアン オステリア ジョイアオーナーは、ソムリエにして野菜作り歴30余年の飯田博之さん。年間100品目の野菜とハーブを自家採取の種から育てあげ、まさに食べ頃なものだけを収穫して即座に厨房へ。それをミシュラン星付き店で腕を磨いたシェフが料理に仕上げる。走り~旬~名残と変化する野菜の風味に応じて料理も日々進化。その淡い甘みや清涼感のある香りなど、鮮烈にして繊細な味わいを引き立てるべく、飯田さんがソムリエの本領を発揮して、地ブドウ香るイタリアワインを選んでくれる。一期一会、今だけの奇跡を楽しみに出かけよう。
- ビストロ Wine & Food Spiritワイン専門店〈湘南ワインセラー〉によるビストロが開店して半年。オーナーソムリエの花里誠一(はなさとせいいち)さんが選りすぐった自然派ワインを楽しめると地元でも話題に。希少なワインや注目の作り手の一本も、リーズナブルな価格でスタンバイ。ハーブやスパイスでメリハリを効かせた料理、インポーターから引っ張ったとびきり上等なチーズやハムとのマリアージュで、おいしさは三倍増しに。グラスは常時赤白各5種600円~で、その日のお勧めを黒板に記載。ボトルはショップ価格+1,000円で提供。
- ビストロ BISTRO AMPERSAND店名は“&”の英語読み。生産者と食べ手を料理でつなぎたいと命名された。〈ホテル日航東京〉でシェフを務めた間中航さんの店の看板はココット料理。鎌倉や三浦半島をはじめとする各地の農家や漁師の思いが詰まった食材の力を、最大限に活かしてくれるのがココット鍋なのだという。熱々で運ばれてくるココットの中身は野菜も肉も魚もゴロリと大ぶりで、素材の風味を逃がさない。豪快にして繊細な味わいは、シェフが吟味する自然派ワインと相性ぴったりだ。自家製のシャルキュトリーやキッシュ、テリーヌもおすすめ。
- ビストロ Oui Oui新たな店は小町通りと若宮大路をつなぐ路地沿い。かつて氷店だった木造家屋をリノベーションして、2階を広々としたフロアとキッチンに。おかげで料理の幅も広がったとシェフ。その日に揚がった地魚や鎌倉野菜に国内外から届く上質食材を組み合わせた料理は、これ目当てに鎌倉に来てもいいクオリティ。なのにお値段手頃で肩肘張らない。しかもワイン1杯からもOK。地元に愛されるのも納得だ。1階では自家製サンドイッチやキビヤのパンを販売。イートイン席も。
- その他専門店 鎌倉 浪花家たい焼きの老舗、麻布十番〈浪花家総本店〉で12年間焼き方を務めた栗原康至さんが、暖簾分けで鎌倉に開いた店。行列せずして入手できないあの名店の味を継承するたい焼きが鎌倉で買えることも感動だが、暑い季節はかき氷も必食。十勝産小豆を8時間かけて炊き上げる粒あんの染み入るようなおいしさが堪能できるシンプルな「氷あずき」もいいが、イチゴの自家製ソースと粒あんを合わせた「生イチゴあずきミルク」や、酒粕とラムレーズンの芳醇な味わいが広がる「酒粕クリーム」など新作が目白押し。一丁焼きのたい焼きとともに、かき氷へのこだわりも総本店のDNAが受け継がれている。
- 甘味処 たい焼き なみへいたい焼きの店として2010年にオープンし、その後は自家製パンや焼きそばなど名物を徐々に充実させ、現在は“みんなの駄菓子屋”として愛される〈なみへい〉。GWから氷をスタートし、7〜8月の盛夏はたい焼きをお休みしてかき氷1本に。湘南産の柑橘を使った「湘南みかん」など自家製シロップも豊富で、メニュー数は実に約20種類。そして今年5月にお目見えした新作が、ぶどうのシロップやジュレなどで紫陽花を表現した「あじさい氷」。ぶどうの天然色素とミントシロップの淡いグラデーションが美しい、今だけの味。灼熱の由比ガ浜大通り沿いで涼を取るなら、ぜひ立ち寄って。
