「固めに茹でるのに大苦戦!ブロッコリーの豆豉炒め」|真佑のお弁当奮闘日記
料理研究家のウー・ウェンさんを義母にもち、ウー・ウェンさんのクッキングサロンでアシスタントを務める井上真佑さん。ウー・ウェンさんとの日々の仕事と著書から学び、義母としてのウー・ウェンさんのアドバイスを受けながら、井上さん自身の工夫を加えて作ったお弁当の中身とは?
今月の問題作「ブロッコリーの豆豉(とうち)炒め」
ブロッコリーの豆豉炒めや豆豉和えは先生の本にも出ていて、先生が作ると絶妙なバランスでとてもおいしいのですが…。
1.ブロッコリーを小房に分けます。
2.沸騰したお湯を張った鍋でブロッコリーを茹でます。「固めに」とのことですが、いつもここが悩みどころです…。
3.フライパンに細かく刻んだねぎを入れて炒め、お酒に漬けた豆豉を加えたら再度炒めます。
4.粗塩、蜂蜜を入れて混ぜたら茹でる。水気を切ったブロッコリーを投入!
5.少し炒めて、和えたら完成。
食べてみるとなんだかぼやっとした味。タレとの絡まりが足りないような。本の写真と比べると、全然タレがなくてカラカラ気味です。ねぎと豆豉を炒めすぎたのか?タレの分量が足りていないのか?あと、ブロッコリーのサイズが大きかったような気もします。もう一度、先生が作ったものを食べて研究したいと思います。
今月の義母とのひとコマ「1日限定!ウー・ウェンPOP UPイベントを開催しました」
「もう二度とやらないです!息子にだまされました!!」
2月15日に神楽坂で何度もこう叫ぶ、冬にも関わらず汗だくの先生。強い言葉とはウラハラに、なんだか少し楽しそうな(見間違いだったらごめんなさい)。
この日は一大イベント、ウー・ウェンPOP UPイベント「スク(ウー)エア」を開催。私たち夫婦が、私たちとも先生とも仲良しな建築家・クマタイチさんと一緒に企画したイベントで、クマさんがやっているシェアハウスの1階をお借りして、1日限定の飲食店をオープンしました(先生は巻き込まれた形になります笑)。クマさんも私たち夫婦もナチュラルワインが大好きで、「ナチュラルワイン×先生の料理が食べたい」と話していたのがきっかけ。ですが、いざ始まってみると予想を遥かに越える忙しさ!!
私も先生も、来てくださる方とお話しをしながら料理を出し、限られた時間の中でゆったりと時が流れていくのを想像していたのですが、開店の17時から閉店の21時までずーっと満席。たくさん注文してくださったのでノンストップで作り続け、みなさんとお話しする時間もとれないほど。想像以上の忙しさに先生は冒頭の台詞をずっと叫んでいたわけです。
家庭でもお教室でも、ある程度は自分のタイムスケジュールで料理を出せますが、注文を受けてから作る飲食店スタイルは先生も人生初。2人でずっと頭をフル回転させてました。でも、みなさんが「おいしい、おいしい」と言って食べてくださるのを見ると、私も先生も準備した甲斐があったね!と、とても幸せな気持ちでいっぱいでした。
今回、この企画をやりたいと思った私個人の理由として、「若い方や料理にあまり興味がない方に知ってもらえたらいいな」という思いから。
私自身、実家で過ごしていたとき、料理自体は好きでしたが、あくまでお手伝いの範囲。毎日の献立を考えたり、自身の健康を考えたり、生活に密着した料理はしていませんでした。結婚してから、毎日献立を考えること、料理をすることの大変さを日々痛感しています。ただ先生のレシピと出会って、こんなにシンプルな食材と調理方法でおいしいのか。調味料をたくさん使わなくても深みのある味になるのかと驚き、視野が広がりました。こういったレシピや先生の考え方が料理のハードルを下げ、自分の生活を少し楽にしてくれたと同時に、自分と家族の健康に直結する料理とどう向き合えばいいのか学ぶことができました。料理は毎日のことなので凝った料理をしたい日もあれば、シンプルにしたい日もある。一つの考え方、方法を学べたことでとても楽になりました。
私はご縁があって先生と出会うことができましたが、色々な情報があふれる中、日々の生活に忙殺されていたら出会えなかっただろうなと思います。教室でも「もっと早く先生のレシピに出会いたかった」と言っている方もいて、確かに、これから生活が変化していく20代で出会えたのはとってもラッキーだったなと。若い方が何か少しでも知る、感じるきっかけになることはできないかなとずっと考えていました。
料理教室は時間的にも通うのがむずかしい方もいるかと思いますが、POP UPなら手軽に、それも若い方に知ってもらえるのでは?また、本を読んで作ってみるのもいいですが、先生の味とは全然違うと思うし、実際に食べてもらった方がより伝わるかなと思い、今回の形を選びました。準備から大変でしたが、少しでも誰かのきっかけになったらいいなと願っています。
来てくださった方、満席で泣く泣くお断りさせていただいた方、興味を持ってくださった方、みなさま本当にありがとうございました。またやるかは不明ですが、夫は「またやりたい」と言っているので、その際はまたよろしくお願いいたします!