山に湖に。自然の中で祈りを。 勝負の神様に縁結び、家族運にも効果あり!?〈箱根神社〉へ行くなら、三社参りでさらなるご利益を。 LEARN 2020.09.15

勝負の神様に縁結び、家族運にも効果あり!?霊山・箱根山に鎮まる〈箱根神社〉でお参りして“ハッピー”なご利益に全身全霊であずかって。今回は、良縁を求める人も後を絶たない〈箱根神社〉を訪れました。

聖なる山が目の前に。天空に佇む社に参拝。

今にも神様が降りてきそう!浮世離れした雰囲気漂う箱根元宮へ駒ヶ岳ロープウェーで。拝殿までのアプローチもまた神秘的。
今にも神様が降りてきそう!浮世離れした雰囲気漂う箱根元宮へ駒ヶ岳ロープウェーで。拝殿までのアプローチもまた神秘的。

はるか昔から山自体に神が宿るとされ、山岳信仰の地であった箱根山。なかでも1438メートルと最も標高の高い神山は、文字どおり「神が降臨する山」。そして神山を拝むための拝殿が箱根元宮なのだ。その証拠に、ここには本殿は見当たらない。そのかわり、「御扉」と呼ばれる扉を開くと神山がどーんと、目の前に。現在の建物は1964年に西武鉄道創始者の堤康次郎氏が奉納したもので、かつて存在した社を再現している。少し色あせた朱色の柱に、エメラルドグリーンの屋根。冬空をバックに、神々しさは磨きがかかるよう。

かたわらには、その昔白馬に乗った神様が降臨したと言い伝えのある「馬降石」が横たわり、表面には降馬の際に開いたといわれる穴が。日照りの時でも、穴は常に水で満たされ、涸れることがない。そんな不思議なお話も、この天空の地なら起こり得るかも、と思えるくらい、荒々しくも神々しい空気感が張り詰める。この箱根元宮は、箱根神社の奥宮という位置付け。箱根神社ができたのは奈良時代初期ごろとされ、その歴史は今をさかのぼること1260年あまり。鹿島神宮や伊勢の多度大社などにもゆかりのある僧、万巻上人が勅願により創建したといわれている。中世以降は「関東総鎮守 箱根権現」として、心願成就や勝負の神として名を馳せ、名だたる武将も参拝。あの源頼朝が妻の北条政子と共にお参りしたという逸話も知られている。

箱根の神様のご利益は勝負もご縁も、欲張りに。

芦ノ湖畔から鳥居を望む。冬季以外、天気のいい日はボートで近づける。
芦ノ湖畔から鳥居を望む。冬季以外、天気のいい日はボートで近づける。

芦ノ湖にポツンと浮かぶ朱色の鳥居。御祭神は「瓊瓊杵尊」と妻の「木花咲耶姫命」という夫婦神と、その子である「彦火火出見尊」。そのため良縁を求める人も後を絶たない。

観光地でもある箱根らしく、境内は世界中から集まる参拝者がたくさん。なのに、豊かな木々に囲まれた境内の空気はどこかキリリと、澄みきっている。

表参道の両側は杉林。その先には芦ノ湖が広がる。
表参道の両側は杉林。その先には芦ノ湖が広がる。

朱塗りの社殿は表参道の階段を上った高台に鎮座。途中には征夷大将軍、坂上田村麻呂が東北討伐の戦勝祈願の際、表矢を献じたことに由来する大木「矢立の杉」が。さらに子孫繁栄や子授けの神様として親しまれている「安産杉」など、存在感たっぷりのご神木もお見逃しなく。

箱根神社境内はいつもにぎやか。社殿右手には九頭龍神社新宮が。九頭龍神社、箱根元宮と箱根神社へ参拝する「三社参り」が理想的。
箱根神社境内はいつもにぎやか。社殿右手には九頭龍神社新宮が。九頭龍神社、箱根元宮と箱根神社へ参拝する「三社参り」が理想的。

今や縁結びの聖地としてすっかりおなじみの九頭龍神社は、箱根神社の末社。かつて毒龍が村人を苦しめちょうぶくていたのを万巻上人が調伏し、龍神として神社にお祀りしたことが由来だ。

毎月13日の本宮「月次祭」の日には元箱根港から参拝船が出航。遠方からも参拝者が殺到する人気ぶりだが、なかなかタイミングが合わない!という人もご安心を。箱根神社の境内には九頭龍神社新宮が鎮座し、そこで九頭龍様にお参りすることも可能。箱根の神様は、欲張りな女子にも優しいのだ。

〈箱根神社〉

新宿から特急ロマンスカーで箱根湯本まで約90分。その後、元箱根までバスで約40分。箱根元宮へは駒ヶ岳ロープウェーを利用。往復1,600円(税込)。
■神奈川県足柄下郡箱根町元箱根80-1
■0460-83-7123
■8:30〜17:00(御守所)

(Hanako特別編集 合本・完全保存版『幸せをよぶ、神社とお寺。』
掲載/ photo:Tetsuya Ito text:Hiroko Yabuki)

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