- 甘味処 甘処 あかね小料理店〈よしろう〉の場所で昼の間だけ営業する煮あずきの専門店。十勝産の大納言に三温糖で柔らかな甘味を付け、ヘラを入れず鍋を振って味を浸透させることで粒を崩さずふっくらと煮上げる。豆の食感や香りが際立つ煮あずきは、甘味ファンを魅了してやまない。夏季に登場するかき氷も人気で、レトロな手回しのかき氷機「初雪」でかいた氷と絶品煮あずきの出会いがおいしくないわけがない。杏や梅など、自家製シロップもまた秀逸。かき氷には麦茶が、そのほかの甘味は急須で淹れたてのお茶が付く。〈一保堂〉の抹茶で作るシンプルな「抹茶あずき」こそ、日本の夏の味わいだ。
- 甘味処 甘味処 こまめ鎌倉に甘味処は数あれど、寒天を天草から煮出して作る店は、今やさほど多くはない。その貴重な店の一軒がこちら。店主の石坂かえさんは研究を重ね、高知、三重、伊豆の3つの産地の天草をブレンドして使用。これを煮出して抽出した寒天に黒糖と生姜を入れた“黒かん”が店の代表作だ。その上品でデリケートな口溶けこそ、昔ながらの寒天が持つ味わい。黒かんに合わせるふんわりと柔らかな豆腐白玉も小豆や手亡豆の粒あんももちろん手作り。そして当然「ところてん」も名作で、風味と香りの豊かさに驚かされる。夏こそ店主が手塩にかける寒天で、つるりとした涼味を堪能してほしい。
- 甘味処 由比ガ浜 こ寿々行列の絶えない甘味処〈こ寿々〉が、昨年10月に移転オープン。場所は由比ガ浜大通り沿い、旧店舗から徒歩3分の位置。看板はもちろん、生産量の少ない本わらび粉を使用した、もちもち、ぷるぷるとしたわらび餅だが、厨房が拡張したことでさらに新作が登場。粒あんをのせた「あずきわらび」や、アイスクリームをトッピングした「バニラわらび」のほか、あんみつや抹茶ドリンク、そして本店〈段葛 こ寿々〉の手打ちそばと同じカエシを使った冷たい「こ寿々うどん」など、ひんやりと喉越しのいい一品が充実。より使い勝手のよい甘味処としてパワーアップした。夏場は新たにかき氷も登場予定とか!
- 茶寮・茶房 如意庵 安寧円覚寺の広大な敷地内に点在する塔頭(小寺院)の一つ、〈如意庵〉でひっそりと営む茶寮。邸内に入れば心地よい静寂に包まれ、時の流れが変わったことに気づく。木漏れ日に満たされた窓際席で、眼前に広がるお庭に見惚れる贅沢さ。涼を取るなら、まずは看板の「安寧あんみつ」を。宇治の茶舗〈丸久小山園〉の抹茶で作る抹茶寒天を中心に、自家製の白玉や粒あん、杏のコンポート、抹茶アイスとの共演が楽しめる。同じ抹茶を使った「抹茶ババロア」も涼やかな一品。盆に季節の草花を添える心遣いもうれしい。水木金という平日3日間の営業だが、わざわざ訪れる価値は十分にある。
- 和菓子 洋菓子・焼き菓子 かまくら七十二今年3月20日にオープンした小さな菓子舗。その名の通り、旧暦の二十四節気七十二候をテーマに、日本の季節を表現したお菓子が並ぶ。真鶴産レモンを使った代表作の「レモンケーキ」のように、和洋の枠に捉われず、日本の素材を用いた煎茶や抹茶に合う味わいが信条。店を立ち上げたのは〈DEAN & DELUCA〉でブランドディレクターを務め、自身も鎌倉出身である天野芳恵さん。前職で培った食の知識とネットワークを生かし、全国の信頼する職人やパティシエと創る品々は、食べれば誠実な手仕事であることが分かる。パッケージデザインも美しい、いわば“贈り菓子”。鎌倉発の新たな手土産の登場だ。
- カフェ vuori海産物問屋の倉庫を独自の美意識でみごとにリノベーションした空間に、古材の天板のテーブルやチャーチチェアが並ぶ。オーナーの岡田咲耶子さんと旦那様の2人で作り上げた、穏やかな空気が流れるカフェだ。店の顔となるのは、ガレットや焼き菓子などの手作りスイーツと、ネルドリップで丹念に淹れる雑味のないコーヒー。それらを店主が惚れ込んだ村木雄児さんの器が引き立てる。6月中旬からは大人気のかき氷も登場。ランチをやらず、純粋にデザートだけ出す店は、鎌倉でも実は希少。スイーツを頬張りながら、ゆったりと時を過ごせる贅沢な場所だ。
