【水分代謝・二日酔い・胃腸の疲れに】 即席! 焼き芋と林檎のドルチェ温菜|3工程で綺麗になる薬膳ズボラ飯 HEALTH 2023.10.10

暮らしを維持し続ける。それだけで結構みんな頑張っている。だから、たまの“頑張らない日”に、頑張らなくても、自分を養い、満たすことができるご自愛レシピをご紹介。今回は、二日酔いや胃腸の疲れ、水分代謝アップに効く「焼き芋と林檎のドルチェ温菜」。薬膳の智慧を借り、3工程で心も体も満たす一品をどうぞ。

季節と体質を重んじる、薬膳の基本

気血水・五行論の解説

薬膳のベースとなっている中医学では、体の構成要素を「気」「血」「水」と考え、この3つが過不足なく循環している状態を健康と捉えます。そして、これらを司るのが「肝」「心」「脾」「肺」「腎」といういわゆる五臓。(※西洋医学が指す臓器名と異なります。)

中医学では、五臓を含め、心身は季節など自然界の影響を大きく受けるとされ、季節を考慮し、自分の体質に合った養生が勧められています。ゆえに、生活習慣の乱れやケア不足で五臓のいずれかの機能が低下すると、「気」「血」「水」が不足したり、流れが滞り不調の原因に。

そこで、自分の体質や季節に合わせた適切な食事やセルフケアなど養生法を怠らないことが健やかさを維持するのに重要なのです。記事下部に簡単な体質チェックを用意したので、ぜひ自分に合った養生法をチェックしてみて下さいね。

秋の夜長、二日酔い対策も万全に

食欲の秋なだけに、ご飯もお酒も美味しい今時季。秋の夜長、お酒片手に夜更かししておしゃべり、なんて最高ですね。ただ、注意したいのが二日酔い。特に、秋は空気が乾燥しているため、適切に水分補給をしないと、体が乾き、二日酔いの悪化を助長しかねません

二日酔いは、漢方で考えると、食べ物を消化する「胃」と、消化したものを気・血・水に変える「脾」が弱りきっている状態。これらの機能が低下すると、水分代謝が滞り、体の感覚が鈍る。結果、体は本来欲していないにも関わらず、刺激を求めて濃い味のラーメンが食べたくなるのです。もちろん、これはNG。多量の油や塩味が含まれているものを食べると、放熱を妨げ、二日酔いを悪化させます。

積極的に取りたいのは「脾」を強くする甘みのある食べ物と、水分を多く含フレッシュフルーツや生野菜。甘いといっても、もちろん砂糖やバターをたっぷり使ったお菓子ではなく、米や芋といった自然の甘みを補うことがポイントです。また、フルーツや野菜はお酒の肴にすれば、体を潤し、二日酔い防止としても◎

水分代謝・二日酔い・胃腸の疲れに効く。焼き芋と林檎のドルチェ温菜

焼き芋と林檎のドルチェ温菜

「脾」を元気にする芋と、水分たっぷりで胃腸にも優しいりんごを使った簡単ホットサラダ。ついつい濃い味を欲する気持ちは、塩味も摂れるクリームチーズで満たします。胃腸を温めるスパイス、ブラックペッパーをプラスすれば、二日酔いの時はもちろん、ちょっとしたおもてなしにもぴったりの秋らしい温菜の完成です。

【こんな症状に効く!】
二日酔い、水分代謝アップ、胃腸の疲れ

【食材の効果効能】
…「脾」を養う
りんご…潤いを与え、胃腸を労わる
ブラックペッパー…体を温める


■材料

焼き芋:100g
りんご:50g

[A]
クリームチーズ:大1
蜂蜜:大1

[盛り付け]
ミント:適量
粗挽きブラックペッパー:適量

■作り方

1】焼き芋とりんごを一口サイズにカットする。

2】耐熱容器に[1]と[A]を入れて600wで1分半レンジにかける。

焼き芋とりんごとクリームチーズ

3】良く混ぜてお皿に盛り、胡椒を適量振ったら、ミント、ハトムギをお好みでトッピング。

焼き芋とクリームチーズとりんごを混ぜる

おすすめの薬膳プラスアルファ食材

ハトムギ:「脾」の働きを高め、水分代謝をアップしてむくみを改善。

簡単体質チェック〜秋冬編〜

簡単な体質チェックで自分のタイプを診断。今回のレシピは「バリアー不足タイプ」の方に特におすすめです。

バリアー不足タイプ

Check Point
□疲れやすい
□花粉症、アレルギー、蕁麻疹など出やすい
□胃腸が弱い

おすすめの食材
・穀類、芋類、きのこなど甘みを感じる食材
・梨、大根、百合根、豆腐など白い食材

おすすめの養生法
バリアー機能は「気」の役割。疲れを溜め込まないことが大切。胃腸を休めることで効率良く食べたものをエネルギーに変えてくれます。

カピカピ乾燥タイプ

Check Point
□喉が乾燥しやすい
□コロコロ便、硬い便になりがち
□顔や手足裏がほてりやすい

おすすめの食材
・ごま、アーモンド・くるみなどナッツ類
・納豆、山芋、蜂蜜などとろりとした食材

おすすめの養生法
乾燥は皮膚だけに注目しがちですが、体内も潤い不足になります。汗をかくような辛い食材は控えて、睡眠をしっかり取ることが大切。

自律神経お疲れタイプ

Check Point
□呼吸があさい
□イライラしやすい
□季節の変わり目、環境の変化にストレス

おすすめの食材
・玉ねぎ、にら、カイワレ大根など辛味食材
・ほうれん草、小松菜、ケールなど緑色食材

おすすめの養生法
発散と潤いのバランスが大切。何かに偏らないように、辛いものをとる時には潤す食材を。忙しいときには、1週間の中で調整するなどストレスを溜め込まないことが大切。

photo_Hikari Koki text&edit_Hinako Hase

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