材料入れてスイッチONだけ。美肌を作る根菜の炊き込みご飯|3工程で綺麗になる薬膳ズボラ飯 HEALTH 2023.11.15

暮らしを維持し続ける。それだけで結構みんな頑張っている。だから、たまの“頑張らない日”に、頑張らなくても、自分を養い、満たすことができるご自愛レシピをご紹介。今回は、肌荒れ、乾燥肌、便秘に効く「食物繊維たっぷり‼︎ 根菜の炊き込みご飯」。薬膳の智慧を借り、3工程で心も体も満たす一品をどうぞ。

薬膳的美肌のキーワードは“陰”を補う

薬膳をはじめとする中医学では、後述する「五行論」と「気血水論」に加え、世の中のあらゆるものは“”と“”いずれかの性質に分けられる、と考える「陰陽論」がベースにあります。名前だけだとピンとこないと思いますが、例えば中学校で習う陰イオン、陽イオンや、陽気、陰気など、日常生活でも用いられています。

“陽”は、明るい、活動的、発散、温かい、上昇するもの、精神的なものを含み、対して“陰”は、暗い、消極的、鎮静、冷たい、収斂、下降するもの、物質的なものを含みます。どちらがいい悪いということはなく、両者のバランスを取ることを薬膳では重視します。

ここで、“陰”の性質に目を向けると、気づくことがありませんか? そう、“陰”の性質である、収斂鎮静といった化粧水の機能として頻出のワードが登場しています。また、気血水でいうと、物質的なものは、つまり“陰”は潤いを表します

つまり、“陰”のものを補う=美肌になるのです。また、自律神経でいうと、副交感神経は“陰”。日中、優位になっていた交感神経が夜、副交感神経にスイッチすることで、質のよい睡眠を取ることができ、やはり美肌につながりますよね。

この季節は特に、乾燥が厳しい季節。“陰”を補うのに重宝されるナッツ生のオイルを積極的に補充するとともに、肌の乾燥に直結する腸内の乾燥をケアするためにも、腸内環境を整える食物繊維を積極的に摂取しましょう。

肌荒れ、乾燥肌、便秘に効く。食物繊維たっぷり‼︎ 根菜の炊き込みご飯

根菜の炊き込みご飯

“陰”を補うナッツ、オイルに加え、食物繊維を多く含む根菜をたっぷり使った炊き込みご飯のレシピ。食材を入れてスイッチを入れるだけで、ごまに香りが芳ばしい、秋にピッタリの一品の完成です。

【こんな症状に効く!】
乾燥肌、肌荒れ、髪のパサつき、爪の割れ、便秘

【食材の効果効能】
根菜、舞茸…腸内環境を整え、体を潤す。
…陰を補う。
アーモンドミルク、松の実…陰を補う


■材料

お米:1合
根菜の水煮(市販のパック):100g
ごま油 大1
舞茸:1/3パック(50g程)
めんつゆ(4倍凝縮):大3
生姜(すりおろしorチューブ):小1
水:150cc

[トッピング]
白ゴマ:適量
大葉(細切り):適量
韓国のり:適量
アーモンド(皮無し):適量
塩ひとつまみ

松の実:5g
金針菜:5g

■作り方

1】全て炊飯器に入れて炊飯器のスイッチをON。

2】大葉を刻む。

3】皿に盛り付けてトッピングを添えて完成!

根菜の炊き込みごはんの作り方

おすすめの薬膳プラスアルファ食材

松の実:体を温め、気を補い、肌を潤す。
金針菜:鎮静作用。水分代謝を促す。

季節と体質を重んじる、薬膳の基本

気血水・五行論の解説

薬膳のベースとなっている中医学では、体の構成要素を「気」「血」「水」と考え、この3つが過不足なく循環している状態を健康と捉えます。そして、これらを司るのが「肝」「心」「脾」「肺」「腎」といういわゆる五臓。(※西洋医学が指す臓器名と異なります。)

中医学では、五臓を含め、心身は季節など自然界の影響を大きく受けるとされ、季節を考慮し、自分の体質に合った養生が勧められています。ゆえに、生活習慣の乱れやケア不足で五臓のいずれかの機能が低下すると、「気」「血」「水」が不足したり、流れが滞り不調の原因に。

そこで、自分の体質や季節に合わせた適切な食事やセルフケアなど養生法を怠らないことが健やかさを維持するのに重要なのです。記事下部に簡単な体質チェックを用意したので、ぜひ自分に合った養生法をチェックしてみて下さいね。

簡単体質チェック〜秋冬編〜

簡単な体質チェックで自分のタイプを診断。今回のレシピは「バリアー不足タイプ」の方に特におすすめです。

バリアー不足タイプ

Check Point
□疲れやすい
□花粉症、アレルギー、蕁麻疹など出やすい
□胃腸が弱い

おすすめの食材
・穀類、芋類、きのこなど甘みを感じる食材
・梨、大根、百合根、豆腐など白い食材

おすすめの養生法
バリアー機能は「気」の役割。疲れを溜め込まないことが大切。胃腸を休めることで効率良く食べたものをエネルギーに変えてくれます。

カピカピ乾燥タイプ

Check Point
□喉が乾燥しやすい
□コロコロ便、硬い便になりがち
□顔や手足裏がほてりやすい

おすすめの食材
・ごま、アーモンド・くるみなどナッツ類
・納豆、山芋、蜂蜜などとろりとした食材

おすすめの養生法
乾燥は皮膚だけに注目しがちですが、体内も潤い不足になります。汗をかくような辛い食材は控えて、睡眠をしっかり取ることが大切。

自律神経お疲れタイプ

Check Point
□呼吸があさい
□イライラしやすい
□季節の変わり目、環境の変化にストレス

おすすめの食材
・玉ねぎ、にら、カイワレ大根など辛味食材
・ほうれん草、小松菜、ケールなど緑色食材

おすすめの養生法
発散と潤いのバランスが大切。何かに偏らないように、辛いものをとる時には潤す食材を。忙しいときには、1週間の中で調整するなどストレスを溜め込まないことが大切。

photo_Hikari Koki text&edit_Hinako Hase

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