- カフェ カレー OXYMORON onari野菜たっぷりの彩り豊かなカレーが高い人気を誇る〈オクシモロン〉。小町の1号店に続き、店主の村上愛子さんが“もっと甘いものが楽しめるお店を”と2年前に開いたのがここ。定番6品と季節の新作が用意され、それらはチーズケーキやプリンなど、昔ながらの喫茶店にあるようなどこか懐かしい面々だ。ゼリーからダコワーズ、アイス、シリアルまでオリジナルブレンドのコーヒーを使って作る「コーヒーづくしのパフェ」のように、「yumiko iihoshi porcelain」の器に盛られた姿はどれも凛と美しい。シンプルで飾らず、カッコいい“甘いもの”は、カレーと同様ふいに食べたくなる魔力がある。
- パティスリー パティスリーカフェ アンビグラム南麻布の人気イタリアン〈アンビグラム〉で、シェフである双子の兄とともに食通たちを歓喜させてきたパティシエ、伊沢和明さん。そんな彼が昨年6月、自身のパティスリーを鎌倉に出店。フランスで修業し、〈ベージュ東京〉などで経歴を積んだ伊沢さんが作るクオリティの高いスイーツ。これをティータイムなら自家製アイスクリームを添えた皿盛りデザートにして、ドリンク付き1,000円といううれしさ。紅茶やハーブティーのほか台湾茶の金萱(きんせん)茶や東方美人茶など、お茶類でも存分に楽しませる。地元スイーツファンの心を掴む、シェフの果敢な挑戦は続くのだ。
- パティスリー パティスリー クグラパン目白の名店〈エーグル・ドゥース〉などで経験を積み、アルザスに渡り腕を磨いたシェフの笹岡鉄兵さんが開いたパティスリー&カフェ。店名はアルザスの郷土菓子・クグロフとシェフが大好きなうさぎ(ラパン)を合わせた造語。主役はもちろんクグロフと、店名を冠したシグネチャー「クグラパン」。メープルシュガームースでできたクグロフ型のスイーツは、驚くほど繊細な柔らかさで、苦みや酸味の重層的な味わいに心が躍る。カフェスペースでは、アルザス産の自然派ワインとケーキを合わせる楽しみも提案。チーズケーキと少し冷やした赤の魅惑的なマリアージュ、お試しを。
- カフェ 洋菓子・焼き菓子 POMPON CAKES BLVD.かつて鎌倉駅界隈に出没し、自転車で手作りケーキを販売していた〈ポンポンケークス〉。作り手の立道嶺央(たてみちれお)さんが2015年春に開いた実店舗は、駅からバスで約15分という場所にある。それは鎌倉っ子である立道さんが“日常に寄り添う店”を作りたかったから。「オーガニックでジャンキー」という精神はそのままに、現在は立道さんの味の原点でもある、お菓子研究家のお母様と厨房に立つ。レモンチーズパイなど8種類ほどの定番は、どれも飾らず、しみじみとおいしい。地元の常連客が挨拶を交わす空間で、ドリップコーヒーとともにパイを頬張る幸福感は、ここまで足を運ぶからこそ味わえる。
- カフェ 燕CAFE築83年の古民家カフェ。ハニートースト(648円)などのほか、お弁当も注文OK(写真は756円)。2階にはセラピスト・山辺まきさんの〈La Présence〉によるマッサージ(足裏30分3,500円、各税込、要予約/la-presence.xyz)も。平日は19時から、第3日・月は日中も予約可能。
- カフェ gula〈銭洗弁財天〉奥の鳥居を抜け左手にある築84年の古民家カフェ。スイーツセットが300円(税込)と良心的。
- カフェ 喫茶ミンカ表通りから入った、小さな民家のカフェ。玄米とひよこ豆のカレー(1,200円)ほか手作り蒸しパン(500円、各税込)など軽食メニューも。
- イタリアン LA PORTAローカルにも人気のイタリアン。旬の果物の自家製ジェラート(380円~、税込)は毎日6種類。テラス席も。
- カフェ Cafe GLASS GRASSアトリエの展示時期にカフェ営業。地元の名店〈パティスリーR〉のケーキセット1,000円(税込)。
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