【この秋、とっておきの温泉宿へ。】#1 里山十帖 THE HOUSE IZUMI

古民家で湯を独り占めする。 【この秋、とっておきの温泉宿へ。】#1 新潟県/南魚沼市〈里山十帖 THE HOUSE IZUMI〉 Travel 2022.11.15

一瞬にして、別世界へといざなってくれる特別な宿があります。古民家、美食、ジオパーク…。ここでしか味わえない環境で、深まる秋を感じながら、ちょっと贅沢な温泉体験を。

2014年のオープン以来、地域文化を発信する体験型宿の先駆けとして愛される宿〈里山十帖〉。昨年秋、ついに〝一棟貸し〞の宿が誕生した。1日1組、その格別な時間とは?

豪雪地帯を生きぬいた、築約150年の古民家。くぐり戸を入ると、そこは別天地。〈里山十帖 THE HOUSE〉は、魚沼地域に残る古民家を再生し、次の100年へと繋げるプロジェクト。〈IZUMI〉は記念すべき第1弾だ。宿の主役、露天風呂の眼前には、一面の棚田越しに百名山・巻機山の絶景が広がる…!

一対のみごとなケヤキの木が出迎える一軒宿〈里山十帖 THE HOUSE IZUMI〉。チェックイン後は完全なるプライベートの時間に。
一対のみごとなケヤキの木が出迎える一軒宿〈里山十帖 THE HOUSE IZUMI〉。チェックイン後は完全なるプライベートの時間に。

古民家を現代の生活に寄り添うよう丁寧に改装した邸内は、太い梁や柱が支える豪奢な造り。クルミの床材も足裏に心地いい。〈里山十帖〉と同様に名作家具や現代アートが配され、ハンス・J・ウェグナーやル・コルビュジエ、フィン・ユールなど巨匠たちによるソファやチェアは、まさに名作家具の入門編。

日本百名山・巻機山(まきはたやま)を望む〈里山十帖〉の絶景露天風呂「天の川」。〈里山十帖 THE HOUSE IZUMI〉に宿泊すると、こちらも自由に利用できる。
日本百名山・巻機山(まきはたやま)を望む〈里山十帖〉の絶景露天風呂「天の川」。〈里山十帖 THE HOUSE IZUMI〉に宿泊すると、こちらも自由に利用できる。

自由に使えるキッチンには、魚沼地域に眠っていた明治〜昭和初期の趣ある器が置かれているのも心憎い。夕食は車で約10分の〈里山十帖〉へ。今春、『ゴ・エ・ミヨ2022』で映えあるテロワール賞を受賞した桑木野惠子シェフが作る、地場素材を活かしたローカル・ガストロノミー「早苗響」。豆の炊き具合一つとっても、楽しい発見や驚きがあり、南魚沼の生命力に満ちている。

1階のリビング。ル・コルビュジエの名作ソファ「LC3」で寛いで。
1階のリビング。ル・コルビュジエの名作ソファ「LC3」で寛いで。
桑木野シェフのディナー「早苗響」より。右下・「実りの秋」の皿。サトイラズ大豆や果物を可憐な吹き寄せに。左上・「滋養」の皿は、ドジョウのフリットをそば粉クレープで包んで。右上・香茸の「秋のお椀」。赤木明登氏の塗り椀も美しい。
桑木野シェフのディナー「早苗響」より。右下・「実りの秋」の皿。サトイラズ大豆や果物を可憐な吹き寄せに。左上・「滋養」の皿は、ドジョウのフリットをそば粉クレープで包んで。右上・香茸の「秋のお椀」。赤木明登氏の塗り椀も美しい。

そしてスタッフが〈里山十帖〉から運び、キッチンで仕上げる朝食の何と健やかなこと!土鍋で炊き上げるご飯のおいしさこそ、至上の贅沢だ。 ここにはかいがいしいサービスがないからこそ、心ゆくまでゆるりと過ごせる、静謐で満ち足りた時間がある。秋の虫の音を聞きながら、湯に食に、空間に、全身で南魚沼の豊かさを体感してほしい。

南魚沼西山地区産の有機米を土鍋ご飯に。季節のお惣菜、平飼い鶏の卵や自家製のお漬物など、究極に贅沢な朝食!
南魚沼西山地区産の有機米を土鍋ご飯に。季節のお惣菜、平飼い鶏の卵や自家製のお漬物など、究極に贅沢な朝食!
キッチンでスタッフが用意する朝食は、ウェグナーのYチェアに座ってどうぞ。
キッチンでスタッフが用意する朝食は、ウェグナーのYチェアに座ってどうぞ。

