花井悠希の朝パン日誌 駅から徒歩5分圏内で巡れる!東十条のおすすめパン屋さん4選

LEARN 2022.06.02

東十条駅。降り立ったことはありますか?駅からまっすぐ伸びる商店街には朝から人々が行き交い、お昼を過ぎる頃にできた人集りをのぞくと、演歌歌手の方が軒先のステージで歌っていて。のどかな空気感、どこか巣鴨のような風情もあるこの街。実は徒歩圏内にパン屋さんが何店舗も点在する、パン好きには見逃せない街でもあるんです。

【東十条のおすすめパン屋】3.〈Sweet kitchen〉

東十条パン4選

富士山の溶岩で作った溶岩窯が自慢のパン屋さん。パンスタンドという感じの気さくな雰囲気のお店に入ってみるとびっくり。上までずらりとパンが並べられた店内のぐるりと見渡したくなる感じはさながらお菓子の家に来たみたいです(行ったことはないけど)。

「角食パン」
「角食パン」

バターを溶かして砂糖を振って、カルダモンとシナモンでおしゃれにキメました(←言い方)。ナチュラルな甘さ、キメの細いしなやかな口当たりは毎日食べたくなる素直さで好感度高し!食感・風味・甘さなど、どこかに偏っていることのない、バランスの良さがこの飽きの来ない魅力を作っています。バターをだくだくに泳がせたところにブラウンシュガーを振ってみた甘塩っぱさも、パンのふくよかな甘みがナイスサポートで持ち上げてくれました。どんなトッピングがきてもさりげなく引き立てる縁の下の力持ちさんです。

カスタードクリームはミルキーなコクがしっかりで卵の味わいも届き、伸びやか。こちらぜひ温めて食べてみてほしい!温める過程でゆるんだクリームが生地に染み込み始め、クリームの伸びやかなとろみは止まるところを知りません。パン生地は表面さっくりで内側はふにゃんと柔らかくなり、コントラストがよりはっきりと出てきますよ。

【東十条のおすすめパン屋】4.〈トリコ商會〉

白い外観にガラスのショーケース、鳥のマークなどかわいい!が溢れてしまうお店。どちらかというとハード系が多い印象です。

なんて歯切れのいいベーグル!ぬっちりとしたベーグルらしい歯応えは確かにあるのに、入り口も去り際もずっと歯切れが良いから爽快でパクパクと食べ進めてしまいます。練り込まれているのは生姜のコンポートとドライいちじく。生姜はしゃきしゃきとした繊維感が残りフレッシュな印象で、スパイシーな香りと味がコンポートの甘味を介して開きます。それを引き立てるように、いちじくは一歩引いて果実味を静かにたたえそこにいるのです。生姜部分はしっかり甘いけど、生地は甘さが控えめで後味には小麦の香ばしさだけ残るので、とにもかくにも爽快。暑くなってきたいまの気分にぴったりな子に出会えました。

気泡は細かくぎっしりと詰まり、噛み心地しっかりのフランスパン生地の間から顔を覗かせたのはたわわなレーズン。甘さ抑えめな生地は一見ドライな印象を受けますが噛めば噛むほど小麦の甘みが顔を出してくれました。そしてね、やっぱりレーズン系のパンにはバターでしょ!パツッとしたドライなおすまし顔を緩ませるマジックをやっぱりバターは持っているらしい。レーズンも私も(!?)バターにすり寄って、気がつけばみんなしてバターに溺れておりましたとさ。

おまけ。行列するほど大人気の黒糖どら焼き「黒松」がある〈草月〉も徒歩圏内。うっかり何個も買ってしまいました(計画犯)。
おまけ。行列するほど大人気の黒糖どら焼き「黒松」がある〈草月〉も徒歩圏内。うっかり何個も買ってしまいました(計画犯)。

パン屋さんホッピングしながら東十条の街を行ったり来たりしていると、なんだか肩の力が抜けていき、凝り固まった心の鎧が外れていくような感覚に。何処か懐かしい街の雰囲気のせいなのか、日々の生活の温度や人の温もりを感じられるからなのか。なんだか疲れたなというときに散歩したら元気になれるかも?だっておいしいパン屋さんに疲れ知らずでこんなにもたくさん出会えるんですもの。

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