優しい気持ちを作る、理想の部屋づくり。 センスのいい人に学ぶ、心地よい部屋の工夫。|フリーランスディレクター/PR・石田一帆『賃貸でも、一生ものをひとつずつ。妥協せず選んだ家具に囲まれた家。』 LEARN 2022.12.20

物件そのものの良さだけでなく、素敵な部屋には家主の持つさまざまな“工夫”がちりばめられています。実例をお手本に、センスアップのヒントを学びます。今回は、フリーランスディレクター/PR・石田一帆さんのお部屋をご紹介します。

「物件サイトは毎日チェックしている」という石田一帆さんは、基本的に契約更新はせず、1〜2年で引っ越しをする。現在、愛犬“こど”と暮らすマンションの決め手は、日当たりのよさと広いリビングダイニング。これからの人生を共にしたいもの、という基準で選んだ家具が並ぶ。

リラックス感あふれる空間で、まず目を引くのがリビングダイニングにあるテーブルとソファ。「〈haluta(ハルタ)〉で購入した北欧ヴィンテージのエクステンションテーブルは、広いリビングダイニングに引っ越したら欲しいと思っていたもの。椅子が好きで、ピエール・ジャンヌレの椅子やYチェアなど、名作と呼ばれるものを1点ずつ購入しました。実際に配置し、テーブルとのバランスを見るくらいこだわっています。

『色を添えるのは花だけ。』テーブルやキッチンなど、部屋の至るところに季節の花が。インテリアがシンプルな分、植物の力を借りて、さりげないアクセントをプラスしている。
『色を添えるのは花だけ。』テーブルやキッチンなど、部屋の至るところに季節の花が。インテリアがシンプルな分、植物の力を借りて、さりげないアクセントをプラスしている。

〈TRUCK FURNITURE(トラックファニチャー)〉のソファは、大きな体のこどが座ってもゆったり使える3シーターに。将来、もし結婚して家族が増えたとしても役立ちそうですよね。椅子もソファも大きな買い物だから、以前は賃貸物件に住んでいるし…とためらっていたのですが、年を重ねるにつれて好きなものは変わらないと実感。購入してよかったなと思います」新品とヴィンテージを取り交ぜたインテリアの数々。ベージュやカーキのアイテムがベースだ。

「カラフルなものは元々好きではないので自然とナチュラルなテイストに。仕事は家ですることが多いため、オンもオフも気持ちよく過ごせる空間を目指しています。そのためにも、ものは増やさないこと。おかげで、一時的な感情での買い物はしなくなりました。ただ、どうしても捨てられないコード類、こどのおもちゃやエサ入れ、仕事で使う美容アイテムはボックスに入れて徹底的にカバー。収納しきれないキャンプグッズはインテリアに溶け込むデザインを選ぶなどの工夫をしています」

リビングダイニングのとなりには10畳の寝室があり、大きなダブルベッドが余裕で入る。「家具はフランスのアンティーク調に統一。一人暮らしを機に購入したドレッサー用のテーブルはお気に入り。大量にある化粧品は〈無印良品〉の収納ボックスにカテゴリーと色別に仕分けし、収納しています」

いまの家に住んで1年半。そろそろ引っ越しのタイミング……?「実はここ数年、このエリアを転々としていて、散歩中にいい物件がないかチェックしているんです。でも、いま以上にいい物件はなかなかなくて、めずらしく引っ越しするか迷い中。次はこどが走り回れる庭付きの一戸建てなんかいいですね」

【DATA & PROFILE】

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【PROFILE】
いしだ・かずほ/化粧品や洋服など、衣食住に関する商品のディレクター、PRとして活躍する。好きが高じて、一から手がけたクラフトビール「NORM beer」が発売中。

【DATA】
■広さ:59.80 m2
■所在地:東京23区 駅徒歩4分
■築年数:24年
■居住歴:1年半

(Hanako1209号掲載/photo : Kenya Abe text : Moe Tokai)

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