〈里山十帖 THE HOUSE IZUMI〉

クルミの古樹越しに棚田を見渡す露天風呂。一帯が雲海に包まれることも。
クルミの古樹越しに棚田を見渡す露天風呂。一帯が雲海に包まれることも。

2021年10月オープン。〈自遊人〉が企画・運営。1棟2階建て、広さ182 m2 。JR上越線・上越国際スキー場前駅下車、タクシーで約10分。

住所:新潟県南魚沼市天野沢家森山671-1|〈地図〉
TEL:0570-001-810
料金:1泊2名1室136,840円~(2食付き)。最大7名まで。

※特集で紹介している宿の宿泊料金は、年末年始、GW、夏休み、お盆などのハイシーズンは変わることがあります。また、入湯税、サービス料の表記は各宿によって違いがあります。料金はあくまで予算の目安として、詳しくは宿にお問い合わせください。

photo : Kanako Nakamura text : Yoko Fujimori

Videos

Pick Up

記事4_top_1Peachで行く、奄美大島 (直行便!) の旅④ | カヌーで巡るマングローブ原生林、海が青すぎる展望台…世界自然遺産を体感!絶滅危惧種を含むユニークな動植物が数多く生息する鹿児島県の奄美大島。奄美群島のひとつである徳之島、沖縄島北部、西表島とともに2021年に世界自然遺産に登録され、海外からも熱い視線が集まっています。 サンゴを育む奄美ブルーの海と白砂がまぶしいビーチ、アマミノクロウサギをはじめとする天然記念物も暮らす亜熱帯の森やマングローブの原生林。地球の宝ともいえる、奄美ならではの美しい自然を味わってみませんか? 奄美大島は「アクセスが良くない」というイメージもありますが、LCCのPeachが運航する直行便なら、成田空港から約3時間、関西空港から約2時間。そして時期によっては片道4,990円からとリーズナブル! “遠い楽園”が身近になるPeachの直行便で奄美大島2泊3日の旅に出たのは、ハナコラボパートナーである藤井茉莉花さん。今回は美しい海岸と展望台、マングローブの森でのカヌーツアーを体験した絶景&アクティビティ編をお届けします。 ※奄美群島のアクティビティの情報は、「あまみシマ博覧会」のサイトでも探せます。 https://www.amami-shimahaku.com/ 公式サイトはこちらTravel 2023.03.22 PR
お散歩がてら“おいしい”を満喫!東京・町田のレトロなグルメスポット5選お散歩がてら“おいしい”を満喫!東京・町田のレトロなグルメスポット5選いま最も注目を集めるスポット・町田。活気あふれる商店街を始め、地元の人に愛される洋食店、100年以上続く名店など、気になるお店が盛りだくさんなんです。そこで、今回は“レトロ”をキーワードに、いま行くべきグルメスポットを厳選。次の休日、きっと町田に行きたくなる!(PR/町田市)Food 2023.03.22 PR
SPpeachPeachで行く、奄美大島 (直行便!) の旅。2021年に世界自然遺産に登録された鹿児島県の奄美大島。一年を通して比較的温暖で豊かな森も美しい海も楽しめ、旅先に選ぶ人が増えています。 簡単におさらいしておくと、奄美大島は鹿児島本土と沖縄の間の洋上に浮かぶ離島。加計呂麻島や徳之島、沖永良部島など周辺の島々を合わせて奄美群島と呼び、フェリーや飛行機を使って群島ホッピングも可能です。 そんな奄美大島、いざ行くとなると「アクセスが良くなさそう」「航空券も高くなるのでは」と心配の声が聞こえてきますが…。大丈夫です! 日本のLCCを代表するPeachなら、奄美への直行便があるのです。成田空港から約3時間、関西空港から約2時間、そして(時期にもよりますが)片道4990円からとリーズナブル。これは、躊躇していたら損!Travel 2023.02.28 PR
記事2_top_1Peachで行く、奄美大島 (直行便!) の旅② | とれたての海鮮丼から、島唄居酒屋で歌って踊って!?2021年に世界自然遺産に登録された鹿児島県の奄美大島。一年を通して比較的温暖で、豊かな森も美しい海も楽しめ、「沖縄より混雑していない」ことでも注目されて、旅先に選ぶ人が増えています。 簡単におさらいしておくと、奄美大島は鹿児島本土と沖縄の間の洋上に浮かぶ離島。加計呂麻島や徳之島、沖永良部島など周辺の島々を合わせて奄美群島と呼び、フェリーや飛行機を使って群島ホッピングも可能です。 そんな奄美大島、いざ行くとなると「アクセスが良くなさそう」「航空券も高いのでは」と心配の声が聞こえてきますが…。大丈夫です!日本のLCCを代表するPeachなら奄美への直行便があるのです。成田空港から約3時間、関西空港から約2時間、そして(時期にもよりますが)片道4,990円からとリーズナブル。これは、躊躇していたら損! そこで、ハナコラボ パートナーである藤井茉莉花さんが奄美大島2泊3日の旅へ。 奄美に魅せられて移住し、現在は多拠点でライターや通訳士として活動する藤原志帆さん(https://enjoy-amami.com/)に教わったおすすめスポットをまわります。 今回は海鮮丼、島唄割烹、お土産のセレクトショップなど、グルメ&お買い物編をお届けします。 公式サイトはこちらTravel 2023.03.07 PR